店の前には、シャッターが下りていた。私が訪れるときは、どんなに深夜でも開いていたのに、どういうことだ!?
シャッターには、
「火曜日定休 営業時間 午後5:00~午前1:40」
と書かれてあった。きょうは13日の火曜日。休みだ! 何てことだ…。
そうかー。私が火曜日に訪れたことはなかったか? いやしかし…そうだったかなあ。
ここに訪れるのが1年の楽しみだったのに、消化不良だ。こんなことなら昨夜、満腹でも入っちゃうべきだった。あうう、私の人生は後悔ばかりだ。
別の食事処を探す。国際通りに交わる沖映大通りも私の好きな通りで、何となく、東京・池袋界隈を思わせる。ここで食べようと思う。
18時20分、牧志から三たびゆいレールに乗り、一駅先の美栄橋で降りる。こんな贅沢な乗り方ができるのも、一日乗車券があるからである。ここから国際通りに突き当たるまでに、どこかの食事処に入ろうというわけである。
しばらく歩いていると、ラーメン屋が目に入った。「九州ラーメン」と謳っているが、どうするか。その左は、讃岐うどんの店だった。
どちらに入っても沖縄料理とは関係ないが、私には関係ない。さんざん迷って、うどん屋のほうに入る。
中ではおかみさんがケータイをいじっていて、「あ…」といった。ほかに客はなし。この時間に本土の人間が入るのは珍しいのだろうか。
店のオススメである「冷やしさぬきうどんセット」を頼む。エビなどの天ぷらのほかに、いなり寿司が2コついて750円。エビは大きく、お値打ちだった。
お腹いっぱいになって、ぶらぶらと国際通りに戻る。牧志方面に歩いていると、つけめん大王の前に来た。…ああっ!? 店が、開いてる!!
何が何だか訳が分からないが、これは入るしかない。
中は、お母さんと息子さんがいたが、お父さんの姿はなかった。たしか昨年もそんな感じだった。私は予定通り、チャーハンを注文する。
それはいいが、ちょっと様子がおかしい。お母さんは、あんな感じの人だったか? このお母さんは、ちょっと頬がこけていて、雰囲気が違う。
それ以上に異様なのが息子さんで、妙に猫背になってしまっている。別人ではないと思うが、同一人物とも言い切れない。きょうだけスタッフが違う、ということもないだろうが、パラレルワールドに迷い込んだ気分だった。
息子さんは器用に中華鍋を捌き、いつものチャーハンが出てきた。しかしその所作がぶっきらぼうだ。すぐに中華鍋を水洗いしたが、まだチャーハンの米粒がずいぶん残っていた。全部さらってもらいたかった。
ともあれチャーハンを美味しくいただき、店を出る。いや本当にお腹いっぱいになった。
安里川脇の安里カーゴスビル1階にある、「Café des Tortes」に入る。この喫茶店で一休み、も私の定跡だ。タルト専門店でもあるが、「こだわりのオリジナルブレンド」のみを注文する。「こだわる」というのはあまりいい表現ではないが、日本人はこの言葉のついた商品に飛びつく。
コーヒーは、さすがにこだわっているだけあって、美味い。贅沢な本島の夜であった。
国際通りの突き当たりにあるスーパーサンエーで、さんぴん茶を調達する。2リットルで98円は、涙が出るほど安い。たしか昨年は、もう少し高かった。
引き返して、カプセルイン沖縄に投宿する。フロント氏はきのうの人と違って、ぶっきらぼうだった。余談ながらきのうの人は、いつも応対が丁寧で、とても好感を持っている。
あすは朝が早いから、早めに寝なければならない。ユースホステルではなくここを選んだのも、早朝に布団を畳むめんどうを避けた意味もある。
14日分のブログ「女流棋士ファンランキング」を更新し、早めにカプセルに入った。
