アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

昨日(3月15日)は、10:00~12:00にヒューマン・ギルドで特別講演会:「『嫌われる勇気』を読み解く」を行いました。

『嫌われる勇気』(岸見一郎・古賀史健、ダイヤモンド社)が 20万部近い売れ行きを示していて、この本の内容がかなり読者に影響を与えています。

嫌われる勇気―――
自己啓発の源流「アドラー」の教え
岸見 一郎,古賀 史健
ダイヤモンド社

この本が人気を博す背景を探り、『嫌われる勇気』を読み、伝える上での留意点を提案したいと思って開催しました。

講演の3つのポイントは、次の3つでした。

1.アドラーの晩年と死後のこと
2.『嫌われる勇気』が人気を博す背景
3.『嫌われる勇気』を学び、伝える上での留意点

ほとんどの時間を割いた3.の『嫌われる勇気』を学び、伝える上での留意点では、『嫌われる勇気』を読み解く 主要なキーワード
として(1)トラウマ、(2)劣等感、(3)課題の分離、(4)承認欲求などについて、岸見さんの記述について私なりの解説を加え、アドラー心理学がよりわかりやすくなるようにお伝えしました。

参加者数は37人。研修室が受講者で溢れかえっていました。
ただし、前日・当日の連絡があったキャンセルが3人、連絡なしのキャンセルが3人もいたので、3月20日(木)は、その辺を見込んで、収容能力一杯の現在お申し込み済みの42人に加えて、5人ほど受け入れようかな、とも思っています。

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おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

ビジネス書の「自己啓発」として最近注目されているアドラー心理学ですが、もともと強みを発揮している教育書としてもアドラー心理学が奮闘しています。

12月16日発行の『子どもを勇気づける教師になろう!』(岩井俊憲・永藤かおる著、金子書房、1,600円+税)と2月1日発行の『学級担任のためのアドラー心理学』(会沢信彦・岩井俊憲編著、図書文化、1,800円+税)も順調に売れていて、どうやら大型連休の前には第2版に行きそうです。

子どもを勇気づける教師になろう!:
アドラー心理学で子どもが変わる
岩井 俊憲,永藤 かおる
金子書房
今日から始める 学級担任のための
アドラー心理学
会沢 信彦,岩井 俊憲
図書文化社

2つの本とも同じサイズの黄色い表紙の本です。

書かれている内容がまったくと言っていいほど違うので、2冊ともお読みになることを期待しております。
教師でない人にも役立つ本です。


ところで、『月刊 学校教育相談』(4月号、ほんの森出版)の「相談教師が読みたい今月の1冊」で島崎政男先生(神田外語大学教授)が『学級担任のためのアドラー心理学』の書評を書いてくださっていました。

「わかりやすい本」で、7名の執筆陣を加えた執筆陣の強固なチームワークに良書誕生秘話が隠されているようでアドラー心理学の真髄に少しずつ近づくことができるではないか、という概要のお言葉をいただきました。

情報ご提供の会沢先生、雑誌をお贈りくださったほんの森出版様、ありがとうございました。

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おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

昨日(3月13日)は11:00~16:30、雨の降る中、都内の大型書店7店を訪問してきました。
私は、ビジネス人生を営業担当からスタートさせた人間です。
現場・現品・現実から判断するのが好きで、金子書房 営業部の川越啓孝さんに同行営業をお願いしました。
 
訪問先は、以下の7店でした。
 
東京駅:丸善丸の内本店、八重洲ブックセンター

神保町駅:三省堂書店神保町本店

新宿駅:紀伊國屋書店新宿南店、紀伊國屋書店新宿本店

池袋駅:ジュンク堂書店池袋本店、リブロ池袋店
 

『嫌われる勇気』『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』がベストセラー入りして、ほとんどの大型書店では、次のような陳列がなされていました。
 
 
私の同行訪問の目的は、2大ベストセラー書に並んで、他のアドラー心理学の本を置いていただくよう一著者の立場からお願いすることでした。
こんなパワーポイント資料を作って、ご担当の方にお渡ししました(実際はA4サイズ2画面に6スライド)
 
