付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「冒険手帳~火のおこし方から、イカダの組み方まで」 谷口尚規

2011-03-13 | エッセー・人文・科学
 まだ現役のボーイスカウトだった頃、主婦と生活社から刊行された『冒険手帳』というのは一種のバイブルで、周囲のみんなが買って読んでいたものです。
 「冒険」というキーワードから導き出されるあれこれが、谷口尚規の文と石川球太のイラストによってぎっしり詰め込まれていました。それが30年以上経って光文社から内容そのままに文庫で復刻されました。懐かしい。
 食べられる虫や草の見分け方、止血法、野営の仕方、人工呼吸法、調理、身体の鍛え方等々。紐の結び方については詳細な図解から用途まで特に念入りに紹介されているのが特徴。
 子供のうちにこういう書に触れたことは大きな財産だったと思います。
 すぐに役立つとかではなく、普段から身近なモノとして考えることは大切だと思いました。

【冒険手帳】【火のおこし方から、イカダの組み方まで】【谷口尚規】【石川球太】
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「鋼の錬金術師 (27)」 荒川弘

2011-03-13 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
「歴史ある宗教や文化を死なせてはならん。文化の死は民族の死だ」
 北方司令部、マイルズ少佐の言葉。

 風呂敷を綺麗に畳んで大団円。拍手。
 シリアスなドラマと軽いギャグを並立させ、静かなドラマとダイナミックな動きを過不足無く描き込み、どこまでも元気で前向きで、それでいて(作者も書いているように)きちんと挨拶と御礼の言える子供がいる。そして、そんな子供たちに単に説教したり意見を押しつけるのではなく、行動で規範を示す大人たちがいて、誰1人忘れられることなく、物語におけるそれぞれの役割を全うして退場していく。あの紅蓮の錬金術師キンブリーでさえ。

 岩手県や宮城県の友人たちが音信不通となり心配していますが、今は信じて祈ることしかできません。

【鋼の錬金術師】【荒川弘】
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