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アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



幸福論 (白水Uブックス1098) (白水uブックス)
アラン
白水社

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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

麻生総理が1月4日の年頭の記者会見で「安心 活力」の書き初めのパーフォーマンスを見せ、続く冒頭挨拶で次のように語った、と報道されていました。

悲観主義は気分によるものであり、楽観主義は意志によるものである。好きな言葉であり、ある哲学者の言葉です。未来は私たちがつくるもの。われわれが作る未来は明るい、そう信じて行動を起こす。そうした意志こそが未来を切り開く、大きな力になるものだと思っております。国民のみなさまのために、明るい日本を作りたい。そう強く考えております」

今回は、読み違いもなく上の部分だけ読むと、格調が高い感じがします。

ところで、下線部分は、フランスの思想家、アランの『幸福論』からの引用です。

アランの『幸福論』は、さまざまな出版社から、いろいろな訳者によって出版されていますが、私が持っているのは、串田孫一と中村雄二郎が訳した白水社の本です。

その最後の「誓うべし」の冒頭に書かれているのが、麻生首相の引用した言葉です。

悲観主義は気分のものであり、楽観主義は意志のものである。

アランは続いて、幸福を意志と絡めて次のようなことを言っています。

1.あらゆる幸福は意志と抑制のものである。
2.楽観主義は誓いを要求するということがよくわかる。初めはどんなに奇妙に見えようと、幸福たることを誓わねばならぬ。

ところで、こうして幸福論に言及すると、私は、どうしてもアドラー心理学の幸福論に行ってしまいます。

W.B.ウルフ著の『どうすれば幸福になれるか』(上・下、一光社)です。

なんだかもう一度読みたくなってしまった。

 



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