付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「イタカノと彼らのおかしな毎日」 ゆうきりん

2017-03-31 | 学園小説(不思議や超科学あり)
「俺たちだって恋はできる! それがリアルでなくっても!」
 彼女を造ろう!と木村憲太。

 いろんな意味でリアルの女性とはつきあえない!と思い詰めた高校男子3名が、創造彼女研究部をスタートさせた。自分の理想の彼女を創造し、互いの恋バナを“思い出して”仲間に披露し、仲間はその矛盾点や不自然な流れにチェックを入れていくことで、ブラッシュアップしていくというものだ。
 互いの出会いから、昨日何をしたかまで、放課後の部室でとことん語り合うのだが、その光景を古い部室の神棚から座敷童が眺めていた。少年たちは気がついていないが、座敷童の目には彼らの背後にうっすらと浮かび上がる少女の姿が見えている。
 ただのガラクタでも100年使い込めば付喪神となる。少年たちの妄念が何かを生み出そうとしていた……。

 別に死んでいたわけでもないけれど、妄想が生み出した「イタコ彼女」について、ただただ少年たちが語り合い、彼らの耳には届かないけれど、それに座敷童が突っ込みを入れる恋愛ストーリー。神は細部に宿るといって、妄想でも、妄想だからこそ細かいつじつま合わせやキャラの整合性は大事という話。

【イタカノと彼らのおかしな毎日】【ゆうきりん】【唐辛子ひでゆ】【スーパーダッシュ文庫】【妄想的日常ストーリー】【創造彼女研究部】【体験創造部】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする