
本棚の奥から出てきた、昭和52年の月刊アウト。まだ雑誌のスタイルが試行錯誤のまっただ中で、SF映画特集と言いつつ、巻頭カラーは『宇宙戦艦ヤマト』の男性クルーの褌姿。そのあといきなり読者のおたよりコーナーになる無茶苦茶さ。そしてフランコ死後の専制体制が崩壊し、41年ぶりの普通選挙となったスペインからの緊急リポートで、これが12ページ。
それでも本命のSF映画特集はたっぷりあり、イーグル宇宙船やランドマスターなどの図解やインタビュー記事もたっぷりで『宇宙船』に近いテイストです。
そして後半は『宇宙戦艦ヤマト』特集。それもいきなり、さいとうたかをやちばてつやがマンガ連載の候補に挙がっていた準備段階の設定から始まるディープさ。さいとうタッチのクルーのイラストには驚愕しますが、隻眼で車椅子の提督とか決定時にはあとかたもない設定があれこれと語られています。本当かいなと思うけれど、この段階ではそこまで嘘を真面目に語っていないはず。原形をとどめているのは、通信班長・相原義一の名前とヒロインのスカートをめくるアナライザーのみ。
インタビューは石黒昇、佐々木功、西崎義展。石黒談話で徳川と真田をスタッフが取り違えていて反乱が起きなかったとかそういう裏話がみっちりです。そうかあ、藪のネガティブな発言は徳川反乱の伏線だったのか……。
「ヤマトのキャラクター、特に古代進の性格が全編を通して見るとわりにムチャクチャだったり、人間関係がうすっぺらな所があったように思えたんですが」
「うん、それはあったね。(中略)何よりも僕らが、SFの大道具・小道具の方に気をとられすぎて、人物の内面的な方を追うということが全然できなかったんですよ」
人間ドラマに力を注ぐようになったのは、シナリオで途中参加した山本暎一がテコ入れをはじめた2クール以降であったと石黒昇。
【月刊OUT9月号】【大SF映画館】【みのり書房】【世界の燃えつきる日】【デスレース2000】【巨大生物の島】【宇宙戦争】【ローラーボール】【スターウォーズ】【バイオニック・ジェミー】【最後の恐竜】【スペース1999】【サイレント・ランニング】【地球の静止する日】【地球に落ちてきた男】【アウターリミッツ】【フレッシュ・ゴードン】