hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

東京會舘でランチ

2024年01月11日 | 観光

 

皇居東御苑を出て、日比谷通りを東京會舘へ向かう。

 

入ると正面に正月飾り。

 

ランチを予約したのは、丸の内二重橋ビル・東京會舘1階の「Rossini Terrace   ロッシーニ テラス」。

 

11時半の開店と同時に入る。入口には「本日は予約で満席でございます」との案内が。

店内はゆったりとしたテーブル配置。

 

窓際の席からは日比谷通りの向こうに皇居の石組みが見える。

 

テーブルの上にはバラの花。

 

予約で注文しておいたのは、二人ともビーフステーキ丼。

NZ産リブロースの網焼きの和風テイストに仕上げ。

柔らかく、美味しく、意外と量もたっぷりで、満腹。

 

スープでなく、コーヒーを選択。コーヒーも大変美味しい。

 

ソーサーをひっくり返してパチリ。 

PILLIVUYT(ピリヴィッツ)は創業200年におよぶ伝統あるフランスの磁器ブランド。カフェやレストランなどで世界の一流シェフが愛用中とのこと。

 

二人で8千円少しなら大変ご満足でした。

 

 

窓の外に無料巡回バス(丸の内シャトル)が止まっていたので、多分東京駅へ行くだろうと10分ほど待って乗り込んだ。

 

東京駅丸の内南口に近い三菱ビルで下車。ここが中央線ホームに近いのだ。

 

東京駅へ向かう途中で

 

まだ13時と早いので、久しぶりだからと「JPタワーKITTE」へ入ってみる。

そうそう、こんな吹き抜けだったと思い、奥へ進むと、

「呪術廻戦」まっさかり

 

青森ねぶた祭と仙台七夕まつりに登場したらしい。

 

 

グッズ売り場は大盛況で、

行列は延々。

提携しているからだろうタリーズまで行列。

 

若者の熱気に押されて、10分足らずで退散し、まっすぐ帰宅した。

 

 

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皇居東御苑の二の丸庭園

2024年01月10日 | 観光

 

三の丸尚蔵館を出て前回、回らなかった二の丸庭園に足を延ばした。

 

場所は、東御苑の東側南端。

 

二の丸庭園の入口には、未だ葉も花もないが、菖蒲田がある。咲き誇る84種のハナショウブをご想像あれ!

1966年に明治神宮内苑の菖蒲田から株を譲り受けたものだ。

思い出す話がある。叔母さんは、小田急線の電車の中で叔父さんが明治神宮の菖蒲園に誘い、「おかあさん、しょうべんに行こう! しょうべん行こう!」と言うので閉口したと言っていた。

 

二の丸池。初夏から秋にかけては、コウホネ、ヒメコウホネ、ヒツジグサ、アサザが黄色や白色の花を咲かせる。

 

皮だけで頑張る木

 

中州の灯篭

 

小川が流れる雑木林

 

二の丸休憩所手前の竹林

 

 

大手門から皇居東御苑を出て、内堀通りを日比谷方向へ。

写真左手はパレスホテル東京。和田倉濠の向こう側の「みずほ丸の内タワー」の窓に「日本生命丸の内ガーデンタワー」が映り込む。

 

和田倉噴水公園は、昭和36年、皇太子殿下(現上皇陛下)の御結婚記念として創建。写真奥の3つの丸屋根の右はスターバックス、真ん中は無料休憩所、左は公衆トイレ。

 

スタバの入口はこちら。

 

日比谷通りに出たところでウエディングドレス姿を発見。中国語が聞こえた。

 

この後の東京會舘でのランチは明日ご報告

 

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皇居三の丸尚蔵館(第2期)

2024年01月09日 | 美術

 

尚蔵館は、平成元年、代々皇室に受け継がれてきた美術工芸品類が皇室から国に寄贈されたのを機に建設された。

 

2023年11月3日~12月24日の第1期「三の丸尚蔵館の国宝」は、昨年訪れ、すでにご報告
今回は、第2期:「近代皇室を彩る技と美」2024年1月4日~3月3日で、以後、第3期、第4期と続く。

 

東西線の大手町駅から延々歩いて、大手門の入口へ。皇居東御苑へ入る人と一緒に9時からの開門を待つ。

 

さすがどっしり、立派な大手門。江戸城本丸登城の正門だっただけある。

 

入ってすぐに尚蔵館。

尚蔵館開館記念展の第2期の開始日1月4日、いの一番に駆け付けた。前から4人目だった。残念!

