安倍里津子といえば私が子供のころから歌手活動をしていて、かなりのベテランである。いまいくつなのかは知らぬが、元気いっぱいだ。
安倍里津子は黒の派手ハデな衣装で、先ほど登場した地方の歌手と、デュエット曲を歌う。
さらにその服を脱ぐと、下に高そうなきものを着ていた。ここでまた1曲。どんなイベントでも精一杯演出する、安倍里津子のプロ根性に唸ったのであった。
また雪像鑑賞に戻る。市民の広場は、大谷翔平選手の顔の雪像があった。いつもの団体で制作しているのだが、いつもながら顔がそっくりだ。今年はロサンゼルス・ドジャーズで活躍できるだろうか。
ちょっと釈然としないが、雪まつりポストカードを買う。さらに4丁目では、赤い羽根共同募金で、初音ミクのクリアファイルを買った。これは北海道共同募金会のオリジナルで、代金は寄付扱いになる。今回は8種類を購入したので、1,600円ピッタリを募金口に入れなければならない。このときのために小銭を用意したのだ。しかしリュックが重くなってきた。
大通会場を外れ、すすきの氷の祭典会場に向かう。途中、日本蕎麦の「しらん」があったが、客が多そうなので、入るのをやめた。
「まんだらけ」に寄ってみる。ここはヴィンテージモノの掘り出し物があるのだが、今回はちょっとなかった。というか、まんだらけなど東京にもあるのに、札幌しか入らないのがそもそもおかしい。
すすきの会場に入る。この氷像も真新しいものはなく、しかも昼なので、あまり映えていない。
小腹がすいたので、またどこかに入りたい。「鶏味万彩」という中華料理屋があったので、入ってみた。私がこういう外観がオシャレな店に入るのは珍しい。
注文はタブレットを使う。いかにも今風だが、すぐ近くに店員がいるのに注文できないのはストレスがかかる。
濃厚蝦ラーメンを注文したが、これで1000円である。ラーメンごときに1000円も遣うとは、私もずいぶん金持ちになったものだ。
蝦ラーメンは麺がストレートで、これはこれで美味かったが、スープが確かに濃かった。もうちょっと薄くてもよかったのではないか。
ちょっとフェードアウトして、「小樽雪あかりの路」に行こう。札幌駅まで地下道を引き返し、15時27分発の普通列車に乗った。乗車率はよく、私は立って行く。
路線廃止に躍起になっているJR北海道だが、札幌―小樽間はドル箱で、本数も多い。ほかの路線がどんなに廃止されても、この区間だけは最後まで残るだろう。
小樽のひとつ手前、南小樽で降りる。ここから堺町通りに出、小樽運河に出るのがスムーズである。
なお、これで東京から購入した切符も使い納めとなるが、小樽まで買ったので、切符は途中下車扱いで、自動改札機から出てきた。
まずは駅前の砂場で腹ごしらえを……と思いきや、やはり休憩中だった。ここの更科が美味いのだが、どうも時間が合わない。
堺町本通りのメルヘン交差点に下りると、外国人を中心とした多くの観光客がいた。函館洋館群よりはるかに多い。
小樽オルゴール堂本館、LeTAO本店、北一硝子など、見所というより、建物を前に写真を撮りたい箇所が多い。
LeTAOではチーズケーキをホールで買いたいが、無理。けっきょくどこにも入らず、ぶらぶらするのみである。
古発川のほとりを右折する。大通りの先に、浅草橋が見えてきた。ここが小樽運河である。
シャッターチャンスにはまだ空が明るいが、観光客が多くて身動きできない。それでも隙を見つけて写真を撮る。なんてことのない運河なのだが、そのカーブと右側の倉庫の取り合わせが絶妙で、なぜか人気がある。このカーブ、函館山から見る夜景のくびれと同じ趣がある。
そのまま反対側まで歩く。沿道にはアイスキャンドルに明かりが灯りはじめた。ここもシャッターポイントで、撮っていたらキリがない。
