80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

富士急行モハ3100形の製作・その8

2023-12-18 16:18:23 | 私鉄電車
2023年も残り2週間を切りました。一応、“仕掛り品完成の年”を目標にしていた今年ですが、出来たものもあれば引き続き眠りについた物もあります。まあ一番多かったのは起こすことさえしなかった車両たち・・・でしょうか。笑

ということで残り2週間の悪あがきをしたいと思います。国鉄が続いたので私鉄電車でいきましょう。表題のとおり富士急行の名車モハ3100形です。前回までの製作記は2016年10月12日の投稿が最終のようで実に7年ぶりですが、実は昨年4月にモーター交換をしたのでちょっとだけ顔を出しています。



そのモーター交換、製造中止となったEN22モーターを家中からかき集めるためこの車両も供出対象となり、FK-130SHに換装したというものです。そもそもペーパー製2両編成の片台車駆動に両軸のEN22は贅沢な使い方なのですが、作り始めた当初は製造中止になるなど微塵も思わなかったので何の疑問も持ちませんでした。



まずは再開のご挨拶がわりに下回りをチューニング。上の動力台車ともども自家製集電シューを取り付け、軸受けをグリスアップしました。TR53という客車用のピボット台車を使っていて、しかも動力台車は軸受メタルをφ1.6ドリルでさらった“なんちゃってプレーン軸”改造を施しているので走りが心配です。しかし心配は杞憂に終わりスルスルと快調な走りを示してくれました。



で、下回りは床下機器を含めてかなり出来上がっているので、今回のメインは未完成となっているM'c車の運転室部分の組み立てとなります。鼻筋がビシッと通った70・80系の湘南顔に対し、これを日車ロマンスカー流にアレンジした丸っこい柔和な表情が特徴。左のMc車の時はほとんど現物合わせの一品生産的なことをした記憶があるので、果たして同じ顔がまた作れるのか不安です。



PCのフォルダを探したら昔描いた前面の展開図が残っていました。ラッキー!と出力はしたものの、Mc車を見ると鉛筆のケガキ線しか見えず、結局この型紙は使わなかったらしい・・・ということが分かってきました。ただ、各部の寸法を測ってみるとそうかけ離れたものでもなさそうなので、これをベースにアレンジしながら作ることにしました。



しかし腰板と窓部分のパーツはあるものの、鼻筋の無い半流スタイルの前面カーブを決める天板がありません。円定規を当ててみると60mmと70mmの中間のようで中途半端です。仕方ないのでMc車のカーブを直接写し取って天板を作ることにしました。



ところが、こまごまとした付属パーツなどを詰めた箱の底からこんなものが出てきました。両端に穴が開けてありその間隔を測ると62.5mm。おお!これは前面カーブをケガくための自家製コンパスではないか!



ケガくのも面倒なのでこうやって直接カットします。カッターの刃で穴が拡大してしまいそうですが、軽く1回だけ引いたら2回目からはその溝をガイドにしてフリーハンドでカットしていけばよく、紙製コンパスでも5、6回の使用には十分耐えられます。



まずは下半分を作成。裾に絞りがあるのでクサビ状の切り込みを入れて曲げられるようにしておきます。



下半分を車体に接着したのち、「く」の字型をした垂直方向ガイド(これも残っていた!)を使って天板を所定の位置に接着します。



窓部分は外板と窓枠の2ピース構成で、窓枠は上に向かって傾斜がつくので三角片を外板の裏側に貼っておきます。これを外板、窓枠の順に車体に組み付けます。



ビミョーに表情が違うものの何とか2両の顔が揃いました。



オデコは屋根板の端材を利用し、あらあら削ったのちに車体と合体しさらに整形。ヘッドライトケースは確かKSのパーツのはずでφ3砲弾型電球色LEDを仕込んであります。とりあえず1両分できた段階でこれからもう1両分作ります。


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モハ165も完成

2023-12-16 15:51:37 | 中央西線方面
「急行つがいけ」の編成仕立てを続けます。部品を組み合わせただけなので完成ってほどのことでもありませんが、前回のモハ164と対になるモハ165ができましたので簡単にご紹介。