予約済の30分毎の組に分かれて並ぶ。70歳以上(年齢確認して)無料がうれしい。写真手前がさらに拡張工事中。

 

今回は空いていたので、写真とりまくり。

以下の収蔵品の説明は会場の案内を元にしている。

なお、尚蔵館の収蔵品の内容はネットから検索できる。

 

 

「金魚」(明治時代、瑪瑙(メノウ))と、「ジャボン製蒔絵菓子器」(明治時代、乾燥させた果物のジャボンの皮や、ガチョウの卵などに蒔絵を施し、菓子器や盃にしたもの)

 

「菊に小葵蒔絵手焙(てあぶり)」

 

「仁徳天皇難波宮居之図、中将試木本末之図」(明治時代、瀧和亭(たき・かてい))。

 

「赤枝珊瑚樹置物」(明治時代) 貴重なモモイロサンゴ

 

「銀製御髪ブラッシ」(鴻池美術店、明治~大正時代)。本当にこんなもの使っていたのだろうか。

 

「七宝藤図花瓶」(明治~大正時代、並河靖之) 珍しく地味。

 

「金製ケース付き鉛筆」 鉛筆も金のケースとはさすが皇室。

 

「杜若(カキツバタ)に白鷺」

 

「雪の日」(昭和時代、川合玉堂)。

昔昔、JR青梅線御嶽駅から徒歩5分の玉堂美術館に行ったとき、川合玉堂が小学生の頃に書いた絵があって、その完成度に、間違いなく天才だなと驚いた。

 

 

初日だからか、正月4日だからか、前回より空いていて、第二室もこの程度。

 

「熊坂長範」奈良一刀彫の名工・森川杜園作。杜園は、絵師、奈良人形師、狂言師の三職を生業とした。

木彫りの上に日本画絵具で彩色し、すべて木製。ただし、一刀一刀魂を込めて彫るという意味の「一刀彫」で多種多様なノミを使い分ける。

 

 

「宮城二重橋の絵」 遠く二重橋右側の「中門(西の丸玄関門跡)」や、手前の「正門石橋(眼鏡橋)」の右が立派に見える。

 

「青山練兵場の絵」 (現在の明治神宮外苑、代々木公園など)。日本軍は都心にこんなに広い軍用用地を確保していたのだ。

 

「色絵薔薇に鸚鵡(オウム)図花瓶」 (江戸時代後期~明治時代初期、薩摩焼)

 

「蘭陵王置物」 (雅楽「蘭陵王」の舞姿、海野勝珉作)

高度な金属の着色加工や、象嵌、打ち出しなど多彩な金工技法を駆使。

面を取り外すと

 

「唐花唐草文象嵌(ぞうがん)花盛器」(明治24年、金沢銅器会社)

口縁の表裏には平象嵌の文様、胴部には黄や赤、緑の色金を象嵌。

 

「色絵金彩菊貼付香炉/花瓶」(陶磁器、薩摩焼の十二代沈壽官)

 

「日出処(ひいずるところ)日本」(1940年、横山大観)。幅5mはあろうかという大作。

 

「猿置物」(1923年、高村光雲、サクラ材:木彫)。猿が雅楽の祝言曲・三番叟を舞う。

 

「大正度 悠紀地方風俗歌屏風」(1915年、野口小蘋)

悠紀屏風は新天皇即位の儀式で用いられる屏風。大正度の悠紀地方には愛知県が占いによって選ばれた。

 

ゆっくり、椅子に座りながら見て、30分。

この後、前回回らなかった「皇居東御苑」の「二の丸庭園」を訪れた。

 

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黒川博行『悪逆』を読む

2024年01月07日 | 読書2

 

黒川博行著『悪逆』(2023年10月30日朝日新聞出版発行)を読んだ。

 

朝日新聞出版の内容紹介

過払い金マフィア、マルチの親玉、カルトの宗務総長――社会に巣食う悪党が次々と殺害される。

警察捜査の内情を知悉する男 vs. 大阪府警捜査一課の刑事と所轄のベテラン部屋長

凶悪な知能犯による強盗殺人を追う王道の警察小説

* *

周到な準備と計画によって強盗殺人を遂行していく男――。大阪府警捜査一課の舘野と箕面北署のベテラン刑事・玉川が、広告代理店の元経営者殺害事件を追うなか、さらに被害者と面識のある男が殺される。二人はそれぞれ士業詐欺とマルチ商法によって莫大な金を荒稼ぎした悪党で、情報屋の標的になっていた。警察は犯行手口の違いから同一犯による可能性はないと判断するが、いずれも初動捜査で手詰まりとなる。犯人像を摑むことができないまま、さらには戦時中に麻薬密売組織に関わり、政治家とも昵懇だった新興宗教の宗務総長が殺害される。警察の動きを攪乱しながら凶行を続ける男の目的はどこにあるのか? 舘野と玉川は、凶悪な知能犯による完全犯罪を突き崩すことができるのか? 

