無職になってしまった青年シュウヤは、夢の中でＲＰＧのキャラクターメイキングを楽しんでいたと思ったら本当にそのまま異世界に転生していた。転生したのはヴァンパイフハーフから派生した新種族セイヴァルト。血を吸わないと干からびてしまうけれど、光と魔の力を合わせ持っていて太陽の光も聖水も平気だという。しかし、放り出されたのは明かりもほとんどない、地下世界。
暗闇の世界を戦いながら放浪しているうちに、彼は封印されていた神獣ロロと契約し、やがて槍使いとして旅立つこととなる……。
スケベで陽気な槍使いと黒猫の異世界放浪記で、ウェブ連載を楽しみに追いかけている作品のひとつ。思うままに戦い、助け、抱く、ストレスフリーな主人公です。これだけ顔が良く、陽気でコミュニケーション能力もバイタリティもある青年が、なぜ無職に甘んじていたのかが最大の謎。
書籍化にあたってブラッシュアップしたので、黒猫ロロや最初のヒロインとの出会いまで１巻でたどり着いたけれど、その分、師匠との出会いなどが唐突になっていて、ここはフォントを１ポイント下げてでも１頁くらい割いて良かったと思います。これは40字×16行の１頁640字の作りだけれど、ちょいと前に読んだ本は44字×18行で792字。それで字が小さくて読みにくいということはなかったので、300頁の本なら差は45600字。そのくらいの余裕は作れそうです。
さて、黒猫の名前はどこから来たのか悩んだけれど、ウェブ版あたりで脇役や街の名前とかを見ていると、世界観を崩さない程度にアニメ作品からの引用がちらほら垣間見えるので、バビル２世あたりから引っ張ってきたのではないかと疑ってます。見た目はクァールだけど。
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