「ニャンゴ、敵は潰すか抱き込むかだ。憎たらしい奴でも、味方にすれば利用価値があるぞ」冒険者の先輩、セルージョの知恵。
ワイバーン討伐に多大な功績を挙げたニャンゴは、仲間ともども領主であるフレデリック・ラガート子爵の屋敷に招待された。
そこでニャンゴの能力や人となりを見た子爵は、ニャンゴに依頼を持ちかけた。新王都でおこなわれる巣立ちの儀に参列する娘アイーダの護衛をしてもらえないかと……。
獣人ばかりの世界に、体格その他の能力で他より劣るとされている猫人として転生してしまった『黒猫ニャンゴの冒険』も４巻到達。今回はワイバーン退治の後日譚から巣立ちの儀に参加する王女の護衛に付いた顛末まで。前半は主にロックタートル討伐と子爵家をめぐるイベント、後半は王都への道行きと反貴族派の台頭、そして巣立ちの儀での騒動。今回もニャンゴがうにゃうにゃいいながら頑張ります。
さて、この本は話も面白いのだけれど、イラストも良いのよ。ニャンゴ自身からしてキリッとした姿からダラーっとした顔までいろいろ取りそろえて描き分けた上に、モンスターとの戦いから派手なアクションまで背景まで手を抜かず、構図も単調にならないよう変化に富んでいて、その上で魅せてくれます。表紙のダンスシーンからして良いですよね?!
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