一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第7期女流王座戦二次予選勝敗予想の答え合わせ

2017-07-21 00:05:12 | 勝敗予想
昨日20日、第7期女流王座戦の本戦トーナメントが開幕した。
当ブログでは6月13日に、二次予選12局(実際は11局)の勝敗予想を行ったので、今日はその答え合わせをする。

1枠
○室田伊緒女流二段VS●水町みゆ奨励会7級…正解

2枠
○室谷由紀女流二段VS●山口絵美菜女流1級…正解

3枠
●貞升南女流初段VS○山口恵梨子女流二段…正解

4枠
●中澤沙耶女流初段VS○鈴木環那女流二段…正解

5枠
●長谷川優貴女流二段VS○塚田恵梨花女流2級…間違い

6枠
○里見咲紀女流初段VS●磯谷祐維アマ…正解

7枠
●中井広恵女流六段VS○中村真梨花女流三段(予想せず)

8枠
○甲斐智美女流五段VS●野田澤彩乃女流1級…正解

9枠
○カロリーナ・ステチェンスカ女流1級VS●和田あき女流初段…間違い

10枠
●渡部愛女流初段VS○上田初美女流三段…間違い

11枠
○清水市代女流六段VS●北尾まどか女流二段…正解

12枠
●宮沢紗希アマVS○千葉涼子女流四段…正解

11局予想して8勝3敗は、こんなものだろう。

本戦トーナメントの組み合わせは以下の通り。

西山朋佳奨励会三段―千葉涼子女流四段
●塚田恵梨花女流1級―○鈴木環那女流二段
カロリーナ・ステチェンスカ女流1級―室谷由紀女流二段
●里見咲紀女流初段―○香川愛生女流三段

伊藤沙恵女流二段―中村真理花女流三段
山口恵梨子女流二段―室田伊緒女流二段
上田初美女流三段―清水市代女流六段
甲斐智美女流五段―加藤桃子女王

すでに2局を終了したが、上(左)の山からは西山奨励会三段、下(右)の山からは伊藤女流二段と加藤女王の勝者が上がってくると思う。
しかしこの予想が外れたりするのだ。
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羽生三冠―村山七段戦の雑感

2017-07-20 00:22:30 | 将棋雑記
やや旧聞になるが、14日(金)は竜王戦本戦トーナメント・羽生善治三冠VS村山慈明七段の一戦が行われた。
本戦では藤井聡太四段がすでに負けている。それはワールドカップやオリンピックで日本が敗退したかのごとくで、巷では「残りの対局は興味なし」の雰囲気すら漂っていた。それを解消するためにも、もうひとりのスター・羽生三冠はこの対局に勝たねばならなかった。
羽生―村山戦はここまで非公式戦を含めて5局あり、羽生三冠の全勝。羽生三冠は通算勝率7割越えだから誰に対しても戦績はいいのだが、それにしたって全勝とは極端である。
羽生―村山戦で印象的なのは6年前の第52期王位戦で、2人は白組リーグの最終局で顔を合わせた。ここで村山五段(当時)が勝てば5戦全勝で挑戦者決定戦進出。だが村山五段は羽生名人(当時)に敗れ、プレーオフに持ち込まれてしまう。
当時も羽生名人は多忙で、プレーオフは3日後の5月28日・土曜日に組まれた。
実はこの日は、東京・将棋会館4階で、将棋ペンクラブの関東交流会が予定されていた。まさか壁一枚を隔ててそんな重要対局が組まれるとは思わないから、私たちは大わらわである。
当日はとりあえず受付を反対側に移したが、その程度ではすべてが解決しない。この後を静粛にせねばならないのだ。チッ、この部屋はだいぶ前からペンクラブが押さえていたんだし、そっちは「ひゃっこみ」じゃねえか、とみなが思ったかは知らないが、私たちもなるべく私語は慎み、対局を行った。
が、4時から懇親会があり、これが面倒だった。懇親会はどうしたっておしゃべりする。最初は小声でやるのだが、話していくうち、声が大きくなってくる。そのたびに幹事氏が「静かに騒いでください」と禅問答のような注意をするが、これとて一時しのぎだ。
誰かがジョークを言えば、笑わずにはいられない。また幹事が注意をする。懇親会はその繰り返しだった。
プレーオフは羽生名人が勝ったらしい。後日、関係者が羽生名人に当日の様子を聞いたところ、「とくに問題はなかった」とのことだった。
ちなみに羽生名人は挑戦者決定戦で藤井猛九段を降し、七番勝負では広瀬章人王位を4勝3敗で破り、王位に返り咲いたのだった。