 

各店舗にはアドラー心理学のコーナーが設けられていました。
 
 
私の『自分を勇気づける技術』(同文館出版)が平積みになっていた店もありました。
 
 
アドラー心理学コーナーにアルテのアドラーの翻訳書がかなり置かれているのが印象に残りました。
 
書店の責任者の発言では、アドラー心理学の認知度が急速に高まり、『嫌われる勇気』『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』とは、「激しく」あるいは「驚異的に」売れている、とのことでした。
このままの推移で行くと、2つの本とも30万部を超えることになるのではないか、と思われます。
 
嫌われる勇気―――
自己啓発の源流「アドラー」の教え
岸見 一郎,古賀 史健
ダイヤモンド社
 
 
私と同行していただいた川越さんは、『勇気づけの心理学 増補・改訂版』の注文が44冊も取れて、ご満悦のようでした。
 
 
川越さん、ありがとうございました。
お陰様でいろいろ勉強になりました。
 
 
現場に行くと、何かの変化が起きますね。
 
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おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

昨日(3月12日)、オフィスに『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』(ダイヤモンド社、1,600円+税)に続く小倉広さん株式会社小倉広事務所 代表取締役)に続く新著の『マンガでやさしくわかる課長の仕事』(日本能率協会マネジメントセンター、1,500円+税)が20冊届きました。
半分がマンガでとても面白そうな本です。
 
マンガでやさしくわかる課長の仕事
小倉広、阿部 花次郎

日本能率協会マネジメントセンター

*ヒューマン・ギルドで取り扱っています。

3月15日(土)、20日(木)開催の特別講演会:「『嫌われる勇気』を読み解く」 でお売りするつもりです。
とりわけ3月20日(木)は、著者の小倉広さんがいらっしゃいますので、サインをもらうことができますよ。


夕方には、1月31日に研修をさせていただいたT食品のS次長がお見えになりました。
法人事業部の宮本秀明事業部長、目次心マネジャーも交えて懇談もできました。

男4人で二次会はカナルカフェに行きました。
ロマンチックでしたよ(ただし、景色のことです)。

 



さて、「英単語から学ぶアドラー心理学のキーワード」の13回目。
共同体感覚(social interest)についての3回目(最終回)です。

アドラーが「共同体感覚」についてどのように言及していたかを今は絶版になっているH.オーグラー著の『アドラー心理学入門』(清水弘文堂)をもとに探ってみましょう。
ポイントは、次のとおりです。

1.アドラーが一番初めに「共同体感覚」に言及していたのは、第一次世界大戦前に書いた『治療と教育』という著書である。

2.アドラーが1916年から1918年までオーストリア軍の軍医として従軍したアドラーは、この戦争から深刻な影響を受け、以前に出版し、戦後の1919年に第2版を出した『神経質性格について』の序文で次のように共同体感覚の重要性を力説した。

戦争は、この書物の(初版と第2版の)2つの版の間に行われた。戦争とその恐るべき結果、力への欲求と威光政策とによってむしばまれた、現代の、神経症的で病的な文明が示す、最もすさまじい集団神経症である。

現代の出来事の恐ろしいなりゆきは、この書物の単純な思考の流れを確証するものである。

戦争の正体は、広く解放された力への意志 ― それは、人類に不滅の共同体感覚を抑圧したり、悪用したりする ― の、悪魔的な仕事であることが明らかである。

アドラーは、従軍体験によって共同体感覚の重要性を認識し、以降、治療よりも教育に彼の関心を移していったのです。
国家よりも広い共同体を想定して、アドラーが理想の共同体を追い求めていったプロセスが理解できます。

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おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

小倉広さん株式会社小倉広事務所 代表取締役、ヒューマン・ギルド会員)著の『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』(ダイヤモンド社、1,600円+税)が発売10日にして早くも5万部に達しました。

