
吸血鬼の物語の基本はもちろんブラム・ストーカー版『吸血鬼ドラキュラ』ですが、コッポラが映画化した際にノベライズも出ています。どれもすぐ絶版・版元品切れになるくせに、常にどこかで出ているというのは不思議なものです。さすが古典。ときどき『吸血鬼カーミラ』も復刻されたり古本屋で見かけたりするけれど、『ドラキュラ』に『ポーの一族』のエッセンスをかけたような話なので、目から鱗が落ちるようなことはありません。まあ、そういう名前の女吸血鬼の古典があると知っておくだけで良いかと。名前は有名で、あちらこちらの小説やコミックに引用されますからね。
まあ、淡々と流れる話もたまには悪くありません。
文庫版は、イギリス怪奇小説の祖であるレ・ファニュののホラー短編集。窓辺に現れる白い手とか、姿なき復讐者とか。カーミラの話はその7編の1つで、唯一の中編。怪談というより怪奇譚。全体的に、今読むとそんなに怖くないよね。
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