タネ車はクモハ165(T)です。基本的には車体をホビセンで買ってきたモハ165にすげ変えれば一丁上がり!なのですが、先頭車は運転台側のオーバーハングが長いので床板側の調整が必要です。



床板を約5mmカットします。ただ、単純に車端寄りをカットするとカプラーの位置が変わってしまうため、台車寄りを約5mm幅で短冊状にカットして詰めたのちABS板で補強しました。これは車内側で、カプラー部の突起を避ける形で長めに補強してあります。



床下側は台車の集電ツノの切り欠きなどを避けるため狭い帯材で補強。ジャンパ栓が奥まったままですが、目立たない部分なのでこのままにします。



車体との結合OK。床下機器はクモハ165とほぼ同じなので最初はしらばっくれるつもりでいたのですが、床板の継ぎはぎに結構労力を使ったので、「毒を食らわば皿まで」の勢いでいじってみることにしました。モハ165は赤丸で示したBS(母線スイッチ)が無く、黄色丸で示した高圧ヒューズ箱が1列少ない3列のようです。中間車なので恐らくVF(架線電圧計用ヒューズ)が無いのでしょう。



まずは糸鋸が入る部分をカットカット!笑



あ゛!・・・ヒューズ箱は糸鋸が入らない位置なのでカッターで根気よく切り取ろうとしたら、本体は薄ぺらなのに土台が結構しっかりしていて中途半端に引きちぎろうとしたら折れました・・・。仕方ないのでこの後はモーターツールを使って土台をカット。最初からそうしとけばよかったです。。ちなみに最初はヒューズを3列に改造する気まんまんでしたが、これ以上分解しては困るのでやめにしました。



出来ました。上が改造前のクモハ165、下が改造後のモハ165です。KATOの製品がどうなってるか見ていませんが、新規製作なので作り分けられているものと思います。



クモハ改のモハ165と旧動力のモハ164のワケありユニット。走っちゃえば分からな~い!



クモハ165のボディが余りました。顔は「アレ」に使おうと思います。


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「みすず」と「つがいけ」の動力整備

2023-12-15 19:59:39 | 中央東線方面
「快速みすず」と「急行つがいけ」の動力整備を一括して行います。

「快速みすず」のクモハ169(元クモハ165)の台車とモーターを「急行つがいけ」のモハ164に移植し、「つがいけ」編成の動力2セットをKATO165系の旧動力に統一します。一方、無動力になった「快速みすず」のクモハ169にはKATOの新しいパワートラックを装着します。FK-130SHを使う案はお蔵入りとなりました。

165系どうしなら下回りを入れ替えるだけでよかったのですが、クモハ169の床下は大手術の末に「169系」になり切ってしまっていたので面倒な移植手術となりました。

【快速みすず用クモハ169】
ドライブシャフト付きの動力台車とモーターを外し、主抵抗器と主制御器の間の空いた空間に30gの板ウエイトを2枚詰め込みます。台車の逃げ穴はパワトラ対応の大きさに拡大済み。



水タンクはFRP製を模したものに付け替えてありますが、実車はさらに水揚弁装置箱が外側に付いているようなので、プラ板でちゃちゃっと作って貼りました。ちなみに左は協調運転のキモとなる弱め界磁接触器「FKB」で、勢い込んで3両分作ったのですが2個余ってしまいました。どなたか希望者がいらっしゃいましたらお譲りします。笑



床下全体にタミヤのNATOブラックを吹き、パワトラ付き台車をパチン!とはめ込めば動力化は完了。まず、絶対に走るのですが、念のため試験走行してみます。



あ゛!ww やっぱり韋駄天です、よく走ります。



元のクモハに装着されていた集電板やウエイト板などを組み付けて完成・・・のはずでしたが、この一番上に載っているウエイト板はモーターを吊る役割も持っていたことに気付き、これがないと後述の「つがいけ」の動力化ができないのでこの後外しました。