アルフレッド・アドラー
人生に革命が起きる100の言葉
小倉 広
ダイヤモンド社

小倉さんは、ご丁寧にもこの本の出版の編集、監修でかかわった2人を昼食の場にお招きくださいました。

編集者は、株式会社 ダイヤモンド社 書籍編集局第二編集部の竹村俊介さん。
監修者は、私、岩井俊憲。

 

小倉さんからは、こんなに書き直しをした本は最近ではなかったこと、それは竹村さんからが、昨年の11月にベストセラーの『嫌われる勇気』に先んじてだすこともできたのだが、より完成度の高い本にしたかったことによることも話題に出ました。

初速は『嫌われる勇気』よりもいいそうで、10万部は確実な印象を持ちました。
アドラー心理学ブームにさらに拍車がかかりそうです。

私は、竹村さんとは初めてお目にかかりましたが、誠実なお人柄の人で、竹村さんは2人のためにご自身の編集で、本日発売の『99%の絶望の中に「1%のチャンス」は実る』(岩佐大輝著、ダイヤモンド社、1,300円+税)を贈呈してくださいました。

99%の絶望の中に「1%のチャンス」は実る
岩佐 大輝
ダイヤモンド社

小倉さん、竹村さん、ありがとうございました。
大変有益なランチでした。

<お目休めコーナー> 3月の花(5) 

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おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 


(椿山荘)

昨日(3月10日)は、椿山荘まで行ったついでに、そこから歩いて10分ほどのところにあったはずの、大学1~2年生の時に住んでいたぼろアパートにふと行ってみたい気分になりました。

このアパートは、友人のM君と2人で2部屋を借り、家賃6,300円(仕送りは月額2万円)で2年間(48年前から46年前)住んでいた、豊島区雑司ヶ谷1丁目に位置するところです。
日本女子大学の寮の近くでした。

アッタ―!しかし、アパートでなく一軒家。持ち主は同じ苗字の方です。

M君のお母さんやお姉さんは、ちょくちょく来ていましたが、私の家では、同じ大学に通う兄が1~2度来たきりで、父親はゼロ、母親は1回来て、「こんなに汚いところに住んでいるの」と、アパートの入り口で驚きを示し、部屋には入ってきませんでした。
過保護家庭で育ったM君と放任家庭の我が家の違いが浮き彫りになっていました。

このアパートは、特に栃木県鹿沼市から東京あるいは近県の大学に通っていた友人たちのたまり場ににもなっていて、夜中に大騒ぎするので、大家さんから何度も「静かにしてください」と警告されたものです。

カツ丼、野菜炒めその他、食事のメニューを作っていて、友人に振る舞うとお金を徴収していました。

勉強もよくしました。M君が夜間の学部に通っていたので、生活の時間帯が違うこともいい具合でした。

このアパートから、日本女子大の北側を経て、田中角栄邸の前を通って、さらに日本女子大の正門前を通って坂道を降りて大学に向かいます。


(日本女子大の北側)


(日本女子大の正門)

田中角栄邸は、とても小さくなっていました。

15分ほど歩いて、大学の裏門から入っていったのです。
入ったのは、正門から堂々と入ったはずなのですが、徒歩通学しながら、とうとう正門から4年間入らない学生生活でした。

途中、当時「コンパ」と呼んだ懇親会(校歌のほかに春歌が不可欠)で酔っぱらって火災報知器を押してしまった金城庵の前も通り、苦い思い出が蘇りました。

青春の大学時代を回顧して2万歩以上歩いた昨日でした。


◆現在の生活を共にしてくれているカミさん(いわいみやこ)がコラボ展示会を行います。
ヒューマン・ギルドのニュースレターに書いた文章を貼り付けます。
顔を出して勇気づけていただければありがたいです。

彼女の、ここに至る思いは彼女の次のブログで垣間見ることができます。
コミットメント…選択と決意

■いわいみやこ展示「ようこそ ミュルミューレの街へ」      

このたび、私いわいみやこのイラストと羊毛フェルト人形作家 麻里緒さん、クレイパティシエ―ル 吉見さんのコラボ展示を開催する運びとなりました。
お忙しい日々にしばし足を止めて、幼い頃に遊んだ空想の世界で一息ついてくださいな。