ともかくそんなわけで、村山七段にとって羽生三冠は目の上のタンコブ、一度は叩いておきたい相手であった。
村山七段の後手番になった本局、村山七段はさして時間を使わず、新手を披露した。明らかに研究手順である。「序盤は村山に聞け」は、「終盤は村山(聖)に聞け」の対比として、将棋界で有名なフレーズである。現在は将棋ソフトがあり、村山七段がそれをどの程度取り入れているかは分からぬが、本局の進行は村山七段の面目躍如となった。
対して羽生三冠はどんどん時間を使う。羽生三冠だってふだんから研究はしているが、他者が「羽生ひとり」にターゲットを絞っているのに対して、羽生三冠はライバル全般が相手だから、とても研究が及ばない。大山康晴十五世名人は相手の研究にハマるのを嫌い、微妙に定跡形を外していたが、第一人者にはそうした苦労がつきまとう。
もっとも羽生三冠はまた別格で、相手の研究によろこんで飛び込み、実戦で解決してしまう貪欲さがある。本局もまたそんな進行だった。
中盤になり、ネットを見れば、まだ村山七段が自信を持って指しているように見えた。が問題は、村山七段が序盤のリードをどこまで維持できるかだ。そもそも村山七段が終盤まで隙のない棋風だったら、「序盤は村山に聞け」のフレーズは生まれていない。
しかし終盤に入り、素人目には、まだ村山七段が互角以上に渡り合っているように見えた。
というところで、66手目村山七段は△5七歩。これが詰めろだから、羽生三冠は攻防の手をひねり出さなければならない。
将棋ソフトの推奨は▲3五飛である。受けては数手後の△3六飛成を消し、攻めては▲3二飛成以下の詰みを見る。いわゆる詰めろ逃れの詰めろだ。
最近のネット中継で変わったことといえば、ソフトの推奨手に全幅の信頼が置かれ、対局者以外が「正着?」をすでに知っている、ということにある。そして対局者がそれを指すかどうか、私たちが一段高いところからそれを見守っている、という構図になっていることだ。
そんな中、羽生三冠の▲5四角が指された。これも▲3五飛と同様の意味だが、後手玉は詰めろになっていない。どうも▲3五飛がベターに見えるがそこはそれ、▲5四角はちょっと曲線的で、羽生三冠好みの手にも思える。羽生三冠に▲3五飛が見えなかったわけがないから、将棋ソフトが軽視した筋を察知したのかもしれなかった。
本譜はここで村山七段が長考し、△5八歩成。最大2時間以上あった考慮時間の差が、ここで一気になくなった。
ということは、流れは羽生三冠である。この難しい局面で、村山七段が正着を続けることは考えにくいからだ。
ともあれ先手は▲7七玉の一手。ここで将棋ソフトは△6四金を推奨していた。しかしここ、プロでもアマでも、敵玉に1路でも近い△7五に金を打ちたくなるのが人情であろう。
ところがそれでは後手が負けらしい。将棋ソフトの強さに舌を巻くとともに、この難解な将棋を盤面に表現する2人に、私は拍手を送ったのである。
果たして村山七段は△7五金と打った。だが、それで村山七段を咎める将棋ファンは誰もいない。
以後は羽生三冠の勝ちとなったようである。ネット中継のコメントでは、89手目▲3二金と王手して、後は平易な詰みだった。
が、羽生三冠は▲1二飛から入った。これでも詰むのだろうか。
詰んだ。後手玉は2四まで逃げたが、そこで▲3五金!!~▲1五金!!が羽生三冠の剛力を示す力強い捨て駒。最後は▲4二馬と活用して詰みで、ここで村山七段が投了した。
いやはやそれにしても、羽生三冠の強さよ。戦前の予想通り、羽生三冠は作戦負けをものともせず、終盤でひっくり返した。そして最後の訳の分からない詰まし方。あの▲5四角も、終わってみればひとつの勝ち方に見えた。
巷では羽生三冠の衰えを危惧する声もあるが、どうしてどうして。現在の若手棋士が羽生三冠を叩くのは、まだまだ大変である。
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第29回将棋ペンクラブ大賞発表

