80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

東京モノレール撮り歩きPart3

2017-05-03 09:23:38 | 実物・資料系(現在)
おはようございます。今年のGWはなぜかモノレール三昧になってしまいました。過去2回で回っていなかった浜松町駅周辺のJR線脇の区間と羽田空港国際線ビル周辺(地上)に加え、“廃なもの”をテーマに3回目の撮り歩きを敢行しました。


午前中に用事があったので出撃は午後からとなりました。JR浜松町駅から直結する連絡通路を南下し、東芝ビルを越えてさらに遊歩道を歩いた先にある交差点からのショット。背後に見えるのは世界貿易センタービルです。優雅な空中散歩に見えますが・・・




背後を振りかえるとこんな光景に目を疑います。モノレールで通るたびにやけにマンションの壁が近いなとは感じていましたが、近いどころか、足元にしっかり人が住んでいたとは知りませんでした。




第1回レポのスタート地点、「みなとパーク芝浦」をはじめとする、再開発地区内のぺデストリアンデッキからの光景です。




今回探す“廃なもの”は2件あるのですが、そのひとつがこちら。「芝浦アイランド」という再開発地区の北側に架かる「船路橋(ふなじばし)」です。前回歩いた時は気がつかなかったのですが、むかしモノレールからよく見えていた光景のひとつに都バスの工場がありました。元は都電の工場だったので、その入口に架かる橋の上には引き込み線の線路がありました。跡地は再開発され橋も架け替えられましたが、モニュメントとして2条のレールをイメージしたタイルが埋め込まれたという記事を読み、そうだったのか!と改めて現地を訪れた次第。




橋の正面に立ってみると確かに昔の面影が・・・。ちなみにこの背後には倉庫に挟まれた道路とも私有地ともつかない空間が広がっていて、よく見ると路面の凹凸で都電のレールが埋まっているのがわかります。一部には剥がれたアスファルトの間からレールが顔をのぞかせている部分もありましたが、うまく撮れなかったので写真はパス。




芝浦アイランドとJR田町駅東口を結ぶ「なぎさ通り」に架かるのがこの「渚橋」。片側1車線づつの橋が2本仲良くカーブを描いて架かる珍しい構造です。モノレールの橋脚が運河の中に立っていたためにこうなったのでしょうか。正面に立つ2本のタワーマンションとセットで撮ってみました。



渚橋のたもと、マンションの間のわずかに開けた空間からはレインボーブリッジが見えます。




ここで再び“廃なもの”第2弾。というよりもメインディッシュです。

羽田空港はその立地の良さから、成田空港が開港してからも拡張に次ぐ拡張を繰り返し、モノレールもそれに合わせて①旧羽田駅の廃止と新ターミナルビルへの線路付け替え・延伸、②第2ターミナルビル完成に伴う延伸、そして③国際線ターミナルビル完成に伴う線路付け替え、と姿を変えてきました。

このうち旧線の廃止を伴うのは①と③で、なかでも比較的近年に実施された③については多くの写真や動画が残されているのですが、①についてはあまり多くの情報がありません。「駅は埋められた」「旧B滑走路下のトンネルは壊せないので残された」というのが定説のようですが、何か痕跡はないものかと探してみたところ、2つの目に見える“物件”が残っていることがわかりました。

まず1件目。整備場駅から天空橋駅方向を見たところですが、左手の白いビルに注目します。旧線は今の軌道より左側をビルすれすれに通過して地下へ潜っていました。



道路の反対側に歩道がなく、現地で撮った写真ではうまく状況がわからないので、Googleマップの空中写真を引用します。ビルの1階部分に大きな窪みが2か所ありますが、これが、どうやら旧線の軌道桁を支えていた支柱の“納まって”いた場所のようです。ここには、道路中央から片側2車線分を乗り越すため、中央分離帯と歩道にまたがる門型の支柱2本が設置されていて、支柱が歩道よりはみ出ていたため、後からできたビルは、その支柱を避けざるを得なかったということのようです。




窪んだ部分の地面を見ると境界杭が入っていて、確かに道路用地であることがわかります。支柱自体の痕跡は何もありませんでした。




ビルの先の交差点。この安全地帯の中央にも支柱が立っていたようですが、その痕跡もありません。左手はモノレールの変電所で、旧線はこの建物をかすめるようにして勾配を下っていたようです。変電所の脇にある門型の支柱は、新線の建設に伴って立てられたもののようです。




その支柱の下から空港方面を見たところです。言うまでもなく現在線と駐車場との間が旧線の跡地で、旧羽田駅までの区間は単線だったため、このあたりに分岐器があったようです。



余談ですが、現在線は道路に近いため、一番低い橋脚は手が届くところにあって、頭上を轟音をたててモノレールが通過していきます。




もうひとつ余談。飛行機をかたどった「航空局」印のマンホール蓋です。けっこうソノ筋の方々には有名らしく発見レポがたくさんUPされています。




そして今回のメインディッシュ2皿め。これを発見したときは本当に胸が高鳴りました。埋め戻された旧線の地下へのアプローチ区間を逆側から見たところですが、写真右下に集水マスのようなものが見えます。




何気なく近づいてみると、なんと「東京モノレール旧羽田線 羽田トンネル終点方換気口」と書かれているではありませんか! 間接的ではありますが、埋め戻されずに残っているという都市伝説が“見えた”瞬間でした。「終点方」というからには「起点方」や「中間部」もあるのか、ひょっとすると秘密の出入口さえあるのではないか、昨今のキナ臭い周辺情勢を考えると、シェルターとしての再利用案を密かに練っている人いや組織もあるのではないか等々、余計な妄想は膨らむばかりです。




旧線の様子はこちらの動画でよくわかります。
7分40秒頃~:旧線トンネルを出入りする列車のようす(隣に新線が建設中)
10分05秒頃~:分岐器のようす
12分30秒頃~:ビル壁にめり込む旧線の支柱のようす

039 東京モノレール 1992年



この後は国際線ターミナル付近に移動して、現在線が地上へ顔を出す地点で撮影。




最後に国際線ビル駅ホームから夕陽のシーンをリベンジ撮影しましたが、電車と太陽が沈むタイミングが合いません。末永く通うことになりそうです。。




廃なものおまけ。整備場駅近くに残る守衛室?の名残です。旧旅客ターミナルの駐車場入口にも同じデザインのものがあったように思います。羽田空港が小さかった頃の忘れ形見。整備場地区も今後は土地の再利用、再開発が進むようなので、記録したい方は今のうちにどうぞ。近くに古い消化栓もありますよ。写真撮り忘れましたけど♪




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