フランスのとある片田舎ミュルミューレ。そこに暮らす住人たち(動物も人間も一緒です)の日常の物語をイラストで、人形で、フェイクスイーツで御紹介します。住人たちは一生懸命働いたり、助け合ったり、美味しいスイーツに癒されたりしながら楽しく暮らしています。
昨年の私の個展「あの子たちのいるところ」は、ギャラリーの満開のモッコウ薔薇と空間に助けられて、静かな風が流れるような展示となりました。お越しいただいた方、ありがとうございました。
今回は銀座のアンティークな奥野ビルの一室で、耳を澄ませば物語の住人たちのミュルミューレ(ささやき)が聞えてきそうな、前回とは全く違った趣の展示です。今回の展示は物語のプロローグと言ってもよいもので、今後も物語は続きます。足を運んでいただけたら嬉しいです。
どうぞよろしくお願い致します。

日時:3/20(木)~26(水)11:00~19:00 
*最終日は16:00までとなります
場所:salon de la   
 http://www.salondela.com/schedule/event_1403.html
 中央区銀座1-9-8 奥野ビル607
交通:東京メトロ有楽町線
「銀座1丁目」10番出口より徒歩1分
東京メトロ銀座線、丸ノ内線
「銀座」 A13出口より徒歩5分
(いわいは、全日在廊の予定です)

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おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

一昨日(3月8日)、昨日(3月9日)とヒューマン・ギルドで 2-3月開催のアドラー・カウンセラー養成講座 の5日目、6日目を行っていました。

後半に差しかかって参加できない人が何人もいたので、少人数で進めることができました。

講義も行いましたが、大半は実習でした。

1.受講者のある方のライフ・スタイルの徹底分析

2.質疑応答

3.カウンセリングのデモンストレーション

4.カウンセリング演習

5.ディベート式 VS. エンカレッジ式の傾聴訓練

6.続・カウンセリング演習

大学で心理学を専攻していなかった人でも、ヒューマン・ギルドでは8日間かけてみっちりと育てていきます。

「あなたもカウンセラーになれる」のです。

アドラー・カウンセラー養成講座 を受講するためには、ヒューマン・ギルドのプレミアム会員アドラー心理学ベーシック・コース および 愛と勇気づけの親子関係セミナー(SMILE)修了者(宿題・課題を終わらせている方)です。
※お申し込みの際はベーシック・コースとSMILEの修了年月をお知らせ下さい。

◆ヒューマン・ギルドのホームページには、カウンセラーになりたいについてわかりやすく書いてあります。

 <お目休めコーナー> 3月の花(4) 

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おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

「英単語から学ぶアドラー心理学のキーワード」の12回目。
共同体感覚(social interest)についての2回目。

岸見一郎さんが『嫌われる勇気』(古賀 史健との共著、ダイヤモンド社、1,500円+税)で「共同体感覚」についてとても分かりやすい表現を用いています。

幸福なる対人関係のあり方を考える、もっとも重要な指標である共同体感覚を理解するには、まずは「わたしとあなた」を起点にして「自己への執着(self interest)」を「他者への関心(social interest)」に切り替えていくといい、と語っているのです。

嫌われる勇気―――
自己啓発の源流「アドラー」の教え
岸見 一郎,古賀 史健
ダイヤモンド社

確かに、カウンセリングをしていても、自己に執着している人ほど他者への関心が希薄であることを感じ、彼/彼女たちの共感能力を高め、共同体感覚に向けて勇気づけを行っています。

ところで、私個人は「共同体感覚」に相当する英語が“social interest”であることは、やはり気に入らないです。

ドイツ語の“Gemeinschaft” に関して、社会学者のテンニエスは、「実在的有機的な生命体」としての共同体の典型が家族、地域等の「すべての信頼に満ちた親密な水入らずな共同生活」であることを説いています。

アドラーの晩年の境地からすると“community interest” がふさわしいと思っています。

古くは「縁(えにし)」、新しくは家族、地域を超えた「絆」の感覚に基づく関心を高めるには、“social” よりも “community” の方がマッチしていると思いませんか?

