付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「ブックストアは危険がいっぱい」 リシェル・ミード

2011-01-31 | 本屋・図書館・愛書家
「過去はつねにぼくたちを悩ませる。それが現在を台無しにすることはないにしてもね」
 だから過去に追いつかれないよう毎日戦っていると、言語学教師ローマンの言葉。

 帯のあおり文句が「世界15カ国を熱狂させたパラノーマルロマンス」「書店員が決して恋してはいけない相手、それは天才作家とお客さま…!?」「全米図書館協会賞受賞作家」……。
 ここ数年、数を増やしているのがパラノーマル・ロマンス。「最近は吸血鬼ものが多いなあ」と思ってチェックしてみたら大半がパラノーマル・ロマンスで、登場人物が吸血鬼だったり狼男だったりするけれど、話の内容はシンプルな「女性がすてきな男性とめぐりあい、互いに反発しながらもやがて結ばれる」というロマンス路線で、さらっと読めるのも特色……と思ってたんだけれど……。

 書店員のジョージナは実は夢魔のサキュバス。サイン会の準備やら病欠の店員のフォローで休出とかいろいろ仕事も大変だけれど、裏の仕事はもっと大変。仕事とあればオタク男だって相手にしなきゃいけないのだ。
 ところが、この街に住むヴァンパイアが殺され、その後もイモータル(不死者)が次々に襲撃され……

 実は伝説の怪物や悪魔は実在していて、人間社会にうまく潜り込んで生活しているのです。そして、善と悪、天使と悪魔の抗争は今でも続いているのだけれど、この街の天使と悪魔は呑み友だちで……みたいな話。コミック調のイラストを付けてハヤカワFTや創元でも良かったんじゃない?と思ったけれど、ときおり挿入される『(株)魔法製作所』にはなかった濃密なベッドシーンに、「パラノーマルロマンス」と「ファンタジー+ロマンス」は違うんだなと納得。
 でも、嫁さんに言わせると、これもロマンス小説としては亜流。三角関係みたいにヒロインが複数の男性間で揺れ動くのはNGなんだそうな。

【ブックストアは危険がいっぱい】【ジョージナ・キンケイド】【リシェル・ミード】【6分】【ネフィリム】【ヴァンパイアハンター】【マクドナルド】
コメント
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