2017-07-19 00:12:43 | 将棋ペンクラブ
さる15日(土)に第29回将棋ペンクラブ大賞の最終選考会が行われ、当局から各賞が発表された。では転載してお知らせする。
最終選考委員:木村晋介(将棋ペンクラブ会長・弁護士・作家)、西上心太(文芸評論家)、所司和晴(棋士七段)

【観戦記部門】

◎大賞
内田晶 第41期棋王戦五番勝負第4局 渡辺明―佐藤天彦 共同通信

◎優秀賞
先崎学 第65期王座戦2次予選 三浦弘行―先崎学 日本経済新聞

【文芸部門】

◎大賞
後藤元気「将棋観戦記コレクション」(筑摩書房)

◎優秀賞
該当作なし

【技術部門】

◎大賞
神谷広志「禁断のオッサン流振り飛車破り」(マイナビ出版)

◎優秀賞
石川陽生「将棋戦型別名局集4 三間飛車名局集」(マイナビ出版)

【特別賞】

羽海野チカ「3月のライオン」


観戦記部門は二次選考の採点において優劣つけがたく、最終選考に残った5作は、どれが大賞になってもおかしくなかった。ただ私が二次選考を終えたあと、当ブログに「いや1作だけ、大賞候補と思えるものがあった」と加筆したのが、大賞受賞の内田晶氏の観戦記だった。
本局(第41期棋王戦五番勝負第4局)は2015年度の名局賞。指し将棋とダブル受賞で、これは史上初の快挙かもしれない。
優秀賞の先崎九段は、前年度の叡王戦決勝三番勝負第2局の観戦記に続いて、連続受賞。力のある人は、何度でも受賞してしまうのだ。
今年の観戦記は「身を削って」書いているようで、一読の価値がある。

文芸部門の大賞は後藤元気氏。この本は3月の将棋イベントで駅前に行った時、出展していた藤田麻衣子さんに強引に買わされた?ので、すでに読んでいた。
こちらの採点は当初「優」だったのだが、採点表の投函当日に「良」に変えた。編集の比重が大きく、大賞に適さないのではと思い直したからだが、別の二次選考委員は、解説の文章だけでも十分おもしろい、と評価していた。

技術部門大賞は神谷八段が受賞。最近は「28連勝男」としてよく藤井聡太四段の引き合いに出されたので、妙に知名度が上がってしまった。将棋ペンクラブ大賞贈呈式では、どんなコメントをかましてくれるか、いまから楽しみである。
優秀賞の石川七段の本は、昨年鈴木大介九段が「四間飛車名局集」で大賞を受賞した際、「石川先生の三間飛車名局集が受賞しないのはおかしい。私のよりはるかにおもしろい」と述べていた。「三間飛車―」は、発行日の関係で今年度にズレたようである。