◆共同体感覚については、アドラー心理学ベーシック・コース でしっかりと学べます。

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おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

「英単語から学ぶアドラー心理学のキーワード」の11回目。
 共同体感覚(social interest)についての1回目。
今回と、続くもう1回でおそらくこのシリーズの最後になると思われます。

私は、「共同体感覚ってなんですか?」と問われたら、次のように答えるようにしています。

(1)共同体に対する所属感・共感・信頼感・ 貢献感を総称した感覚・感情であり、(2)精神的な健康のバロメーター

「共同体感覚」は、ドイツ語の“Gemeinschaftsgefuel”(正しくは u の上に・・がつき、その次のe は不要)に忠実な日本語訳です。

ドイツ語から英語に忠実に訳すと “community feeling” ですが、1020年代後半のアメリカでは“community”が「共産主義」の “communism” を連想させるので、アドラーの通訳・翻訳者を務めたW.B.ウルフは、“social feeling” を使いました。

しかし、やがて「共同体感覚」で要求されるのは、感覚・感情のみならずもっと広く、行為を含めた関心が望ましいだろうと、“social interest” に落ち着きました。

◆「英単語から学ぶアドラー心理学のキーワード」のシリーズは、1回目から10回目まで次のとおりご覧になれます。

(1)2月3日 勇気(courage)
(2)2月6日 尊敬(respect)
(3)2月7日 信頼(trust)
(4)2月9日 相互尊敬・相互信頼
(5)2月11日 共感(empathy)―その1
(6)2月12日 共感(empathy)―その2
(7)2月17日 協力(cooperation)
(8)2月21日 貢献(contribution)
(9)2月26日 責任(responsibility)
(10)3月4日 情動(emotion)

これらの内容については、アドラー心理学ベーシック・コース でお伝えしています。

<お目休めコーナー> 3月の花(3) 

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おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

『勇気はいかに回復されるのか』(A.アドラー、岸見一郎訳・注釈、2,000円+税)をお勧めします。

勇気はいかに回復されるのか
 (アドラー・アンソロジー)
Alfred Adler,岸見 一郎
アルテ

『勇気はいかに回復されるのか』は、同じアルテ発売の『性格はいかに選択されるのか』に続くアドラー・アンソロジー・シリーズの第2弾です。
訳者兼注釈者の岸見一郎さんとアルテの市村敏明社長のコンビによって、アドラーの本が続々出版されています。

性格はいかに選択されるのか
(アドラー・アンソロジー)
Alfred Adler,岸見 一郎
アルテ

できれば、2冊まとめて読むことをお勧めします。

さて、『勇気はいかに回復されるのか』は、アドラーの本から「勇気」に関して書いている部分を抜き出し、岸見さんが注釈を施したものです。

アドラーの原書を読んでみるとわかりますが、アドラー自身は、「勇気づけ(encouragement)」をほとんど使っていません。
その証として、アドラーの著書・論文をもとに編纂・注釈を施したアンスバッハー夫妻による“individual Psychology of Alfred Adler” の索引には、“encouragement” があっても、該当の項目がほとんどありません。

Individual Psychology of
Alfred Adler (Torchbooks)
Alfred Adler
Harper Perennial

それでも、岸見さんは、次のとおり章立てすることによって、アドラーの理論と実践が勇気づけそのものであることを構成してくれました。

第1章 失われた勇気
第2章 勇気とは何か
第3章 勇気のくじき方
第4章 勇気づけの方法
第5章 カウンセリングでの援助

ただ、いいことだけ書いておきたくありません。

岸見さんの引用と訳で気になることがあります(この本のP.15)。

1.「勇気があり、自信があり、リラックスしている人だけが、例外なく対人関係の問題である人生のあらゆる問題に対して準備ができている」(『個人心理学講義』 P.16)

おや、と思って『個人心理学講義』を開いてみたら、「勇気があり、自信があり、リラックスしている人だけが、人生の有利な面からだけではなく、困難からも益を受けることができる」でした。

2.「勇気があり、自信があり、リラックスしている人だけが」という訳し方も以前から気になっていました。

英文の原典を調べてみると、次のとおりです。

“Only people who are courageous, self-confident, and at home in the world can benefit from both the problem and the advantages of life.”

