「依存したがる彼女は僕の部屋に入り浸る」 萬屋久兵衛

「この物語に登場する大学生は皆成人しているからお酒もたばこもエッチなシーンも問題なし、だっけ？」
　西園寺春香はそれが「大学生が大学生らしくいるための魔法の言葉」なのだと言うのだ。

　その男子大学生が下宿に定めたのは、大学からほど近い駅向こうのアパート。大家が偶然にも知人だったということもあって２階の角部屋という好条件だ。
　ところがそのアパートに知り合いが入り浸るようになってしまった。もともと他人に興味がなく、人付き合いをしたいとも思っていなかったので迷惑な話なのだが、なし崩しに人が増えていったのだ。大酒飲みに、パチカスに、ヘビースモーカーの脱ぎたがり。しかも、それが３人ともとびっきりの美少女なのだ……。

　主人公の一人称で語られる、文芸サークル界隈を舞台にした大学生の青春コメディ。それもあってか主人公の姓名不詳。他のキャラが東雲、西園寺、北条なので４人目が登場しない限り南ナントカくんのはず。
　目立った取り柄がありそうに見えない男子高校生の周囲にいつの間にか複数の美少女が集まって、いつの間にか主人公がモテまくる話は増えているのだけれど、大学が舞台は珍しいかも。そして今のところラブコメになりそうな雰囲気ではなく、ありそうでなさそうなグダグダドキドキキャンパスライフを満喫中。
　状況はとんでもないのに、キャラクターがいかにもいそうなレベルにとどまっているあたりのバランスの良さは巧いよね。こういう大学生活を送りたかった。近いとこまでは来ていたと思うのだけれど……と思ってしまうリアリティがあるよね。

　さて、使用済みの下着の売買に違法性はないのだけれど、定期的に売買することで生活用動産の譲渡ではなく商品の売却と見なされる……という判例は有名。身の回りの品を売ってこづかいにするのには税金はかからないけど、大規模かつ継続してやってると営利を目的としているだろう、それは実質的に商売だよということで申告が必要になるのです。個人でメルカリとかヤフオクに出品するのに課税上の問題はないけど、仕入れまでして毎月何万と売り上げていたら税務署が来ます。

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