14日(水)。朝は5時50分ごろ目が覚めたので、そのまま起床した。チェックアウトし、ゆいレールの一日乗車券を堂々と使って、6時27分、那覇空港に着いた。ここまでは沖縄旅行の序章。ここからが本番だ。
JTA551便、7時30分発。JTAに乗るのは久しぶりだ。制服は(たぶん)JALで、オシャレである。
昔はJALの株主優待券でもJTAは利用できなかった記憶があるが、いまは使えるようになっていた。もっとも前述のとおり、私はJAL株を持っていないので、必然的に乗る回数も激減している。
飛行機は定刻の8時15分より6分早く、宮古空港に着陸した。
きょうは島の東にある新城海岸で、海に浮かぼうと思う。例年なら吉野海岸を先にするところだが、思うところあって、今年は逆にした。
通常なら、平良営業所を9時20分に出る新城・吉野・保良線にどこかで乗り、長間局前か城間小前で下車して貯金。次の11時00分・平良営業所発のバスに乗って新城で降りる算段だ。
しかしカプセルホテルで調べると、宮古協栄バスは今年6月、7年ぶりに時刻改正をし、午前の便は平良営業所発7時50分と、9時50分になっていた。よって、ここから長間までは徒歩で行き、貯金を済ませて、9時50分のバスに乗る必要がある。
県道78号線に出た。空港でいただいたフリーのガイドブックで確認すると、長間までの直線距離は約5キロ。現在の時刻は8時30分なので、1時間半で長間郵便局に着き貯金を済ませば、10時すぎに長間局前を通るバスにギリギリ乗れる計算である。
私は歩く。なお私にとってタクシーは贅沢品で、いよいよ手がなくなったときの最終手段である。
空は曇天だが、暑いことは暑い。でもその暑さがいい。喉が渇けばさんぴん茶を飲む。これが最高の旅行である。
コンビニがあったので、おにぎりを2コ買う。これが朝食である。
鏡原バス停に着いた。条件反射的に腕時計を見る。8時48分である。長間局前まではまだまだだ。さて行こう、というとき、観光バスが止まり、プップッとクラクションを鳴らした。これは…?
(つづく)
シャッターには、
「火曜日定休 営業時間 午後5:00~午前1:40」
と書かれてあった。きょうは13日の火曜日。休みだ! 何てことだ…。
そうかー。私が火曜日に訪れたことはなかったか? いやしかし…そうだったかなあ。
ここに訪れるのが1年の楽しみだったのに、消化不良だ。こんなことなら昨夜、満腹でも入っちゃうべきだった。あうう、私の人生は後悔ばかりだ。
別の食事処を探す。国際通りに交わる沖映大通りも私の好きな通りで、何となく、東京・池袋界隈を思わせる。ここで食べようと思う。
18時20分、牧志から三たびゆいレールに乗り、一駅先の美栄橋で降りる。こんな贅沢な乗り方ができるのも、一日乗車券があるからである。ここから国際通りに突き当たるまでに、どこかの食事処に入ろうというわけである。
しばらく歩いていると、ラーメン屋が目に入った。「九州ラーメン」と謳っているが、どうするか。その左は、讃岐うどんの店だった。
どちらに入っても沖縄料理とは関係ないが、私には関係ない。さんざん迷って、うどん屋のほうに入る。
中ではおかみさんがケータイをいじっていて、「あ…」といった。ほかに客はなし。この時間に本土の人間が入るのは珍しいのだろうか。
店のオススメである「冷やしさぬきうどんセット」を頼む。エビなどの天ぷらのほかに、いなり寿司が2コついて750円。エビは大きく、お値打ちだった。
お腹いっぱいになって、ぶらぶらと国際通りに戻る。牧志方面に歩いていると、つけめん大王の前に来た。…ああっ!? 店が、開いてる!!