確かに“be at home”には、「くつろぐ」の意味がありますが、私は「リラックス」の訳には違和感を覚えます。
この文章の中では「世界の中で居場所がある」 ― せめて「世界の中でくつろいでいる」 ― と訳したほうがいいのではないか、とのこだわりを持っています。

ペルグリーノ博士が7月末に来日されたらお尋ねしてみようと思います。

あるいは、英語に堪能な方、教えてください。

<お目休めコーナー> 3月の花(2) 

 

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おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

今週の月曜日(3月3日)、社団法人 日本支援助言士協会 理事長の 鶴田恵美子さん が11:00にご来社。
昼食をご馳走になりながら次の話をしました。

リーダーの典型として「桃太郎型リーダー」がある。

鬼が島に鬼退治に出かけた桃太郎には、側近がいた。雉と猿と犬である。

雉は情報を司る。猿は知恵、そして犬は行動である。

リーダーは、情報と知恵と行動を巧みに統合し、リーダーシップに生かす必要がある。


偉そうなことを言いましたが、我が家では私は犬役を果たしております。

息子が雉の役割、2月の初旬にすごい情報をもたらしてくれました。
私は、その情報をもとに清話会 の『先見経済』(3月号)のアドラー心理学に学ぶ人・組織づくり」新入社員を勇気づける」に生かしました。

カミさんは最近、『嫌われる勇気― 自己啓発の源流「アドラー」の教え』(岸見 一郎・古賀 史健、ダイヤモンド社、1,500円+税)が売れていることをもとに、私に講演会を開くよう知恵を授けてくれました。
このお陰で3月15日(土)と20日(木)に企画。共に40人を超えるお申し込みをいただき、満員御礼状態となりました。

会社にも雉役、猿役が存在します。

肩書上、代表取締役を名乗り、桃太郎役のようでありながら犬役が合っている私であることをひしひしと感じるこの頃です。

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おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

一昨日(3月3日)、昨日(3月4日)と社外の講演会、セミナーに出かけてきました。

それぞれの講師は、50歳代後半と思われ、それなりに勉強にはなったのですが、身近に存在する若者から短時間に教わった2月初旬のある体験と比べると、学びの感動は雲泥の差がありました。

私は、若者からの学びを早速文章にし、清話会 の『先見経済』(3月号)のアドラー心理学に学ぶ人・組織づくり」新入社員を勇気づける」に生かしました。

その部分は、新入社員世代に関して経営者世代と対比して次の4つほどの特徴でした。

第1に、、新入社員世代は、ブランド志向性は弱く、可処分所得の大部分が通信費に取られて、持つよりも借りたりして使うことに重きを置き、所有よりも行動すること、貢献することに生きがいを感じる世代であること

第2に、新入社員世代は、「みんなにいいこと」「社会にいいこと」の感性が豊かで、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使ってのシェアを例に取れば理解できるはずでること

第3に、新入社員世代は、人と自分の違いを認めながらオンリー・ワンを追求していること

第4に、GoogleやYahooなどを使った情報検索力が経営者世代を凌駕していて、経営者世代が2日かけて調べるものを、新入社員世代は30分ほどで情報収集するばかりか、彼らは受信者であるのみならず、受信したものを発信(シェア)する人たちでもあること 

若者を「ゆとり教育世代」と称して、彼らに欠けた教育を自分の価値観に基づいて補おうとする人たちが多く存在しますが、彼らを教育することよりも彼らから学ぶことを重視したい私です。

ところで、学んで感動の大きかった若者は、私のすぐ近くにいる、入社まもなく2年目に入ろうとする私の息子です。

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おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