ガラスが無いので車体が沈み込んでしまいますが、とりあえず出来上がった下回りと合体させてみます。ひとまずOK、OK。ちなみに車体の方はヘッドライトまわりをシールドビーム対応に整形途中です。



【急行つがいけ用モハ164】
みすずから外した台車とモーターをこちらに組み付けます。床板は新動力対応となった「モハ164床下セット」のもの。実際に欲しいのは台車をスナップ・インする部分だけなんですが、仕方なくまたまた遠回りします。



クモハ165を手本にしてモーターとドライブシャフトの逃げ穴を開けます。新動力対応で台車の逃げ穴も旧製品より大きくなっているので、全体の強度は落ちまくり。大丈夫か。。



台車とモーターを装着し、集電板と、ウエイト兼集電板押さえを組み込んで回転部分のクリアランスが確保されていることを確認します。床板の補強と集電板押さえの位置固定を兼ねて、前後1か所ずつt1.5ABS板を貼ってあります。白く見えるのがそれです。かなり長期間眠っていた車両なので、フタをする前にギヤや可動部にグリスを詰めておきます。



先のウエイト兼モーター吊り板を取り付けて旧動力の移植は完了。



うまく収まったのはいいのですが、床下機器がだいぶ失われてスカスカです。モーターカバーのほか、ドライブシャフトとの干渉具合をみながら失われた床下機器も少しは復元しないとですね。



こちらも試運転。旧動力につき「あ゛!」というほどの威勢はありませんが、協調具合を見るために同一編成に組み込むクモハ165と一緒に走らせたら追い付いて連結してしまいました。グリスアップの効果が効いたようです。このクモハ165もだいぶ寝かせた個体なので早いとこ整備してやらないと・・・。



あと、このモハ164は新製冷房車なのでCPがC2000のセンター置きとなっています。ドライブシャフトと干渉するのでまたC2000の脳天唐竹割をやらねばなりません。KATOさんに言わせれば旧動力を持ってくるアンタが悪いということになりますが、ハイ・・・としか言いようがありません。。ハイ



割るの面倒だから2基置いちゃう?ww



まだ色々いじるところはありますが、なんとか「急行つがいけ」の動力統一は無事成し遂げられました。


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急行つがいけ発車できそうです

2023-12-14 13:26:31 | 中央西線方面
昨日ホビーセンターカトー東京へ買い物に行ったら、半端モノコーナーにこんなものが山積みされているのを発見!!黄かん色だけ塗られたクハ165の素ボディです。もしかして奇数向きクハを作ることになったので余ってしまった??とりあえず「顔」が欲しくて4本買いましたが、まだ10数本はあったのでご入用の方はぜひ。



で、ホビセンへ行った目的は「急行つがいけ」用パーツの買い出しです。床下セットとか動力台車とか品切れになっている模型店が多いので。

結局モハ164-500番台はやめて、名古屋方4両をモハ165入りのTc-M-M'-Tc編成とし、今あるクモハ165のボディだけモハ165に交換して車体まわりの改造はナシとしました。

その代わり、「快速みすず」のクモハ169(クモハ165旧製品改)の台車とモーターを「つがいけ」のモハ164に移設し、「みすず」には新動力のパワトラを履かせる工事をすることになります。ここまでお読みになって、もう何が何だか分かりませんよね?


そうです。当事者も何だか分からなくなってきました。どうもこれらを組み直すと出来るらしいのですが・・・笑



今回、「モハ164床下セット」を購入して、初めてパワトラ対応の床板を見ることができました。下がそれで上が旧製品です。予想以上に大きな穴が開いていました。特にカプラー側はカプラーのお尻の下まで切り欠いてあるのにびっくり。先の「急行伊那」用の改造ではギリギリしか拡大しませんでしたが、今回は製品並みの大きさまで拡大しようと思います。



最後にこんな編成を目指していますということで。なんかM車のバランスやばいですよねw モハ164はPS23に換装されていると思いますが当面はPS16のままでシラバックレちゃおう。。

