「魔法書を作る人（１）」 いくさや

　スーパーマーケットの雇われ店長だった四十万静は死んだ。月の平均勤務時間が450時間という社畜の最後であった。
　しかし四十万は異世界に転生した。
　そして今はスレイア王国南方のラクヒエ村に住む７歳の少年シズとして、新たな人生を歩み始めていた……。

　主人公は生まれ変わってもあいかわらず友達作りがヘタで、前世から引き継いだものといえば中二病センスと寝起きの良さのみ。35年分の人生経験がもたらした知識は鬼ごっこのルールだけというのは寂しいぞ。反省はしているので、そこからの出発というのも良いですが、結局、過労死するまで働いた仕事から得たものはなく、異世界で何の役にも立たないまま終わってしまうのでしょうか？
　ウェブ版に書き足し増補してますけれど、レイザー・シルトのエピソードは蛇足だったんじゃないかなと思いました。そのまま亀にいっても問題なく、むしろその方がテンポが良かった気がします。
　学園編に期待です。

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