「英単語から学ぶアドラー心理学のキーワード」の10回目。
今回は、情動(emotion) について。

“emotion”=e+motionで、『ジーニアス英和辞典』では、「外へ(e)(感情を)揺さぶり出すこと(motion)」が原義。

心理学では、広義の感情(feelings)を3つに区分しています。

1.sensory feeling  感覚的感情(狭義の感情)
五感の感覚によって生ずる快・不快の意識状態

2.mood 気分(ムード)
爽快感や憂鬱といった身体の生理的機能との結びつきが強く、比較的持続する感情

3.emotion 情動
喜怒哀楽のように急激に生じる、比較的激しい一時的な感情。


情動(emotion)は、アドラー心理学の立場からは(1)相手役と(2)目的のある感情と捉えます。

私は、アドラー心理学の立場から感情(ここでは情動)について次の3つの視点で感情のコントロール法セミナー を行っています。

(1)感情は、ある状況で、特定の人(相手役)に、ある目的(意図)を持って使われる。
(2)感情は、コントロールできる。
(3)感情は、自分のパートナー

最後に、ルドルフ・ドライカースの感情(情動)に関する言葉を紹介して第10回目を終わることにします。

「感情は、我々の行為に向けて不可能だと思わせない力を与える燃料を供給する」

◆「英単語から学ぶアドラー心理学のキーワード」のシリーズは、1回目から9回目まで次のとおりご覧になれます。

(1)2月3日 勇気(courage)
(2)2月6日 尊敬(respect)
(3)2月7日 信頼(trust)
(4)2月9日 相互尊敬・相互信頼
(5)2月11日 共感(empathy)―その1
(6)2月12日 共感(empathy)―その2
(7)2月17日 協力(cooperation)
(8)2月21日 貢献(contribution)
(9)2月26日 責任(responsibility)

これらの内容については、アドラー心理学ベーシック・コース でお伝えしています。

◆感情をどうコントロールするかについては、感情のコントロール法セミナー でしっかりと学べます。
日 時:6月21日(土)
受講料:18,000円+税
講 師:岩井俊憲
申込方法:ヒューマン・ギルドのホームページ
http://www.hgld.co.jp/event/view/176 をご参照の上「お申し込みフォーム」から

◆アドラー心理学の入門講座
講演会「『アドラーの言葉』から連想すること」 
『アルフレッド・アドラー人生に革命が起きる100の言葉』の発売を契機により広くアドラー心理学を知ってもらおうと講演会を企画しました。
この日は、アドラーの人となり、アドラーの言葉をもとにアドラー心理学の魅力をお伝えします。
アドラー心理学ゼミナール「アドラー心理学の理論を学ぼう!」の一環として開催します。

日時:4月29日(火・祝)11:00~13:00
場所:ヒューマン・ギルド 研修室
講師:岩井俊憲(ヒューマン・ギルド 代表)
申込方法:ヒューマン・ギルドのホームページ
http://www.hgld.co.jp/event/view/173 をご参照の上「お申し込みフォーム」から

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おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』(小倉広著、ダイヤモンド社、1,600円+税)の紹介をします。

アルフレッド・アドラー 
人生に革命が起きる100の言葉
小倉 広
ダイヤモンド社

著者の小倉さんが「あとがき」でこんなことを書いてくださっています。

私が本書を執筆できたのは、アドラー心理カウンセリングの師であり、本書の監修を手がけてくださった有限会社ヒューマン・ギルド代表取締役の岩井俊憲先生によるお力添えのおかげです。深く感謝申しあげます。

そのため厚かましくも「監修者による本の紹介」とさせていただきました。

さて、私がこの本を読むのはゲラの段階を含めて3度目になります。
本になって読むと、一段とリアルに内容が迫ってきます。

同じダイヤモンド社発行のベストセラー『嫌われる勇気― 自己啓発の源流「アドラー」の教え』(岸見 一郎・古賀 史健、ダイヤモンド社、1,500円+税)と一部対比しながら書評を書きます。

『嫌われる勇気― 自己啓発の源流「アドラー」の教え』(以下『嫌われる勇気』)が哲人と、自己にこだわる青年との対話形式の本であるのに対して、『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』(以下『アドラーの言葉』)は、アドラーの言葉を超訳のかたちでうまく活用した、自己を高め、対人関係を円滑にしたい、幅広い読者を想定して書かれた啓蒙書です。

