こんにちは。
行って参りました「リニア・鉄道館」@名古屋。
予定が押したので入場できたのは午後3時。4時半すぎには出ないといけないので、正味1時間半というタイトなスケジュールでしたが、36形食堂車を集中取材した結果、大いに収穫がありました。無理して行ってよかった~
36形は上の写真の21形と一緒に、堂々とメイン展示コーナーに展示されています。スペースの関係できれいな車両写真は撮れませんが、収蔵コーナーに押し込められている16形グリーン車や37形ビュフェ合造車に比べれば遥かに幸せものといえるでしょう。
もちろん、だからノコノコと巻尺片手にやってきたわけですが・・・(^^;
公式側のようす。手前がダイニング、奥が厨房です。
ご覧のようにスカートから床下までじっくり観察が可能です。
非公式側のようす。車両全体に通路が走っています。
こちらはプラットホームになっていて、車両との間もピッタリと塞がれているので、残念ながらスカートや床下は見えません。
通路のようす。とても狭く、大人どうしがすれ違うのはけっこう大変です。こんなので日々、営業していたんですね・・・
右側の窓が「富士山が見えるように」との配慮で後年設置されたという仕切壁の窓です。床面から窓下まで950mm、窓の天地寸法520mmでした。
で、メインはこちら。人目もはばからず、相変わらずこんなポッチを黙々と測って参りました(^^;
これは台車脇のスカート延長工事の名残り部分で、ボルトの大きさと間隔が違っているのがおわかりいただけるかと思います。
スカートどうしの継ぎ目部分、上の写真でいくと右側に写っている2列のボルトの間隔は設計上96mm。すなわち分割線を中心に左右48mmとなるはずですが、この車両も今まで見たものと同様、分割線が中心にきていないものがほとんどで、ボルトの間隔も92mmから99mmまでありました。しかし96mmというセオリーを知っていると、後々の計測誤差の調整が断然しやすくなります。
そしてこれも重要なポイント。Dコック(ドアコック)のフタとその位置を示す三角マークですね。これは車体の中央にきます。すなわち、これが車体長の1/2、12,250mmの位置にくるように計測誤差を調整していきます。
このほか台車中心との関係、前後の対称性などいくつかのポイントを押さえていった結果、ほぼ間違いないレベルで36形のスカート取付ボルト位置が解明できました。
あとは床下機器ですが、非公式側が直接目視できないこともあって、ちょっと不安が残りました。
総じて言えることは、偶数車の後位(形式図でいくと右側寄り)にある主変圧器や高圧機器箱などがそっくり前位(左寄り)へ移動している、ということです。
後位側は水タンクや厨房機器などがあるため重量配分の関係かなと思いますが、高圧機器を水周りから遠ざける意味もあったのかも知れません。
前に、床下機器は四角と丸とギザギザの3種類で済む、と書きましたが、横から見ると四角と思っていたのに丸いものが混じっていることがわかりました。これがそれなのですが、高圧機器箱と主変圧器をつなぐ部分です。
そしてこの一帯は図面で見ると各機器がバラバラなのですが、実際は3つくらいが一体化していて、実物を見てもおよそ全体像が理解できませんでした。もはや「四角い箱のカタマリ」で敵前逃亡するしかありません・・・
コンプレッサーは確かに見当たらず、27形に分担させたことがうかがえます。ところが本来ついている位置はこの写真のようにスカスカで、向こう側にあるブレーキ制御装置が丸見えになっていて、なぜ移動したのか不思議です。位置的には厨房側なので、これも重量配分の関係かなとも思いますが。。
しかし昭和30年代の「ブレーキ制御装置」ってメカメカしたつくりですねー。表側はこれよりはあっさりしているので助かるのですが、こっちが表だったらと思うと恐ろしい(^^;
あと、これはオマケで21形先頭車についているMGです。新幹線のMGってどんなのがついてるのかと思ったら、意外とフツーの形をしたコンパクトなものでした。
というわけでかなりハードでしたが、突撃取材は何とか成功裏に終わりました。出来不出来は別にして、納得のいく模型が作れそうです。
メジャーで必至に測っているとき、博物館の男性スタッフに「何をしているのですか?」と声を掛けられました。展示物を傷つけてはいけないというお咎めかと一瞬思いましたが、「私も鉄道が好きでこの仕事をやっているので、何をしているのか聞きたかったので」とのことでした。「模型を作るために調査をしています」と答えると、「できあがったらぜひ写真を送ってください」と言われました。
その時は時計を気にしながら必至に作業している最中だったので社交辞令的な返答しかできなかったのですが、後々考えてみると、これは真摯に対応しなければいけないなと思えてきました。お名前は聞き漏らしましたが、模型が出来上がったら写真を添えて、博物館気付で、お礼を兼ねた「ご報告状」を送ろうと考えています。
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行って参りました「リニア・鉄道館」@名古屋。
