付け焼き刃の覚え書き

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「うちの会長は荒ぶる虎猫に似ている。」 空埜一樹

2011-03-11 | 学園小説(不思議や超科学なし)
「ちっせえ夢しか見れないようなのが現実なら、あたしはそんなもの欲しくないな」
 どうせなら最高の夢をめざしたいと詩失花梨。

 生徒数が10数万の私立千陣学園は、多すぎる生徒を管理するために生徒による自治を推進している。
 難題ばかりの編入試験を全科目満点で転入してきた郡武人は、自他共に認める「天才」だが、その天才を極めるためにこの学園の生徒会入りを画策していた。
 だが、彼が最終的に選んだのは、学園非公認で構成員も会長一人きりという裏生徒会の方だった……。

 内容的には普通のアンチ生徒会もの。
 巨大学園ではあるけれど、まだ巨大っぽいところは見えてません。ライブの参加者1万人とか、数字だけは大きいのだけれど、組織として10万人を管理するシステムと思えるようなものが出てきてません。
 それだけの学生がどこに住み、どうやって登校し、どんなところで授業を受けて、お昼ご飯を食べて部活動をして……というところが巨大学園の醍醐味。たとえば、小等部からあるらしいのだけれど、高等部まであるとして30人学級だとしたら1学年280クラスはある計算。そんなにクラスが多いような描写もないし、かといって1クラス1000人という感じもないし。
 そのあたりの「ウソのリアリティ」が足りないので、巨大学園好きとしては残念。

【うちの会長は荒ぶる虎猫に似ている。】【空埜一樹】【ろんど】【巨大学園】【生徒会】【情報屋】
コメント
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