付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「バスタード・ソードマン2」 ジェームズ・リッチマン

2023-12-03 | 異世界転生
 レゴールの冬は厳しく、仕事をしないギルドマンは少なくないが、モングレルは新人ギルドマンの昇級試験の試験官を勤めたりしてせこせこ稼いでいる。だが、稼いでもすぐに物珍しいだけの武器を見つけては散財するのがモングレルだ。もっとも、バスタードソードは武器としては中途半端だが、亡き両親との思い出の品でもあるので今さら主武器を変えようとは思わない。だから金だけがなくなっていく。
 そして冬が終われば春、『精霊祭』の季節がやってくる。街中が色づけされたジェリースライムで飾り付けられ、他の街から観光客や行商人もわんさかやってくる一大イベント。今年はケイオス卿の影響か街の景気が良くなり、王都の方からやってくる商人や冒険者も増えているらしい……。

 換える気もないのに珍武器を大枚払って購入してはタンスの肥やしにし、また金策に奔走することになるアラサー転生者。貴族に目をつけられないよう、ギルドのランクも上げず、中の下くらいの位置づけに満足し……というかランクが上がらないよう努力してまで地味に生きてる男の物語です。今回も、金策でジョークグッズを作ってみたり、酒場で猥談バトルをしてみたりと、小さな浮き沈みを繰り返す男の日常を見せてくれます。
 収録短編は、ブリジットが剣豪姫と出会う話、若木の杖の団長サリーとの出会い、
 イラストは今回も最高です。表紙からライナが精霊祭を満喫してる様子が伝わってきます。でも、これで色っぽい展開にたどり着かないのがモングレルですね。老若男女、クセのあるものたちがレゴールで生きている様子が伝わってきます。

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