あれだけ力を入れていたオバマ米国大統領が何となく一歩退いた事でTPP協定協議は
影が薄れた感が免れません。
しかし此は環太平洋で共に経済発展を誓う点でTPPの存在は少しも変わって居ません。
日本米国など2ケ国が参加しシンガポールで何回目かのTPP交渉会議が開催されて居る。
今回は首席交渉官が関税撤廃・知的財産等難航分野を中心に論点を整理し22~25日に
開かれる閣僚会合の議論に繋ぎたい意向です。
因みに我が国からは鶴岡首席交渉官が会議に出席しています。
そして閣僚は甘利経済再生担当大臣です。
TPP交渉の最も難関は日米協議ではないかと云われて居ます。
米国は日本に自動車関税等を撤廃させて、牛・豚肉等も自由に輸出したと云う要求があります。
此に対して自動車関税撤廃には日本も賛成ですが、軽自動車廃止等は飲めないとして居る。
又農産物重要5項目の関税適用外を強く望んでいます。
このため牛・豚肉を日本が多く輸入して居るので牛・豚肉の関税撤廃に応じるとコメ・麦等の
重要5項目の内4項目は関税維持を認めて貰えるかも知れないと云う淡い期待を掛けて居る。
こういった日本の譲歩案を週内に東京都内で事務レベル協議で米国に示す意向とか。
日本は昨年米国に対し重要農産物を一定数量まで低関税で輸入する特別枠の設定を柱とした
譲歩案を示したが米国からアッサリ蹴られた経緯があります。
それだけに日本からの譲歩案提示は厳しいものがあります。
この事務レベル協議結果如何では、閣僚級会合のTPP交渉全体の妥結に目途がつく可能性が
あるが、反面日米協議がもし決裂すれば、TPP閣僚会合の成果も期待出来ないのでは云われて
居るらしい。