なお今年は、羽海野チカ氏「3月のライオン」に特別賞を贈呈することになった。2007年からの連載による功績を讃えるもの、とのことである。

受賞の皆様、おめでとうございます。

なお将棋ペンクラブ大賞贈呈式は、9月15日(金)に、「レストランアラスカ パレスサイド店」で行われる。東京メトロ東西線・竹橋駅直結の、パレスサイドビル9階である。今年は四ッ谷の「スクワール麹町」ではないので、要注意だ。
開場は例年と同じ18時、開演は18時30分。会費は男性8,000円、女性6,000円。非会員でも参加可、である。
私ももちろん参加したいのだが、当日私がどんな職業に就いているのかまったく分からず、予定が立てられない。
もし当日参加できなければ、私は新たな職場で忙しくしている。参加できるようなら、まだプー太郎、ということだ。
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悪夢の社団戦2017(4)

2017-07-18 00:54:52 | 社団戦

第5図以下の指し手。▲7三玉△7二金▲7四玉△5五飛▲同銀△9八馬▲6五銀△9七馬▲5四桂△8六馬▲4二桂成△同金寄(投了図)
まで、八王子氏の勝ち。

第5図で投了しようとしたが、▲5五角には▲4六銀のヒモがついていた。慌てて次の手を探したが、▲8一玉は△8二金で詰まされると判断した私は▲7三玉と引いた。が、これが一局を棒に振った大悪手。△7二金から押し戻され、今度こそ負けにした。
数手後の△4二同金寄に▲8一飛と打つつもりだったが、△9二角がある。私はここで投げた。
感想戦。第5図で▲8一玉なら、角の利きがあって詰まない、と八王子氏に指摘された。
ああそうか! 私の角は左辺に利かせる意味もあったんじゃないか!!
幻の王手角取りに時間を割いてしまい、従来の読み筋を失念してしまった。
あうぁーっ!! 3勝4敗で負けか!! これは痛い! あまりにも痛い!!
社団戦は3―3の最終局での負けが最も罪が重い。私は激しくうなだれた。

引き続き4回戦が始まったが、私はこれにてアガリ。夢遊病者のように、4階へ降りた。物販コーナーの近くにTag氏がいたので、軽くおしゃべりする。
そこに浦野真彦八段が顔を見せた。浦野八段は関西在住の詰将棋の名手。話を聞くと、今日はこの社団戦に参加するためだけに、上京したという。
ワイドショーの出演は、TBS系の「ひるおび!」だったらしい。最近は「藤井効果」で、棋士が何人もテレビに出演している。浦野八段もその恩恵に与かったわけだ。
「澤田クンも『藤井被害者の会』に入っちゃったからねえ」
同会は、藤井聡太四段に2回負けると、「入会」できるらしい。澤田真吾六段は先日の王将戦で藤井四段に2敗目を喫し、28連勝を許してしまったのだ。
「私も入ってますからねぇ」
と浦野八段。
…ということは、浦野八段は藤井四段と2局対戦しているということか。勝敗云々より、そちらのほうがスゴイ。
浦野八段の話は氏の体重のように軽快で、とてもおもしろかった。
ブースを見れば浦野八段の詰将棋が並んでいたのだが、買うまでには至らなかった。でも、7手詰集を買うのだった。
LPSAのブースに行くと、島井咲緒里女流二段に声を掛けられた。
「今日はLPSA(星組2008)で出てるんですか?」
「いえいえ大野教室で…」
私は恐縮するのみである。島井女流二段はムッとしたはずだが表には出さず、気さくに接してくれる。島井スマイルも健在で、瞳がキラキラしている。「そうだ横山先生は順位戦昇級おめでとうございます!! 先生にはこのところよくお会いしていたのに、つい言うのを忘れてました」
「いえいえ、でも今期の順位戦は負けちゃいましたから」
「棋士同士の結婚で、旦那さんが昇級するじゃないですか。あれ、手柄は奥さん側にあるんです。だから島井先生は素晴らしい。あげまんですわ」
島井女流二段は笑って否定するが、実際奥さんのチカラは大きいと思う。
ところで私はさっきの激戦で口の中がカラカラ。一部歯槽膿漏もあるので、口臭がするのではと気が気でない。
「9月は10日にイベントがあるんですよ。だからぜひ参加してください、フフッ」
「あ、ああ…そうですか」
私は徐々に島井女流二段から離れるのだが、島井女流二段はそのたびに空間を詰めてくる。何だか恐縮してしまって、私はLPSATシャツ(3,000円)を買うことにした。渡部愛女流初段デザインの「将棋愛」だ。
奥から渡部女流初段を呼び、いっしょにサイズ選び。そしてシャツにサインをしてくれた。しかし紺地に黒じゃ目立たないと思う。
「…ただの汚れじゃねぇか?」
「えー」
というバカバカしい会話を楽しんだ。
仕上げに島井女流二段、渡部女流初段、堀彩乃女流3級の写真を撮らせてもらった。
そのお礼というわけではないが、渡部女流初段の扇子(1,940円)も購入させてもらう。
バッサバッサと散財していくこの感覚、久しぶりだ。
廊下に出ると、元奨励会三段のChi氏とバッタリ遭ったので、さっきの将棋の顛末を嘆いた。といっても、Chi氏には興味のない話だろう。
5階に戻ると、みなは激闘中だった。Yaさんもまだ観戦している。
Hon監督が
「さっき大沢さんが対局中、後ろから愛ちゃんが見てたんだよ」
と言う。
「ええっ!? …いつ!?」
終盤、私の玉が中段に逃げ出したあたりで、渡部女流初段が私の背後から戦況を見守っていたという。
その将棋を私は負けたのか!!
キツイ。あまりにもキツイ。せっかく愛ちゃんにいいところを見せるチャンスだったのに、それを活かせなかった…。頭頂部を見られたことも含め、ダブルのショックだった。

