付け焼き刃の覚え書き

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「占い師はお昼寝中」 倉知淳

2011-01-09 | ミステリー・推理小説
「あのねえ、美衣子。お前、いつになったら占いのシステム把握してくれるんだよ。運命なんてないんだよ、全部、嘘嘘。占い師の云うことなんて、根も葉もないデタラメばっかりなんだよ」
 現役占い師・辰寅の言葉。

 女子大生の美衣子がアルバイトとして通うのは、昼寝が大好きでなまけものの叔父である辰寅の「霊感占い所」。インチキ占い師である辰寅は、怪現象に頭を悩ます依頼者に対し、三度狐だ水溶霊だとデタラメな霊や妖怪の名前を口にして煙に巻くが、その「ご託宣」は常にぴたりと的中するのだった……。

 やる気のない占い師が、問題となっている怪現象の真相を事情を聞いただけで推理し、その上で早々にお引き取り願いたいと嘘八百をまくし立ててる安楽椅子探偵もの。
 まず、「オカルト的な現象はすべてインチキか思い違い」が大前提で、「トリックは幾らでも考えつくからどうやったかなんて気にしない」「犯人と動機さえわかれば問題解決」という緊張感のかけらもないユルイ展開が良いですね(最後の1編を除く)。

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コメント
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