今回は悪魔が訪問販売に消火器を売りつけられる「魔王、誠実な商売を改めて決意する」、捨て猫を拾ってしまったことに始まるドタバタの「魔王、捨て猫を拾う」、タイトルどおりの「魔王と勇者、お布団を買いに」の３篇に、“ちーちゃん”がバイトをすることになってから慣れるまでの日々を描いた「はたらく女子高生－a few days ago－」からなる、はじめての短編集。特別編だけれど通しナンバーって、最近では珍しくないかな。「自分のために努力できないのに、人のために何かできるはずないもんね」
そして、人のために働こうと思うから自分のために努力できるのだと佐々木千穂。
どれも好きな話。悪魔は布団を使わないというのもいいけれど、もうただの進路に悩む高校生たちの日常スケッチというか小説で読む接客マニュアルのようになっている「はたらく女子高生」がいちばん好きです。
良い職場環境というか人間関係って大事だなあ。たかがファストフードの接客から世界が救われることもあるのかもしれません。すべて一期一会。
【はたらく魔王さま！】【和ヶ原聡司】【０２９】【電撃文庫】【フリーター魔王さまの庶民派ファンタジー】【進路希望】【消費者センター】【銀シャリ】
