『ミラクルチロル44キロ』の後半Bパートです。
悪魔と契約してでも事故で死んだ恋人(未満)の生きた証を残そうとする男と、それを承知で手助けしようとする少女の物語。その悪魔との契約内容の1つが、恋人の体重と同じ重さのチロルチョコを通行人に配って、その代償として1秒ずつでいいから命を集めろというもの。けれど、少女つぼみが「一生分寄附します」と言い出してチョコ配りを手伝い始めたことから、契約が混乱することに……。
荒唐無稽な話が暴走しそうになるのだけれど、根本的に介護問題というか、理解はできるけれど納得できない家族の関係が絡んでくるので、そこが強みであり弱みかも。
木村航の作品ってのは、ラノベ風とかファンタジーとかいっても基本的に主人公の周囲にいる家族が記号ではないのですね。大人だろうが子供だろうが、それぞれに良いところも悪いところもあり、経験相応の分別を見せることもあればドロドロした部分を抱えているところもあります。そのあたりがリアルであると同時に生臭く、「崩壊しつつあった人と人の絆の再構築の物語」っていうのは面白くてもメガミ文庫というレーベルの読者にはちょっと重いかもしれません。
メフィスとフェレスがちょっと書き込み不足で、ミノウエさんだかミノシタさんだかの魅力にはかないませんでした。一方、田丸くんは結局、単なるダメなヤツじゃないのかと思えてしまい、彼に関してはおじいさんの意見に同意したい。うん。
【ミラクルチロル44キロ】【木村航】【介護】【悪魔との契約】【家族の再生】
悪魔と契約してでも事故で死んだ恋人(未満)の生きた証を残そうとする男と、それを承知で手助けしようとする少女の物語。その悪魔との契約内容の1つが、恋人の体重と同じ重さのチロルチョコを通行人に配って、その代償として1秒ずつでいいから命を集めろというもの。けれど、少女つぼみが「一生分寄附します」と言い出してチョコ配りを手伝い始めたことから、契約が混乱することに……。
荒唐無稽な話が暴走しそうになるのだけれど、根本的に介護問題というか、理解はできるけれど納得できない家族の関係が絡んでくるので、そこが強みであり弱みかも。
木村航の作品ってのは、ラノベ風とかファンタジーとかいっても基本的に主人公の周囲にいる家族が記号ではないのですね。大人だろうが子供だろうが、それぞれに良いところも悪いところもあり、経験相応の分別を見せることもあればドロドロした部分を抱えているところもあります。そのあたりがリアルであると同時に生臭く、「崩壊しつつあった人と人の絆の再構築の物語」っていうのは面白くてもメガミ文庫というレーベルの読者にはちょっと重いかもしれません。
メフィスとフェレスがちょっと書き込み不足で、ミノウエさんだかミノシタさんだかの魅力にはかないませんでした。一方、田丸くんは結局、単なるダメなヤツじゃないのかと思えてしまい、彼に関してはおじいさんの意見に同意したい。うん。
【ミラクルチロル44キロ】【木村航】【介護】【悪魔との契約】【家族の再生】