警察捜査の内幕を活写しながら、
裏社会を跋扈する男たちを圧倒的な存在感で描き切る、
ラスト5ページまで結末が読めない、
本年度最注目のクライム・サスペンス!

 

玉川:実質主人公。箕面北署(所轄)刑事課・部屋長。大阪弁の55歳。

館野:玉川の実質サブ。35歳、独身。府警捜査一課のエリート。上司は係長・清水、管理官・千葉
大迫:詐欺会社「ティタン」元経営者。58歳。

成尾:マルチ商法会社「エルコスメ・ジャパン」(「ティタン」がセミナーを主宰)元代表。62歳。組の企業舎弟。

田内雅姫:東亜九星信教会教祖

田内博之:東亜九星信教会総務総長・雅姫の甥

海棠:宗教法人「ライトイヤー」総長。溙孝昌

箱崎:総合探偵社WB代表

 

冒頭、犯人は車のナンバープレートを偽装し、各種道具一式をバックに入れ、拳銃を持ち、準備万端整えて車で箕面の大迫邸へ向かう。侵入し、大迫にスタンガンを当て、縛って金庫のナンバーを聞く。大迫の罠を見破って、2本の指を切断し、30枚の金の延べ板の在りかを告白させる。犯人は金塊を手にして、大迫を射殺して去る。

 

成尾が自宅へ押し入った男に殴られ、鼻を切り裂かれ、金庫の2㎏の金塊、さらに壁の中の札束2億円を盗まれた。男は成尾の頭にゴミ袋をかぶせ、首元にテープを巻いて殺して、去った。

捜査本部(帳場)がたち、捜査一課の館野は箕面北署の玉川と組むことになる。

その後、さらに2人の悪辣な手段で金を集めた男たちが殺されるが、捜査の手はまだまだ届かない。

 

 

初出:「週刊朝日」2021年11月12日号~2023年3月3日号

 

 

私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め、 最大は五つ星)

 

犯人の殺人強盗の準備がすごい。まず資産状況、行動ルート・時間を徹底的に調べ、持参する道具、Nシステムを欺く車のナンバー偽装、体中の毛を剃って、出動。悪人宅へ侵入し、最大の苦痛を与えて口を割らせ、隠している金を奪い、一気に殺す。
見事に警察の裏をかく冷血冷酷な犯人が、魅力的なダークヒーローで、残忍な犯罪に爽快感さえ感じてしまう。

 

箕面北署のたたき上げの玉川の感が冴え、関西弁でいい味を出している。一方、コンビを組むエリートであるはずの捜査一課の舘野はホームズに対するワトソンのつっこみ役の役割もせず、影が薄い。

 

 

黒川博行(くろかわ・ひろゆき)

1949年愛媛県今治市生まれ、大阪育ち。京都市立芸術大学美術学部彫刻科卒業。大阪府立高校の美術教師。

1983年『二度のお別れ』が第1回サントリーミステリー大賞佳作に入選して、翌年デビュー
1986年『キャッツアイころがった』で同賞大賞を受賞。
1987年作家専業に。
1996年「カウント・プラン」で日本推理作家協会賞(短編および連作短編集部門)を受賞。
2014年『破門』で、第151回直木賞を受賞(6回目の候補で)。

主な著書、『疫病神』、『後妻業』、『桃源』、『騙る』、『熔果』、『連鎖』、『雨に殺せば

妻は、著者の大学の同級生で、日本画家の黒川雅子(本書の装画)。

 

 

邀撃(ようげき)来襲して来る敵を待ち受けて迎え撃つ。「邀」は待ち受ける

府警本部長の役割:大阪で警備中の要人が殺害されたり、現職警官が重大事件を起こした時首を差し出すこと。

日本と犯罪人引渡し条約を結んでいる国:アメリカと韓国だけ。極端に少ないのは日本に死刑制度があるため。

 

おまけ。社長のもっとも大切な役割:会社で重大な不祥事が起きた時、記者の前で深々と頭を下げること。(by冷水)

 

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ク・ビョンモ『破果』を読む

2024年01月05日 | 読書2

 

ク・ビョンモ著、小山内園子訳『破果』(2022年12月16日岩波書店発行)を読んだ。

 

岩波書店による内容紹介

稼業ひとすじ45年。かつて名を馳せた腕利きの女殺し屋・爪角も老いからは逃れられず、ある日致命的なミスを犯してしまう。守るべきものはつくらない、を信条にハードな現場を生き抜いてきた彼女が心身の揺らぎを受け入れるとき、人生最後の死闘がはじまる。韓国文学史上最高の「キラー小説」、待望の日本上陸!

