付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「異世界で魔族に襲われても保険金が下りるんですか!?」 グッドウッド

2024-09-22 | 異世界転生
「保険がオワコンとか言っている人達は、保険の役割とかよく分かってないと思うよ」
 保険とは本来は資産形成のツールではなく、病気や事故、死んだり悲しんだり不安を抱えている人を助けるためにあるのだと日笠月。悲しさも貧しさも、保険がぶっ飛ばすのだ。

 この世界、自殺する奴が多すぎて魂の循環効率が悪いらしい。そこで、とりあえず自殺した奴を2人、実験体として異世界送りしてみようということになった。なにやら学会でそういう研究発表があったらしい。それに引っかかったのが元保険会社の営業マンの日笠月(るん)。異世界転生するとチートな能力が手に入る事もあるらしいけど、ルンを担当した神様はいい大人なんだから地に足つけて働けとそのまま放り出されてしまう。
 異世界に辿り着いた月は、そこで同じく転生してきた元女子高生の霜月冬那と出会った。2人は異世界での居場所を作るため、魔族専門の賞金稼ぎ、自衛団に入団したのだが、そこで賞金が手に入るのは生き残った者だけだと教えられ……。

 モンスターの襲撃が頻繁にあり、危険な隣り合わせにもかかわらず、そこで死んでも葬儀代すら支払われない事を知った元・保険屋が、異世界で徒手空拳から生命保険会社を立ち上げようとする冒険譚。保険と金融知識を武器にした成り上がり譚。
 とりあえずトーナは、異世界転生で歩ける身体になって良かったねと思いました。この異世界転生もの(ゲーム世界を含む)に登場するテーマのひとつが、現実社会では移動にすら不自由だった人が思うがままに動く身体を手に入れた時の感情の動きだと思うのです。『眠れる龍』とか『ログホライズン』とか、あるいは老人が突如若返ってという楳図かずおの『アゲイン』あたりからの老人若返りものもテーマ的には近似かな?

【異世界で魔族に襲われても保険金が下りるんですか!?】【グッドウッド】【kodamazon】【電撃文庫】【異世界生命保険の創業秘話】【悲しさも貧しさもぶっ飛ばす】【魂の減価償却】

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「ダチョウ獣人のはちゃめち... | トップ | 「佐々木とピーちゃん9」 ぶ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

異世界転生」カテゴリの最新記事