中央橋に出て、何枚か撮る。名残り惜しいが、旧手宮線会場に向かう。
コロナ前ほどの賑わいはなく、アイスキャンドルの装飾も例年より少なめだったが、まあよい。私が楽しみにしていたのは地元民による焼き餅とじゃがいものサービスだが、今年は出ていなかった。
小樽駅に戻り、18時ちょうど発の快速エアポート186号に乗った。今度はしっかり座れ、札幌着18時34分。私はまた地下通路を通り、大通会場に出た。
雪像は昼と夜で別の顔になり、可能ならば両方鑑賞するのがよい。現在はライトアップがされ観光客も多いが、ステージ上のイベントは少なくなった。平成初期の活気は求むべくもないが、中期以降でも、どこかでよさこいが乱舞していたものだ。
いまはプロジェクションマッピングが幅を利かせているが、これはプログラムさえ組んでしまえば、無人でできる。こうして会場は活気を喪っていくのである。
5丁目会場ではヤマハエレクトーンオンステージをやっていた。ここは市民参加型で、小気味よく出場者が変わるので楽しい。参加するのも大変なようで、ここで演奏することは名誉なことらしい。ここの活気は、むかしと変わらない。
旧札幌停車場でプロジェクションマッピングが始まった。なつかしさを覚えるBGMとともに、札幌停車場に列車が到着する。100余年の時を越え、生き返ったようだ。
私はプロジェクションマッピングにもろ手を挙げて賛成しないが、この演出は凝っていてよかった。
11丁目の雪ミクでは、ミクファンが集まっている、中雪像でプロジェクションマッピングが行われるのだが、熱心なファンは最前列を陣取り、最後方にはペンライトを持ったファンが整列している。
といって私たちが雪ミクの写真を撮れないわけではなく、最前列の前が空いているので、そこで堂々と撮れる。ミクファンはマナーがいいのだ。
やがてBGMが流れ、雪像に映像が重ねられ、11丁目会場は熱気であふれた。ここ数年は、ミクファンが最も熱い。私は感動してしまった。
(15日につづく)
安倍里津子は黒の派手ハデな衣装で、先ほど登場した地方の歌手と、デュエット曲を歌う。
さらにその服を脱ぐと、下に高そうなきものを着ていた。ここでまた1曲。どんなイベントでも精一杯演出する、安倍里津子のプロ根性に唸ったのであった。
また雪像鑑賞に戻る。市民の広場は、大谷翔平選手の顔の雪像があった。いつもの団体で制作しているのだが、いつもながら顔がそっくりだ。今年はロサンゼルス・ドジャーズで活躍できるだろうか。
ちょっと釈然としないが、雪まつりポストカードを買う。さらに4丁目では、赤い羽根共同募金で、初音ミクのクリアファイルを買った。これは北海道共同募金会のオリジナルで、代金は寄付扱いになる。今回は8種類を購入したので、1,600円ピッタリを募金口に入れなければならない。このときのために小銭を用意したのだ。しかしリュックが重くなってきた。
大通会場を外れ、すすきの氷の祭典会場に向かう。途中、日本蕎麦の「しらん」があったが、客が多そうなので、入るのをやめた。
「まんだらけ」に寄ってみる。ここはヴィンテージモノの掘り出し物があるのだが、今回はちょっとなかった。というか、まんだらけなど東京にもあるのに、札幌しか入らないのがそもそもおかしい。
すすきの会場に入る。この氷像も真新しいものはなく、しかも昼なので、あまり映えていない。
小腹がすいたので、またどこかに入りたい。「鶏味万彩」という中華料理屋があったので、入ってみた。私がこういう外観がオシャレな店に入るのは珍しい。
注文はタブレットを使う。いかにも今風だが、すぐ近くに店員がいるのに注文できないのはストレスがかかる。
濃厚蝦ラーメンを注文したが、これで1000円である。ラーメンごときに1000円も遣うとは、私もずいぶん金持ちになったものだ。