4回戦は、みんなバタバタ負けた。唯一、大将のShin氏が気を吐き、対穴熊の将棋を快勝した。しかし1勝6敗でチームは敗れ、トータルで1勝3敗となった。まさかこのメンバーで負け越すとは…。せめて私が3回戦で勝っていれば2勝2敗で、これはまだ昇級を狙える位置となり、だいぶ景色が違っていた。
さて、打ち上げである。参加者はHon監督、Shin氏、Tod氏、Hos氏、私。佐藤氏も加わって、最終的には7人となった。
場所は浅草寺から少し歩いたところにある「土間土間」で、昨年と同じだ。3時間飲み放題コースを注文した。
みなが生ビールを頼み、まずは乾杯。私は喉が渇いていたので、旨かった。
今日はアマ竜王戦の決勝トーナメントがあり、佐藤氏も観戦してきたらしい。「みんな将棋を見たいだろ」と、古作登―中川慧梧戦を並べる。「ここでどう指したか」「ここで次の手がいい手だった」と解説付きで並べてくれるのだが、私は3回戦の負け将棋が脳裏に渦巻いていて、心ここにあらずだ。
やがて、みなが今日指した将棋を佐藤氏が添削してくれることになり、私も見せた。
まず八王子戦は、終盤△5四銀の局面で、▲6五歩(参考1図)があったという。そこで△7四金なら▲5六玉で先手よし。
この組み合わせは見えなかった。

さらに白門戦は、終盤▲4五飛に△同銀と取るべき、とのことだった。以下▲同馬△3四歩▲4四歩なら、△3三金(参考2図)と耐える。

そうか…。私は△3三金が読めなかった。以下▲4三銀なら△2一玉。先手の追撃が一手すけば、後手は△4九角成▲同銀△同竜があり、こうなれば後手勝ち。▲4三銀を打っていなければこの時▲6五角の王手竜があるが、その時は竜を先に切ればよい、とのこと。
なるほど確かにそうで、まあ▲4四歩では▲4四銀もあるから私が明快に勝ちではないが、それでも▲4五飛には断乎△同歩と取らねばならなかった。
この後は、Hos氏の王手放置の将棋も見せてもらう。相手の△3七竜を△4六竜とした手が▲4九玉への王手で、これを見落として負けたという。
Hos氏は残念だったが、真剣勝負だからポカが出る、ということもある。この次頑張ればいいのだ。
最後はTod氏の将棋をつつき、終盤の寄せ合いを勉強した。
というところで、長かった1日が終わった。皆さまお疲れさまでした。
私の次回参加は難しい。とにかく将棋がダレていて、話にならん。このままフェードアウトしそうな気がする。
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悪夢の社団戦2017(3)