『嫌われる勇気』が岸見さんの哲学的素養が生かされた本だとすると、『アドラーの言葉』は、「市井のコンサルタント」と自らを称する小倉さんの、挫折を含めた体験と「人生学」の英知がふんだんに盛り込まれた本です。

岸見さんの長期間のアドラー心理学歴と比較すると、アドラー心理学と正式に触れて比較的短期の小倉さんは、学び手の立場になりきって、アドラー心理学を咀嚼し、発信したのがこの本です。
私の印象では、小倉さんの中で今までに学び体験してきたことがアドラー心理学によって理論化・体系化され、この本に集大成された感があります。

それにしても、小倉さんが短期間でこのレベルに達しえたのは、アドラー心理学の提供する理論がいかにシンプルであるか、小倉さんの学び方がどれほど熱意に富んでいたか、講師(実は多くは私)の教え方がよかったか、でしょう。

この本を読んで、私は次の実感を持ちました。

「講師が教えたことを講師より上手に伝える小倉さん、あなたはアドラー心理学の真髄を体現する、共同体感覚にあふれた、勇気づけの人です」


(小倉さんとペルグリーノ博士、2013年8月1日撮影)


◆著者である小倉広さんご自身による本の紹介(ヒューマン・ギルドの3月度ニュースレター用)は、下記をご参照のほど。
2014年2月27日付けブログ 『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』本日発売

◆ヒューマン・ギルドで行うアドラー心理学の6つの看板講座のことは こちら をご覧ください。

講演会「『アドラーの言葉』から連想すること」 開催
『アルフレッド・アドラー人生に革命が起きる100の言葉』の発売を契機により広くアドラー心理学を知ってもらおうと講演会を企画しました。
この日は、アドラーの人となり、アドラーの言葉をもとにアドラー心理学の魅力をお伝えします。
アドラー心理学ゼミナール「アドラー心理学の理論を学ぼう!」の一環として開催します。

日時:4月29日(火・祝)11:00~13:00
場所:ヒューマン・ギルド 研修室
講師:岩井俊憲(ヒューマン・ギルド 代表)
申込方法:ヒューマン・ギルドのホームページ
http://www.hgld.co.jp/event/view/173 をご参照の上「お申し込みフォーム」から

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おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

私は今もなお天翔る(あまがける)心をもって目に見えない大きなものをつかみ取る生き方にあこがれる。
信ずれば夢は叶う。私にはまだやることが一杯ある。

市川猿翁(74歳、三代目猿之助)が『私の履歴書』(2月28日付日本経済新聞)の最後を締めくくった言葉です。

私は、『私の履歴書』を欠かさず読んでいて、最近では、マーケティング学者のF. コトラーや指揮者の小澤征爾氏も登場していたことが印象に残っています。

市川猿翁の『私の履歴書』に戻ると、女優の浜木綿子との実質的な夫婦としての生活が1年数カ月だったことや、何よりも初恋の人である藤間紫との不倫に関するドロドロしたことがあまり書かれていなかったことは、やや残念でした。

しかし、息子の香川照之(歌舞伎界では市川中車)が25歳の冬、思い立って初めて公演先の父に会いに91年突然巡業地を訪問したとき、役者としてやっていく息子に対し、生きるも死ぬも身一つの覚悟でやる必要があると思い、「父と思うな」と厳しい言葉をかけ、「泣いていた息子に本意は伝わっていなかったと思うが、この再会を忘れたことはない」と書いていたことには、思わず涙しました。

市川猿翁は、同じ最終回の『私の履歴書』で古典歌舞伎と新作は役者の両輪だと教え、自分の姿勢、歌舞伎への取り組みを見せながら次の言葉をもとにした精神を伝えることができれば、と書いています。
その言葉は、詩人ルイ・アラゴンの

「教えるとは共に希望を語ること。
学ぶとは真実を胸に刻むこと」

何度も反復したい言葉です。

◆「名言」に類することは、「私の好きな言葉」のカテゴリー をお読みください。

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