蝦ラーメンは麺がストレートで、これはこれで美味かったが、スープが確かに濃かった。もうちょっと薄くてもよかったのではないか。
ちょっとフェードアウトして、「小樽雪あかりの路」に行こう。札幌駅まで地下道を引き返し、15時27分発の普通列車に乗った。乗車率はよく、私は立って行く。
路線廃止に躍起になっているJR北海道だが、札幌―小樽間はドル箱で、本数も多い。ほかの路線がどんなに廃止されても、この区間だけは最後まで残るだろう。
小樽のひとつ手前、南小樽で降りる。ここから堺町通りに出、小樽運河に出るのがスムーズである。
なお、これで東京から購入した切符も使い納めとなるが、小樽まで買ったので、切符は途中下車扱いで、自動改札機から出てきた。
まずは駅前の砂場で腹ごしらえを……と思いきや、やはり休憩中だった。ここの更科が美味いのだが、どうも時間が合わない。
堺町本通りのメルヘン交差点に下りると、外国人を中心とした多くの観光客がいた。函館洋館群よりはるかに多い。
小樽オルゴール堂本館、LeTAO本店、北一硝子など、見所というより、建物を前に写真を撮りたい箇所が多い。
LeTAOではチーズケーキをホールで買いたいが、無理。けっきょくどこにも入らず、ぶらぶらするのみである。
古発川のほとりを右折する。大通りの先に、浅草橋が見えてきた。ここが小樽運河である。
シャッターチャンスにはまだ空が明るいが、観光客が多くて身動きできない。それでも隙を見つけて写真を撮る。なんてことのない運河なのだが、そのカーブと右側の倉庫の取り合わせが絶妙で、なぜか人気がある。このカーブ、函館山から見る夜景のくびれと同じ趣がある。
そのまま反対側まで歩く。沿道にはアイスキャンドルに明かりが灯りはじめた。ここもシャッターポイントで、撮っていたらキリがない。
中央橋に出て、何枚か撮る。名残り惜しいが、旧手宮線会場に向かう。
コロナ前ほどの賑わいはなく、アイスキャンドルの装飾も例年より少なめだったが、まあよい。私が楽しみにしていたのは地元民による焼き餅とじゃがいものサービスだが、今年は出ていなかった。
小樽駅に戻り、18時ちょうど発の快速エアポート186号に乗った。今度はしっかり座れ、札幌着18時34分。私はまた地下通路を通り、大通会場に出た。
雪像は昼と夜で別の顔になり、可能ならば両方鑑賞するのがよい。現在はライトアップがされ観光客も多いが、ステージ上のイベントは少なくなった。平成初期の活気は求むべくもないが、中期以降でも、どこかでよさこいが乱舞していたものだ。
いまはプロジェクションマッピングが幅を利かせているが、これはプログラムさえ組んでしまえば、無人でできる。こうして会場は活気を喪っていくのである。
5丁目会場ではヤマハエレクトーンオンステージをやっていた。ここは市民参加型で、小気味よく出場者が変わるので楽しい。参加するのも大変なようで、ここで演奏することは名誉なことらしい。ここの活気は、むかしと変わらない。
旧札幌停車場でプロジェクションマッピングが始まった。なつかしさを覚えるBGMとともに、札幌停車場に列車が到着する。100余年の時を越え、生き返ったようだ。
私はプロジェクションマッピングにもろ手を挙げて賛成しないが、この演出は凝っていてよかった。
11丁目の雪ミクでは、ミクファンが集まっている、中雪像でプロジェクションマッピングが行われるのだが、熱心なファンは最前列を陣取り、最後方にはペンライトを持ったファンが整列している。
といって私たちが雪ミクの写真を撮れないわけではなく、最前列の前が空いているので、そこで堂々と撮れる。ミクファンはマナーがいいのだ。
やがてBGMが流れ、雪像に映像が重ねられ、11丁目会場は熱気であふれた。ここ数年は、ミクファンが最も熱い。私は感動してしまった。
(15日につづく)