2017-07-17 00:13:26 | 社団戦

第3図以下の指し手。△4一金▲6三馬△8九竜▲2六香△3一金▲3六桂△7六角▲4四桂△同銀▲6二桂成△1六歩▲4五飛(第4図)

左のKun戦は、チェスクロックの相手の数字板に「End」の文字が出ていた。何と、相手の時間切れ負けである。局面はKun氏が劣勢だったから、この勝利は大きかった。
私は△4一金と引いたが、大錯覚。すかさず▲6三馬と引かれて形勢を損ねた。△4一金では当然△5二金で、これなら後手が優位を保てていた。△5二金には▲6二桂成が利くと勘違いしていたのだからひどい。
私は△8九竜としたが、これは▲6八金取りが解消されるからどうだったか。△1六桂を防ぎつつ▲2六香としたのが白門氏の好手で、これで形勢が入れ替わった。
次に▲2三香成△同玉▲4一馬があるから私は△3一金と寄るが、これではおかしい。
とはいえ△1六歩としてまだまだと思ったら、▲4五飛(第4図)の大技が出た。

第4図以下の指し手。△1七歩成▲同玉△4九角成▲同銀△1六歩▲同玉△2四桂▲同香△同歩▲同銀△1四香▲1五歩△2三歩▲同銀成△同玉▲3五桂△2二玉▲2三銀△2一玉▲1二角△1一玉▲4三桂成(投了図)
まで、白門氏の勝ち。

▲4五飛に△同銀は▲同馬△3四歩▲4四歩で負けと即断。私は△1七歩成としたが、白門氏が▲同桂と取るわけがなく、▲同玉。以下△4九角成▲同銀△1六歩と進んだが、これは私の指し手がメチャクチャだ。以下▲4三桂成まで、無念の投了となった。

一応感想戦を行い、居飛車側が模様がいいものの、決めるとなると大変、という感じだった。私はどこかで勝ちがあったと思うが、感想戦で勝っても意味はない。とにかく▲4五飛には、負けても△同銀と取るべきだった。
「(大沢さんの)金銀が盛り上がって、大沢さんらしい将棋になったと思ったけどねぇ…」
とKun氏。まったく、大きな星を落としてしまった。
全7局が終わり、チームは2勝5敗で負け。私の勝敗は関係なくなったが、ショックに変わりはない。早くも優勝に黄信号が灯った。
しばし休憩。Yaさんが遊びに来ていた。Yaさんは将棋初心者だが勉強熱心で、いまや大野教室のマドンナになりつつある。今回はアマチュアなりの真剣勝負を体感してくれたらうれしい。
3回戦は八王子将棋クラブと。同クラブは羽生善治三冠の出身ではないか? 相手メンバーは若手が多く、侮れない。こちらはHomma、Kun、私、Ok、Kur、Takai、Todのメンバーで迎え撃った。
私は先手で、対局開始。▲7六歩△7四歩。本流の手ではないが、いまの将棋は何でもアリだ。
私は迷って居飛車にした。八王子氏は飛車先の歩を突かず、飛車銀を進出させてくる。玉は△4一玉形に留め、低く構える。相当指しなれていると見た。
対して私は雁木に組んだのが失敗で、守勢一方になり良くなかった。ここは同じ居飛車でも、軽い形で攻め合ったほうがよかったと思う。
しかもその後私は、いったん引いた飛車を▲2五飛と浮いたリ、▲6九玉を▲6八玉と上げたりと、手損の連発。若干自己嫌悪に陥っていた。
そんなわけだから中盤は明らかに押されたが、その後盛り返して優劣不明となった。先手▲5五歩、後手△5四歩・△7四飛の局面で、私が▲6三銀と打つ手があったのだが、以下△6四飛▲5四銀成△同飛▲同歩△8八角成▲同金△6六歩、のような反撃を気にしてしまい、自重。
その後5筋の歩を取り込まれ▲5八歩と謝るハメになって、またつまらぬ展開になってしまった。