 

冷蔵庫に腐った桃を発見し、扱いに困るものとなった命を前に呆然となったとき、著者の感覚は、「老人」で「女性」で「殺し屋」という主人公誕生につながった(訳者あとがき)。

 

タイトルの「破果」は、
韓国語で「傷んでしまった果実」と「女性年齢の16歳」の意味にとれる。たとえ肉体は劣化しても、16歳のみずみずしい心が消えるわけではない。‥‥老いへの偏見に向けられた強烈な一撃とも読める。

 

 

65歳の一見平凡で小柄な老女・爪角(チョガク)は、防疫(殺人)業界で誰にも知られたキャリヤ45年の殺し屋。40代までは「爪」(ソントプ)と呼ばれていた。迅速、正確に仕留める高い技術と、ひとかけらの逡巡も後悔もなしだった。老境に入って、身体はもちろん、心もいうことをきかなくなる。


自分の行動や装身具の一つまで人の目につかないことをすべての作業の第一歩と考えていて最低限の荷物しか置かなかった部屋で捨て犬・無用(ムヨン)を飼い、よろめく老人に手を貸し、ターゲットを苦しめずに殺す方法を考え、とうの昔に捨て去った恋慕感情がよみがえる。

 

そんな爪角になぜか敵意をむき出しにするのが若い殺し屋のトゥ。彼は彼女が情けを掛けたものを次々破壊しては挑発し、最後の死闘へ進む。

 

 

 

トゥ:33歳の爪角と同じエイジェンシーの防疫業者。爪角は彼の父親を殺したが、幼い彼は見逃された。

リュウ:爪角に殺人術を教えたエイジェンシーの創立者。

ソン室長:エイジェンシーの現室長。リュウの息子。創立メンバーの一人である爪角を「大おば様」と呼びながら、首を切る機会を伺っている。目をかけている防疫業者がトゥ。

へゥ:エイジェンシーの事務員。

カン博士:爪角が防疫を完了したとき、傷を負い、病院までたどり着いたが、失神し、博士の治療を受けた。彼は、他言はしないと誓う。36歳の彼には、市場で果物を売っている父親と、娘・ヘニがいる。

 

 

私の評価としては、★★★★★(五つ星:読むべき、 最大は五つ星)

 

主人公が老人で女性という二重苦にも関わらず名うての殺し屋というロワール小説。

次々と襲い掛かる危機を、年齢による衰えで、満身創痍となりながらも絶望の中、冷静に切り抜ける。そして、圧倒的不利な最後の決闘へ。高倉健か?

 

ともかく面白い。前半の何の躊躇もなくあっさりと止めを刺す残酷な場面も、あっさりと描くので爽快感さえ感じてしまう。

 

殺し屋で、しかも老女であるが、亡くなった師匠への追慕、息子ほどの医師への淡い想い。いいじゃない!

 

266頁と大部だが、目まぐるしく展開が変わることもないわりに、次への興味が尽きることがないので、3日かけたが、年寄りにも読み切れた。

 

面白いことに、著者は「文章に関して心に決めているうちの一つは、<読みやすくしない>ことだと語っている(訳者あとがきp270)。他の作品に比べれば文は短いが、それでも例を挙げれば、p2の爪角の外観の説明の文章の中に10行に渡るものがある。一気に疾走はできないが、曲がり、曲がりながらも、流れに沿って頭に入っていく文章で、もちろん悪文ではない。

 

 

ク・ビョンモ
作家。ソウル生まれ。慶熙大学校国語国文学科卒業。

2008年に『ウィザード・ベーカリー』でチャンビ青少年文学賞を受賞し,文壇デビュー

2015年には短編集『それが私だけではないことを』(未邦訳)で今日の作家賞,ファン・スンウォン新進文学賞をダブル受賞

邦訳作品に『四隣人の食卓』(書肆侃侃房)などがある.

小山内園子(おさない・そのこ)
日韓翻訳者。NHK報道局ディレクターを経て,延世大学校などで韓国語を学ぶ。

訳書に『四隣人の食卓』,チョ・ナムジュ『彼女の名前は』(共訳,筑摩書房)、カン・ファギル『大丈夫な人』(白水社)、イ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ』、『失われた賃金を求めて』(共訳,タバブックス)など.

