ある日、突然別人の記憶が湧いてきて、それまでの生活が一変するというのは異世界転生ものの出だしとしては定番。こういうのって、「死ぬはずだった人間の魂と入れ替わりに別人の意識が浮かび上がる」ボディスナッチャー系の憑依パターンと、「ある日突然、別人の意識が過去や未来の人間、あるいは物語世界の登場人物に浮かび上がる」思い出しパターンがあるのだけれど、どのあたりが起源だったかなあと個人で分かる限り遡ってみます。本来の記憶が封印され、別人格で上書きされていた……というと『デビルマン』(1972)あたりかなあと思いましたが、「記憶喪失で悪人が善人に、善人が悪人に変わる」というのも定番だった気がしますが、性格が変わるのではなく、別人という視点でまとめてみました。
他に思い出すか、見つけるかしたら附記する予定。
『追憶売ります』 フィリップ・K・ディック(1965)
実際にはあり得なかった記憶をインプリンティングしてくれるリコール社のサービスだが、なぜかクウェールには記憶が挿入できない。彼が夢に見ただけで行ったことのない火星でスパイとして活躍していた記憶が既に存在していたのだ。彼の記憶はどこまで本当なのか……という、どこまでが夢で、どこからが妄想で、もしくは刷り込まれた偽りの記憶なのかというSF短編。
『アンバーの九王子』 ロジャー・ゼラズニイ(1970)
事故で記憶を失った男が、記憶を取り戻す手がかりを求めて自分の足取りや記録を遡っていくうちに、自分が現代アメリカ人ではなく、すべての並行世界の基となる異世界の王子であることを思い出すと同時に、王位継承争いに巻き込まれていく物語。
他に思い出すか、見つけるかしたら附記する予定。
『追憶売ります』 フィリップ・K・ディック(1965)
実際にはあり得なかった記憶をインプリンティングしてくれるリコール社のサービスだが、なぜかクウェールには記憶が挿入できない。彼が夢に見ただけで行ったことのない火星でスパイとして活躍していた記憶が既に存在していたのだ。彼の記憶はどこまで本当なのか……という、どこまでが夢で、どこからが妄想で、もしくは刷り込まれた偽りの記憶なのかというSF短編。
『アンバーの九王子』 ロジャー・ゼラズニイ(1970)
事故で記憶を失った男が、記憶を取り戻す手がかりを求めて自分の足取りや記録を遡っていくうちに、自分が現代アメリカ人ではなく、すべての並行世界の基となる異世界の王子であることを思い出すと同時に、王位継承争いに巻き込まれていく物語。
『コブラ』 寺沢武一(1978)
平凡な男が荒唐無稽なアクションの主人公になっている夢を見るのだが、もしかしたらそちらが本当の姿なのかもしれない……という『追憶売ります』のアイデアを導入部にした、宇宙海賊を主役にしたスペースオペラ。
平凡な男が荒唐無稽なアクションの主人公になっている夢を見るのだが、もしかしたらそちらが本当の姿なのかもしれない……という『追憶売ります』のアイデアを導入部にした、宇宙海賊を主役にしたスペースオペラ。
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