付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「ラムちゃんの戦争」 和田慎二 

2011-07-07 | 巨大ロボット
 小学5年生の女の子が、おじいちゃんが秘密に作った女性型巨大ロボットで戦う……というか八つ当たりする『ラムちゃんの戦争』。巨大ロボットが出てくるけれど、小5女子が戦うのは受験戦争と恋の勝負なのです。

 女性の姿形をした巨大ロボットというと永井豪の『マジンガーZ』のアフロダイAを以て嚆矢とするのだけれど、あれはまだ顔が抽象的。ゲストメカのミネルバXや1974年の『グレートマジンガー』に登場するビューナスAがやっと人間っぽくなったけれど、この作品に登場する姫(プリンセス)はかなり人間っぽい。巨大ロボットなのに、衣装替えするとか、お買い物するとか、お風呂にはいるとか、そりゃないぜセニョリータ♪ 
 エリアルとどっちが早かったかなと思ったら、笹本祐一の『エリアル』が雑誌「獅子王」で連載されたのが1986年だから、この作品の発表はその8年前。少女マンガ雑誌「プリンセス」の1978年4月号に掲載されてます。さすが和田慎二。
 その続編『さよなら林間学校999』が1981年7月号。そして1983年には初の前後編で『ラムちゃんの戦争(ワイド版)』が「花とゆめ」に掲載され、既に和田慎二は少女マンガの枠に収まらなくなっていたのです。もともとサスペンスとかサイコホラーっぽい作品が多かったですけれどね。
 そして和田慎二に限らず、この時期の少女マンガ家は、自分の好きなテレビ番組やアーチストを作品中でアピールすることが多かったのだけれど、その中でもダントツが和田慎二。『バニラエッセンスの午後』でもペットの猫の名前が歴代の仮面ライダーだったりしますが、この作品でもムーミン型モビルスーツとか、美少女型バトロイド・バルキリーとかキングダークな親父が好き勝手に暴れ回っています。
 ローリング・コンバットロイド、かっこよかったなー。

【ラムちゃんの戦争】【和田慎二傑作集】【和田慎二】【埋蔵金】【スメルシュ】【ショッカー】【ブラックゴースト】【組合活動】【受験戦争】【ローリング・コンバットロイド】

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「バニラ・エッセンスの午後... | トップ | 「忍者飛翔」 和田慎二 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

巨大ロボット」カテゴリの最新記事