 

 

 

 

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スキーと温泉の思い出

2024年01月03日 | 昔の話2

 

若い頃親しんだスポーツと言えば、夏はテニス、冬はスキー、春秋はゴルフだった。とくにスキーにはハマった。シーズンになるのを待ちきれず、当時所沢にあった室内スキー場の開場日、11月1日に毎年駆けつけ、足慣らしをした。冬になると会社の階段を、ストックをついてスキーで滑る格好で降りて、イメージトレーニングしたものだ。
スキー場でも朝早くからナイターまで一日券を買って滑りまくった。不格好でも、ともかく転ばなければいいのだろうと、ゆるやかなゲレンデは避けて、急斜面を求めて挑戦する日々だった。あのころは、シーズン中、合計20日以上、上越、志賀、蔵王や、八方などのスキー場で過ごした。仕事していたのだろうか?

30歳も近くなり、どんな急なところでも、それなりに滑り降りることができるようになると、さすがにガツガツ滑らなくなり、朝遅く宿を出て、昼休みをたっぷり取り、3時ごろにはゲレンデ下の喫茶でのんびりするようになった。

 

そして、はや半世紀前になってしまったが、あの5月の連休、八甲田山での山スキーが独身最後のスキーとなった。
友人と2人で八甲田山の麓の酸ヶ湯(すかゆ)温泉に宿泊した。朝9時ごろ宿を出て、スキーを担いで、5月上旬でもまだ一面の雪景色の八甲田山へ登る。2時間くらいただただ登る。
いやになって、適当にこのあたりでよかろうとスキーを履いて滑り出す。ところどころにある立ち木を避けながら、滑る。表面だけが硬くウインドクラストしていて、強く踏込まないとテール(スキー板の後ろの部分)が落ちず、曲がれない。ジャンプしてドスンとばかり、雪を踏みつけて曲がる。
2時間かけて登って、20分たらずで降りてきてしまうのだから、山登りのご褒美にスキーがついているようなものだ。午前中一本、午後一本がせいぜいで、3時ごろにはもう宿の温泉に浸かっていた。

 

江戸時代から湯治場として有名な酸ヶ湯温泉には、総ヒバ造り、木造の高い天井の建物があって、中に大浴場「ヒバ千人風呂」があり、160畳の広さに熱の湯・冷の湯・四分六分の湯・湯滝など4種の源泉がある。
一番大きいのが、入口を入ってすぐのところの「熱の湯」だった。当時は時間分けもない混浴だったのだが、女性は地元のお年寄りばかりだった。たまに湯船の端の方に中年の女性が居ても、ガーゼ生地のじゅばんのようなものをはおっている。

 

混浴とは言ってもどうせそんなものだろうと思っていたら、突然、女性の明るい声がした。振り返ると、髪が長い男性と話しながら若い女性が湯船に近づいてくる。2人とも当時はやりのヒッピー風だと思えた。女性は前をまったく隠さずあっけらかんと歩いてきて、湯船の縁に腰掛ける。熱の湯の男性が一瞬凍りついた。私はたまたま湯船の入口側に居たのだが、向こう側の湯船のへりにずらりと並ぶ男性陣がびっくりまなこで入ってくる女性を見た後、あわてて目をそらす。そして、だれもかれも、左右に目を泳がせてから、一瞬途中で女性を見て、またあわてて目をそらし、無関心をよそおう。私は、女性を見るより、向こう側の男性たちがそろって同じしぐさをするのを眺める方が面白かった。しかし、かくゆう私も向こう側に居たならば、きっと彼らと同じことをしたのだろうが。

そして、齢をかさね80歳を過ぎた今だったら、……「ウーン、やっぱり……」。

 

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正月の花

2024年01月02日 | リタイヤ生活

 

少々早く12月26日に届いた正月の花

 

センリョウ(千両)、ユリ、キク、デンファレ、オンシジューム、松とさすがに豪華。

 

ユリはピンクの蕾がほころびかけているが、あと殻を被っているのが3つ。

 

キクは白の蕾と黄色の花。

 

センリョウはツヤツヤ。

 

デンファレも蕾が次々と咲いていくだろう。

 

花瓶の下に隠れてしまう部分を切り取って一本挿しに。

 

元旦の花

 

 

12月(2)の花も小さく、こんもりなったが、まだ健在。

 

久しぶりに孫たちにも逢って、いう事なしの正月!

 

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新年のご挨拶

2024年01月01日 | 日記

明けましておめでとうございます。

Have a happy new year!

 

2023年が皆様にとって幸せな年でありますように!

Much peace, love and joy to you all in 2024.

 

元旦7時の富士山

 

おまけのお月様

 

 

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