第1図以下の指し手。▲2五歩△8四飛▲8六歩△5四銀▲6六銀△6五銀▲同銀△8八角成▲同金△6五桂▲同金△7六銀▲6六金△8六飛(第2図)

▲5五銀打と飛車を追い、△2四飛までの局面。▲2五歩△8四飛に▲6六銀の予定だったが、さしたる読みの裏付けがないまま、▲8六歩とした。
しかし八王子氏の△5四銀~△6五銀が力強い手で、金銀バラバラの私はいまにも潰されそうだ。

第2図以下の指し手。▲9七銀△4八角▲7六金△同飛▲7七銀△7五飛▲8六銀左△7六歩▲7五銀△7七歩成▲同金△7五角成▲7六歩(第3図)

周りの戦況はどうなのか。後ろにいたHon監督に聞くと、3勝しているという。なら、まだ何局か残っているので、4勝は固いのではないか?
私の▲9七銀が根性の一手。形はわるいが、これで凌げると思った。八王子氏は△4八角。私は▲7六金と取るよりないが、△同飛▲7七銀△7五飛に、▲7六歩は△6五飛の王手で困る。そこで▲8六銀左と頑張ったのだが、△7六歩が痛打でシビれた。
以下二枚換えとなっては、再び先手敗勢である。

第3図以下の指し手。△4八馬▲5五角△6七歩▲同金△5九銀▲7七玉△6六歩▲同角△同馬▲同金△7九角▲6七金△6六歩▲同玉△8八角成▲7七桂(第4図)

▲7六歩に寄せがあったら仕方ないと観念したが、なかったようだ。私は▲5五角と据える。どこかで▲2四歩と突き捨てたかったが、△2五歩~△4七馬が生じるので指せなかった。
八王子氏の△5九銀がどうだったのだろう。私は▲7七玉と上がり、わずかに光明が見えた。
ほかの戦況を見てみるが、なんだかウチがボロボロ投了している。
△6六歩には▲同金もあるが、△4四銀とされた時の指し手が分からないので、▲6六同角と取った。この辺はまだまだ苦戦を自認していた。
しかし数手後の△8八角成に味良く▲7七桂と跳ね、この展開は先手が勝ちになったのでは、と思った。

第4図以下の指し手。△5四銀▲7五玉△9九馬▲7一飛△8九馬▲6六金△6一香▲7四玉△6三銀▲8三玉△7二金▲同飛成△同銀▲同玉△6六香▲5五角△5二飛(第5図)

周りをみると、この一局しか残っていない。まさか3勝3敗でラストなのか!?
第4図は△6四銀の一手で、それなら▲6五歩で勝ちと読んだ。だが八王子氏は△5四銀。ここで▲6五歩は△7四金で負けと即断した私は、▲7五玉と早逃げした。
△6一香に▲7四玉と入るが、△6三銀と引かれて飛び上がった。いまさら玉は引けないので▲8三玉と突っ込むが、△7二金で飛車を取られたのは痛い。
私はもはや戦意喪失状態だが、本局はチームが勝つか負けるかの大一番である。途中で投げることは許されないのだ。
△6六香に、再び▲5五角。
ところが八王子氏に△5二飛と打たれ、再び飛び上がった。
お、王手角取りじゃねぇか!!
私は投了を考えた。

(つづく)
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