付け焼き刃の覚え書き

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「魔王を斃した後の帰り道で」 榊一郎

2024-12-07 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
「人の心は分からない。時には本人でさえも。打算があろうとなかろうと。だから常日頃から正しき行いをしなさいと……たとえ偽善でも続ける事で本当の善になる事もあると」
 アラン・ブリンドルの教え。

 勇者ユーマと5人の仲間、弓手ジャレッド、僧侶グレアム、魔術師ラウニ、聖騎士レオナ、斥候兵ボニータはついに魔王を倒した。魔王は魔物たちをこの世界に呼び寄せる門であり、魔王討伐によってこの世界に送り込まれていた魔物はすべて消えた。大団円だ。
 しかし、その帰路でジャレッドが仲間から抜けて消えたとき、ユーマは自分が命懸けで冒険をしてきた仲間達の事を何も知らない事に気がついた……。

 魔王を斃した勇者が仲間達のことを何も知らなかったことに気がつき、お互いの身の上話をしながらの帰り道での物語。フリーレンみたいな物語をやりましょうと編集者に言われて書いた話だそうです。ストーリーはぜんぜん違いますがコンセプトは同じですね。結局、今さらどうにもならないよね……というところから、それにどう向き合うかという話になります。

 そして誰もいなくなった……。

【魔王を斃した後の帰り道で】【榊一郎】【芝】【富士見ファンタジア文庫】【『英雄』の喪失と再生を描くエンディングファンタジー】【ニンゲンモドキ】

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