おはようございます。
アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
栃木県に住むすぐ上の兄から実家のお隣さんのオコーおばちゃんが昨日のお昼に亡くなったと電話が入りました。
享年94歳。
昨年の10月に母親の27回忌でお目にかかったときは、やや耳が遠いもののお元気でした。
オコーおばちゃんは、単に隣に住む人ではなく私にとって親戚同様の特別な存在の人でした。
我が家のお手伝いさんでもありました。
オコーおばちゃんは、私をよく寝かしてくれた人でした。
オコーおばちゃんの父親が警察官で、逮捕した「お梅ばーさん」の話は、何度もせがんで語ってもらいました。
ただ、オコーおばちゃんは、悪い癖があって、私がなかなか寝ないでいると、「怖いネズミ」の話をしたのです。
寝ないでいると、ネズミの集団がやって来て、子どもをどこかに連れていくとか、どこどこの子どもはネズミにかじられて死んだ、という話を何度も何度もしたのです。
おそらく5~6歳の私は、ネズミがすっかり怖くなっていました。
おまけに我が家では、チビという名の雌猫を飼っていて、この猫はよくネズミを捕獲していました。
特にチビがボクという名の子猫と共に暮らしていたときは、子猫の前でネズミ採りの実践教育を行うのです。
しかも、チビは、自分の成果を飼い主にほめてほしいのでしょうか、猫を一番かわいがっていた姉に半殺し状態のネズミを口にくわえて見せに来るのです。
私のネズミ恐怖は、こんなシーンを見せつけられるたびに増幅していったのです。
それ以来、ネズミの物音にも、ネズミの死骸にすら恐怖心いっぱいの私になってしまったのです。
ここから後日談です。
タクロウが小学生の頃、我が家でハムスターを飼っていたのです。
「ディクシー」と名付けられ、玄関脇のかごの中でカミさんとタクローに世話をされていました。
私が家に帰ると、まず一番に歓迎してくれるのがディクシーでした。
ネズミとかたちは同じですが、シッポの長さも違うし、色も違います。
私は、ディクシーと親しくなって、いつしかネズミ恐怖症から卒業していました。
それにしてもオコーおばちゃんから植え付けられたネズミ恐怖症は、卒業(克服)するまで40年もかかったのであります。
恐怖で動機づけられると、その克服までかくも長い年月を要するのです。
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