何が何だか訳が分からないが、これは入るしかない。
中は、お母さんと息子さんがいたが、お父さんの姿はなかった。たしか昨年もそんな感じだった。私は予定通り、チャーハンを注文する。
それはいいが、ちょっと様子がおかしい。お母さんは、あんな感じの人だったか? このお母さんは、ちょっと頬がこけていて、雰囲気が違う。
それ以上に異様なのが息子さんで、妙に猫背になってしまっている。別人ではないと思うが、同一人物とも言い切れない。きょうだけスタッフが違う、ということもないだろうが、パラレルワールドに迷い込んだ気分だった。
息子さんは器用に中華鍋を捌き、いつものチャーハンが出てきた。しかしその所作がぶっきらぼうだ。すぐに中華鍋を水洗いしたが、まだチャーハンの米粒がずいぶん残っていた。全部さらってもらいたかった。
ともあれチャーハンを美味しくいただき、店を出る。いや本当にお腹いっぱいになった。
安里川脇の安里カーゴスビル1階にある、「Café des Tortes」に入る。この喫茶店で一休み、も私の定跡だ。タルト専門店でもあるが、「こだわりのオリジナルブレンド」のみを注文する。「こだわる」というのはあまりいい表現ではないが、日本人はこの言葉のついた商品に飛びつく。
コーヒーは、さすがにこだわっているだけあって、美味い。贅沢な本島の夜であった。
国際通りの突き当たりにあるスーパーサンエーで、さんぴん茶を調達する。2リットルで98円は、涙が出るほど安い。たしか昨年は、もう少し高かった。
引き返して、カプセルイン沖縄に投宿する。フロント氏はきのうの人と違って、ぶっきらぼうだった。余談ながらきのうの人は、いつも応対が丁寧で、とても好感を持っている。
あすは朝が早いから、早めに寝なければならない。ユースホステルではなくここを選んだのも、早朝に布団を畳むめんどうを避けた意味もある。
14日分のブログ「女流棋士ファンランキング」を更新し、早めにカプセルに入った。
14日(水)。朝は5時50分ごろ目が覚めたので、そのまま起床した。チェックアウトし、ゆいレールの一日乗車券を堂々と使って、6時27分、那覇空港に着いた。ここまでは沖縄旅行の序章。ここからが本番だ。
JTA551便、7時30分発。JTAに乗るのは久しぶりだ。制服は(たぶん)JALで、オシャレである。
昔はJALの株主優待券でもJTAは利用できなかった記憶があるが、いまは使えるようになっていた。もっとも前述のとおり、私はJAL株を持っていないので、必然的に乗る回数も激減している。
飛行機は定刻の8時15分より6分早く、宮古空港に着陸した。
きょうは島の東にある新城海岸で、海に浮かぼうと思う。例年なら吉野海岸を先にするところだが、思うところあって、今年は逆にした。
通常なら、平良営業所を9時20分に出る新城・吉野・保良線にどこかで乗り、長間局前か城間小前で下車して貯金。次の11時00分・平良営業所発のバスに乗って新城で降りる算段だ。
しかしカプセルホテルで調べると、宮古協栄バスは今年6月、7年ぶりに時刻改正をし、午前の便は平良営業所発7時50分と、9時50分になっていた。よって、ここから長間までは徒歩で行き、貯金を済ませて、9時50分のバスに乗る必要がある。
県道78号線に出た。空港でいただいたフリーのガイドブックで確認すると、長間までの直線距離は約5キロ。現在の時刻は8時30分なので、1時間半で長間郵便局に着き貯金を済ませば、10時すぎに長間局前を通るバスにギリギリ乗れる計算である。
私は歩く。なお私にとってタクシーは贅沢品で、いよいよ手がなくなったときの最終手段である。
空は曇天だが、暑いことは暑い。でもその暑さがいい。喉が渇けばさんぴん茶を飲む。これが最高の旅行である。
コンビニがあったので、おにぎりを2コ買う。これが朝食である。
鏡原バス停に着いた。条件反射的に腕時計を見る。8時48分である。長間局前まではまだまだだ。さて行こう、というとき、観光バスが止まり、プップッとクラクションを鳴らした。これは…?
(つづく)