付け焼き刃の覚え書き

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「闇の果ての光」 ジョン・スキップ&クレイグ・スペクター

2007-08-22 | ホラー・伝奇・妖怪小説
 吸血鬼がどういうものかだなんて、今さら註釈を加えなくても誰もが知っているものと思いこんでいました。でもそう決め込むのは浅はかだったのかもしれません。 
 『闇の果ての光』に登場する刑事は吸血鬼による殺人事件を担当していますが、被害者がどれだけ出てこようと「もしかしたら犯人が吸血鬼では…」などと脳裏をよぎりもしません。血を失った被害者。暗闇にしか出没しない犯人。犯人と戦おうとしたらしい被害者が所持していた木の杭、十字架、水の入った瓶……。まだヒントが足りませんか?

 地下の世界には昼も夜もない。
 ニューヨークの地下鉄構内で惨殺事件が連続するが、警察の捜査にもかかわらず犯人は浮かび上がってこない。
 しかし、その正体を知る者はいた。殺人鬼の正体はケチなチンピラのルーディー。だが、彼は吸血鬼の牙によって不死の力を得ていたのだ……。

 吸血鬼というと、伯爵とか令嬢とか貴族のなるものであったのに、いつの間にか街のゴロツキでも血を吸われればOKという時代に。
 ラストシーンも映像を想像すればカッコイイけれど、よく考えたら間抜けな話。

【闇の果ての光】【ジョン・スキップ】【クレイグ・スペクター】【文春文庫】【吸血鬼ホラー】【ニューヨーク】【地下鉄】【路線図】

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