南フランス旅行中、アルプスからプロヴァンスへ流れるデュランス河を渡った。この時、ガイドさんが映画「河は呼んでいる」の話をした。私は、中原美紗緒が歌う主題歌をはっきりと思い出し、主役のさわやかな少女・パスカル・オードレの姿が目に浮かんだ。
そして今、6年前のこの旅行と、何故かさらに昔の約60年前の映画を思い出している。昨日の夕飯が何かも思い出せないくせに。
映画「河は呼んでいる」のあらすじはこうだ。
デュランス河が流れる小さな村は大規模な水力発電ダム工事中で、膨大な賠償金がオルタンス(パスカル・オードレ)の父に支払われた。父はその金を隠したまま亡くなった。やがて金を受取ることになる未成年の娘・オルタンスを取り込もうとし、金の隠し場所を探し回る親戚連中が繰り広げる醜い争いと、対照的に軽やか、爽やかなオルタンスの姿が印象的な映画だった。
パスカル・オードレ Pascale Audret(1935-2000年)
今や多くの人に忘れ去られただろう、1950s~1960sに活動したフランスの女優。音楽プロデューサーのFrancis Dreyfusと結婚して(後離婚)、 Julie Dreyfus(ジュリー・ドレフュス)を生む。2000年に自動車事故で亡くなる。
「河は呼んでいる」でのデビューは注目されたが、その後は十分に活躍とはいかなかった。
ジュリー・ドレフュスJulie Dreyfus (1966年~)
パリ出身の女優。仏・英・日本語を流暢に話す。
大阪外国語大学留学。NHK・TV「フランス語講座」出演。日本でモデル、タレントとして活躍。
私は、さくら銀行(現三井住友銀行)のCMで知っていたが、パスカル・オードレの娘だとは知らなかった。
出演映画はタランティーノ監督の「キル・ビル」、「遠い落日」など。
それほど売れていない女優の母・パスカル・オードレがいつも電話の前に座ってオファーを待っている姿を見て、女優にだけはならないと決意していたが、結局女優になってしまったと何かで語っていた。