かぶれの世界(新)

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コロナに注目しすぎて大局を見誤るな

2022-06-05 18:17:13 | 国際・政治
東京自宅での夕食時の家族三人の話題は、昨年後半頃からコロナ対応の意見が一致するようになった。「もう伝染病じゃなくなった。コロナ、コロナと騒ぐのはいい加減に止めてもっと大事なことに注力すべきだ」と。しかし、マスコミ報道はウクライナに主役の座は奪われたものの、次に来るのは依然コロナだ。我々は日本中に不安を振りまいた医療専門家の顔はもう見たくない。

今日の日本経済新聞は1‐3月の死亡者数が急増したと伝えていた。前年同期比で10%増え42.2万人死亡した一方で、コロナ感染者の死亡者数は0.97万人だったという。何が要因で死亡者数が増えたか明らかでないが、2021年の死因別増加数トップは老衰で2万人増(14.8%)だという。WHOによると日本はコロナ死亡者数が少ない上に、20‐21年の全体死亡者数が平年より2万人少なかったという。死者数が減ったのだ!

こんな具体的に数字が明らかなのに適切な手を打てなかったのか理解に苦しむ。コロナを1年経験しても少なくとも後1年対応を見直す時間があったはずだ。コロナを全体で見て国民に伝えないのか、何故コロナ感染の危険性のみを伝えるのか。一歩退いてコロナの危険性を説くとしても、それだけでは全体像を見失い大局を誤ることになる。良かったのは、日本の政官民を含む医療関係資源の連携不足と機能不全が明らかになったことだ。

最近になって岸田政権はコロナ感染対応を内外ともに緩和し始めたが、全ては海外の後追いであり国民は依然として用心深い。保守的な対応になりがちなアジア諸国と比べても我が国は後を追いかけている。そして、世論調査によれば岸田内閣の方針を圧倒的多くの国民が支持している。

こんな状況が2年半も続きコロナ危機が終った時に、世界における政治・経済的な日本の位置がどこにいるか私は懸念する。コロナ後の日本経済がどういう方向に進むべきか、もうコロナを忘れるべきと提案したい。4月中頃から住んでいる四国の田舎町で、殆ど人気のない散歩道でもたまに出会う人達が例外なくマスクしている。全国どこに行ってもマスクは習慣になったが、私の目には人々は委縮しているように感じる。

このテーマに直接関係しないが、昨日隣の介護施設に勤める奥さんから興味ある話を聞いた。施設で介護をする担当者にとって老人の誤嚥は特に注意されている。その中で、90歳以上の方は誤嚥しても自力で回復するが、70代の方は自力で回復できず重症化する傾向が強い。生まれ育った時代を比べると、90代は戦時に育ち、70代は戦後に生まれ育った。ここで、コロナの死者数が少ないのは90代が貢献してると妄想した!

更に脱線すると、ちょっと前にコロナ後に65歳以上が仕事に復帰してないと聞いたことがある。今日の日本経済新聞は米国でもコロナ後に仕事に戻らない労働者の7割が65歳以上だと報じ、コロナ前後にできた米国の「断層」であり老化だと報じていた。記事は解決策として移民を取り上げていたが、日本ではどうすべきか余り議論されてない。コロナ対策に似ている。という私も約20年前に56歳でさっさと退職したのだが。

日本はどうあるべきか、特に最初の2年間の医療専門家に国の舵取りを任せるようなやり方はやめるべきだだと痛感した。じゃあどうすれば良いか、正直言って素人の私には分からない。ただ、コロナという障害にぶつかり国の軌道修正するチャンスがあったが、今のところ残念ながら生かせてない。東日本大震災では災害を機会に法律や規制等が見直された。時間は残ってる、視線を上げて全体像を把握して取り組むべきだ。■
コメント
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