おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
7月最初の日の昨日(7月1日)は、岡山で午前中メンタルヘルスの講演を行っていました。
約100人の受講者を、昨日は3人一組にして、いつものように演習や討議を交えながら進めていきました。
会場の三幸荘は、後楽園や岡山城の近く。
写真を撮ってきました。
ところで、宿泊したホテルは豪華な部屋で、室内にマッサージ・チェアがありました。
晩に朝にお世話になりました。
お陰で夜も快眠、帰りの新幹線の中でも熟睡。
そのため新幹線内の読書時間が大幅に削られましたが、それでも行きと帰りで読んだのがこの本。
『なぜ、「これ」は健康にいいのか?』(小林弘幸著、サンマーク出版、1,400円+税)
この本の主張は、徹頭徹尾
自律神経のコントロールができれば、誰もが自分の人生をコントロールできる。
自律神経をコントロールするポイントは、副交感神経の活動レベルが上がる「ゆっくり」。
「ゆっくり」を意識し、ゆっくり呼吸し、ゆっくり動き、ゆっくり生きること。
この本で私が学んだ大きな点の1つは、体の一ヵ所の筋肉を伸ばすストレッチの危険性。
ストレッチは、筋肉が縮まるときに動く「屈筋」と、伸ばすときに働く「伸筋」のうちどちらかの筋肉を伸ばすものばかりで、自律神経のバランスを崩し、筋肉に送られる血液のアンバランスを招くからで、その結果、ケガにつながることが書いてあります。
感動する話もあります。
小林氏が順天堂大学医学部の教員として出会った医学生との交流です。
その人は、医学部でもトップクラスの成績で、ラグビー部でも活躍していた雪下さん。
彼は、学生最後のラグビーの試合で、組んでいたスクラムが崩れ、下敷きになり、頚椎(けいつい)骨折という大怪我を負ってしまいました。
雪下さんは、その後1年間、人工呼吸器をつけなければ生きられない闘病生活を送り、なんとか自発呼吸が戻ったあとも、首から下は完全に麻痺し、動かせなくなってしまいました。
体が動かなくなった時点で、臨床医になる道が閉ざされた彼と共に、小林氏は自律神経の研究を行うことを決心しました。
師弟関係の中で小林氏は、体が不自由でも、つねに微笑を絶やさない雪下さんから感情のコントロール法を学びました。
この本を読み終えたとき、新幹線は豪雨のため50分ほど到着が遅れましたが、私はずっと穏やかでいられました。
学びの深い本であると共に感動する本として強くお勧めです。
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