最近びっくりしたのは、西田拓也五段の活躍である。
西田五段は第74期王将戦で一次予選、二次予選と7連勝し、挑戦者決定リーグ入りした。
王将戦は、名人戦・順位戦が毎日新聞から朝日新聞に移ったのち、毎日新聞が創設した棋戦である。そのためか、予選は上位陣に手厚く、リーグ在籍者は順位戦A級のメンツに勝るとも劣らない。
今期のリーグは菅井竜也八段、永瀬拓矢九段、佐々木勇気八段のA級勢に、レジェンド羽生善治九段、元竜王・王位の広瀬章人九段、それにリーグ4期目の近藤誠也七段が名を連ねる。
このメンバーでは、C級1組在籍の西田五段では家賃が高い…と思いきや、西田五段はよく勝ち、最終戦を前に4勝1敗。挑戦権も見えてきたのである。
しかし西田五段とは何者か? 私には「振り飛車党」のイメージしかないが、調べてみると、25歳で四段になった苦労人であった。
将棋界はなんだかんだいっても若くして四段になった棋士が有利で、トータルでは好成績になる。
だが西田五段はデビュー後もよく勝っていた。まず、今年度は最終戦の前まで17勝8敗。2017年のデビューから2023年度まで、7年間で勝率6割以上が5回もあった。
直近の活躍は今年の第17回朝日杯将棋オープン戦で、本戦準決勝まで勝ち上がっている。そのときは永瀬九段に敗れていた。
ちなみに朝日杯での西田五段の戦績を遡ってみると、意外にも一次予選からの出場がない。なんと、第14回でも本戦準決勝まで進んでいたのだ。
ううむ……。これは「木村一基型」で、西田五段は要するに、大器晩成なのだった。
話を戻し、20日のリーグ最終戦は、西田五段は広瀬九段に勝ち5勝1敗とした。例年ならこの星で挑戦権獲得だが、今期は永瀬九段も5勝1敗。なんと、プレーオフとなった。5勝のプレーオフは極めて珍しく、直近では第70期にその例がある。ちなみにそのときも永瀬九段が名を連ね、最終的に挑戦権を獲得したのだった。
今回のプレーオフは、あす25日である。両者の対戦成績は永瀬九段2勝、西田五段1勝。西田五段のこの1勝は、今期リーグ戦である。
私は振り飛車党ではないが、振り飛車は好きである。しかしAI界では、振り飛車の評価が低い。さらにプロの振り飛車党も少ないときている。だから逆に、振り飛車党の棋士は応援したいのである。
西田五段の振り飛車には興味がある。ぜひタイトル戦で、その将棋を見てみたい。
西田五段は第74期王将戦で一次予選、二次予選と7連勝し、挑戦者決定リーグ入りした。
王将戦は、名人戦・順位戦が毎日新聞から朝日新聞に移ったのち、毎日新聞が創設した棋戦である。そのためか、予選は上位陣に手厚く、リーグ在籍者は順位戦A級のメンツに勝るとも劣らない。
今期のリーグは菅井竜也八段、永瀬拓矢九段、佐々木勇気八段のA級勢に、レジェンド羽生善治九段、元竜王・王位の広瀬章人九段、それにリーグ4期目の近藤誠也七段が名を連ねる。
このメンバーでは、C級1組在籍の西田五段では家賃が高い…と思いきや、西田五段はよく勝ち、最終戦を前に4勝1敗。挑戦権も見えてきたのである。
しかし西田五段とは何者か? 私には「振り飛車党」のイメージしかないが、調べてみると、25歳で四段になった苦労人であった。
将棋界はなんだかんだいっても若くして四段になった棋士が有利で、トータルでは好成績になる。
だが西田五段はデビュー後もよく勝っていた。まず、今年度は最終戦の前まで17勝8敗。2017年のデビューから2023年度まで、7年間で勝率6割以上が5回もあった。
直近の活躍は今年の第17回朝日杯将棋オープン戦で、本戦準決勝まで勝ち上がっている。そのときは永瀬九段に敗れていた。
ちなみに朝日杯での西田五段の戦績を遡ってみると、意外にも一次予選からの出場がない。なんと、第14回でも本戦準決勝まで進んでいたのだ。
ううむ……。これは「木村一基型」で、西田五段は要するに、大器晩成なのだった。
話を戻し、20日のリーグ最終戦は、西田五段は広瀬九段に勝ち5勝1敗とした。例年ならこの星で挑戦権獲得だが、今期は永瀬九段も5勝1敗。なんと、プレーオフとなった。5勝のプレーオフは極めて珍しく、直近では第70期にその例がある。ちなみにそのときも永瀬九段が名を連ね、最終的に挑戦権を獲得したのだった。
今回のプレーオフは、あす25日である。両者の対戦成績は永瀬九段2勝、西田五段1勝。西田五段のこの1勝は、今期リーグ戦である。
私は振り飛車党ではないが、振り飛車は好きである。しかしAI界では、振り飛車の評価が低い。さらにプロの振り飛車党も少ないときている。だから逆に、振り飛車党の棋士は応援したいのである。
西田五段の振り飛車には興味がある。ぜひタイトル戦で、その将棋を見てみたい。