予定が押したので入場できたのは午後3時。4時半すぎには出ないといけないので、正味1時間半というタイトなスケジュールでしたが、36形食堂車を集中取材した結果、大いに収穫がありました。無理して行ってよかった~
36形は上の写真の21形と一緒に、堂々とメイン展示コーナーに展示されています。スペースの関係できれいな車両写真は撮れませんが、収蔵コーナーに押し込められている16形グリーン車や37形ビュフェ合造車に比べれば遥かに幸せものといえるでしょう。
もちろん、だからノコノコと巻尺片手にやってきたわけですが・・・(^^;
公式側のようす。手前がダイニング、奥が厨房です。
ご覧のようにスカートから床下までじっくり観察が可能です。
非公式側のようす。車両全体に通路が走っています。
こちらはプラットホームになっていて、車両との間もピッタリと塞がれているので、残念ながらスカートや床下は見えません。
通路のようす。とても狭く、大人どうしがすれ違うのはけっこう大変です。こんなので日々、営業していたんですね・・・
右側の窓が「富士山が見えるように」との配慮で後年設置されたという仕切壁の窓です。床面から窓下まで950mm、窓の天地寸法520mmでした。
で、メインはこちら。人目もはばからず、相変わらずこんなポッチを黙々と測って参りました(^^;
これは台車脇のスカート延長工事の名残り部分で、ボルトの大きさと間隔が違っているのがおわかりいただけるかと思います。
スカートどうしの継ぎ目部分、上の写真でいくと右側に写っている2列のボルトの間隔は設計上96mm。すなわち分割線を中心に左右48mmとなるはずですが、この車両も今まで見たものと同様、分割線が中心にきていないものがほとんどで、ボルトの間隔も92mmから99mmまでありました。しかし96mmというセオリーを知っていると、後々の計測誤差の調整が断然しやすくなります。
そしてこれも重要なポイント。Dコック(ドアコック)のフタとその位置を示す三角マークですね。これは車体の中央にきます。すなわち、これが車体長の1/2、12,250mmの位置にくるように計測誤差を調整していきます。
このほか台車中心との関係、前後の対称性などいくつかのポイントを押さえていった結果、ほぼ間違いないレベルで36形のスカート取付ボルト位置が解明できました。
あとは床下機器ですが、非公式側が直接目視できないこともあって、ちょっと不安が残りました。
総じて言えることは、偶数車の後位(形式図でいくと右側寄り)にある主変圧器や高圧機器箱などがそっくり前位(左寄り)へ移動している、ということです。
後位側は水タンクや厨房機器などがあるため重量配分の関係かなと思いますが、高圧機器を水周りから遠ざける意味もあったのかも知れません。
前に、床下機器は四角と丸とギザギザの3種類で済む、と書きましたが、横から見ると四角と思っていたのに丸いものが混じっていることがわかりました。これがそれなのですが、高圧機器箱と主変圧器をつなぐ部分です。
そしてこの一帯は図面で見ると各機器がバラバラなのですが、実際は3つくらいが一体化していて、実物を見てもおよそ全体像が理解できませんでした。もはや「四角い箱のカタマリ」で敵前逃亡するしかありません・・・
コンプレッサーは確かに見当たらず、27形に分担させたことがうかがえます。ところが本来ついている位置はこの写真のようにスカスカで、向こう側にあるブレーキ制御装置が丸見えになっていて、なぜ移動したのか不思議です。位置的には厨房側なので、これも重量配分の関係かなとも思いますが。。
しかし昭和30年代の「ブレーキ制御装置」ってメカメカしたつくりですねー。表側はこれよりはあっさりしているので助かるのですが、こっちが表だったらと思うと恐ろしい(^^;
あと、これはオマケで21形先頭車についているMGです。新幹線のMGってどんなのがついてるのかと思ったら、意外とフツーの形をしたコンパクトなものでした。
というわけでかなりハードでしたが、突撃取材は何とか成功裏に終わりました。出来不出来は別にして、納得のいく模型が作れそうです。
メジャーで必至に測っているとき、博物館の男性スタッフに「何をしているのですか?」と声を掛けられました。展示物を傷つけてはいけないというお咎めかと一瞬思いましたが、「私も鉄道が好きでこの仕事をやっているので、何をしているのか聞きたかったので」とのことでした。「模型を作るために調査をしています」と答えると、「できあがったらぜひ写真を送ってください」と言われました。
その時は時計を気にしながら必至に作業している最中だったので社交辞令的な返答しかできなかったのですが、後々考えてみると、これは真摯に対応しなければいけないなと思えてきました。お名前は聞き漏らしましたが、模型が出来上がったら写真を添えて、博物館気付で、お礼を兼ねた「ご報告状」を送ろうと考えています。
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