↑名古屋/南小谷方
クハ165-136
モハ164-83(M)
モハ165-20
クハ165-109
サハ153-218(TOMIX)
サロ165-106
モハ164-68
クモハ165-104(M)
↓塩尻方

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一筋縄ではいかない165系

2023-12-10 15:42:46 | 中央西線方面
先日の投稿では「『快速みすず』をもって手持ちの165系の編成仕立てのメドがついた」みたいなことを書いたわけですが、意外な落とし穴があることが分かって見直しを迫られました。

169系化を断念した車両たちは、モハ164が低屋根の800番台でないことから、1975年頃の中央西線系統の「急行つがいけ」(名古屋~南小谷)8連にでも仕立てようと考えていました。



当時の所属区であった名シン(神領電車区)の配置表を見ながら、なるべく改造を避けてスのままで組めるように、また、モハ165が入らずクモハ+モハのユニットで組めるように・・・、等々配慮したつもりでしたが赤丸の部分に見落としがありました。モハ164-83は中間電動車のモハ165-20と組まないといけないようです。晩年になるにつれ新製時のユニットというのはバラけるものかと思っていたら、意外と終生共に過ごすものだと再認識しました。



エントリーモデルにも好適なKATOの165系ですから、「何番が・・・」などと野暮なことは言わずに自由に編成を組めばいいのは分かってるのですが、出来が良くリーズナブルなだけに「何番が・・・」と言いながら拘りたくなってしまうのも事実。当時の名シン所属車で製品スのまま、すなわち改造冷房車スタイルでユニットを組めるのは上の編成表のクモハ165-104+モハ164-68オンリーということも判明し万事休す。とにかく、なんらか手を動かす必要に迫られました。

選択肢を考えてみました。
1.クモハ165は59番にして、相手方を低屋根のモハ164(-807)に改造する
 →低屋根改造がタイヘン

2.モハ164は83番にして、相手方をモハ165-20にする
 →クモハをモハに改造するのはタイヘンなので、モハ165のボディを買ってきて載せ替える
  ただしモハ164-83は新製冷房車なのでその改造も必要

3.クモハ165を他の改造冷房車の番号にする
 →相手方は簡易運転台付の500番台となるため改造が必要(これもタイヘン)

4.おとなしくモハ164+モハ165セットを買ってきて差し替える
 →「余り活用」に反するからダメww

ということで、1と3は手間、2は手間とマネーのダブルパンチ、4は論外となることから、モハ164の低屋根化もしくは簡易運転台化の改造に絞られました。一見すると前者の方が簡単そうに思えるけど、製品にない500番台というのもちょっと心惹かれるよねぇ~。(ホラホラw)

ということで、現時点ではまだ決定していませんが・・・・・・、恐らく・・・・・・、500番台化することになると思います。


で、これとは別に割と大きな問題点があって、このままだと動力車が1両しかない!ということになります。2組あるユニットのうちの1つは増結セットなのです。



しかたないので動力化するのですが、パワトラ方式の新動力は「伊那」の改造記でも書いたようにえらく“韋駄天”なので旧動力との協調運転はムリ。なので、回転数の低いFK-130SHを2台使って動力化することを考えています。ギヤ付き台車はモーター不調でリタイヤしたキハ58のものを使い、台車枠をパワトラ化で不要になった「伊那」のDT32と交換。まるでアンコウ鍋のように捨てる部分がありません。笑



ただ、最低限「床下セット」は1両分買わないと台車の組み付けができないので買ってきます。もうドナーになってくれる動力車がないので。。


これらが完成すれば、晴れて一連の165系車両群の就職先はほぼすべて決まることになります。唯一余ってしまうのがサロ165改サロ169(番号変えただけ)とサハシ165改サハシ169の2両。後者はけっこうな手間をかけて改造したので愛着があります。実車のサハシ169はサハシ153から改造されていて見た目は“まんま”。てことは・・・?手持ちの153系「内房」にモハユニットとともにチョイ足しすれば「鷲羽」とかぁ?「比叡」とかぁ?



もー、仕立て直しだけでごはん3杯食べられます。

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