有明海の漁業被害は全て諫早干拓とする漁業者が佐賀地裁に干拓事業差し止めの訴訟を起こし
たが、走り出し公共事業は停まりません。
とうとう7050メートルの潮受け堤防が完成し悪名高いギロチンと云う堤防締め切り一大イベント
を行い完成しました。
この諫早干拓は食糧難時代八郎潟干拓・児島湾干拓と同時に國は計画した大プロゼクト事業でした。
処が有明海干拓当事な南部総合開発略して南総だけは佐賀県の漁業者を始め有明海漁業者等の
反対で工事は何回も頓挫してしまった。
それに環境問題が絡み余計難しくなってしまった。
しかしその間諫早水害で多大の犠牲者が長崎県で出て以来長崎県は防災と干拓を両立させた
諫早干拓と規模を縮小して着工した。
開拓地は中央干拓地581ヘクタール・小江干拓91ヘクタールで後は防災として調整池が2600
ヘクタールと云う規模でこれを7050メートルの潮受け堤防で囲って居ます。
干拓地としては熊本水害の折廃棄物等で埋め立てた熊本の干拓地や佐賀県の埋め立て地に較べれば
微々たるものです。
問題は広い調整池です。
ここも埋め立ててしまえば開門とか云う問題は起きなかったでしょう。
熊本県や佐賀県に較べて広い農地のない長崎県は諫早干拓は有り難い存在で他県の人には理解
出来ないでしょう。
また堤防締め切り後天候不順が続きノリや貝等に被害が出たのも全て諫早干拓のせいにされた。
それに佐賀地裁が被害の検証のため5年間の排水門を開けて調査する判決を出した。
此までの判決は因果関係がハッキリしないとの判決でしたが世間の流れが開門判決に踏み切らせた。
しかし此は言い逃れみたいな判決で効果が明らかに判らない部分開門を認めた判決でした。
國が推し進めてきた諫早干拓でしたが丁度公共事業反対の民主党が政権の座にあってこの判決
の上告を断念し國の敗訴を認め判決が決定した。
これに異議を唱えた長崎県が今度は長崎地裁に開門差し押さえ訴訟を起こし対抗した。
佐賀地裁の開門期限は昨年12月でしたが、長崎県側の反対で執行出来時ず先伸ばしとなった。
此に対し漁業者側は制裁金として執行予定日から1日1億円の間接強制の訴訟を佐賀地裁に出した。
一方長崎県側ももし開門して農業被害が出たら諫早干拓総工事費2500億円の制裁金の間接強制
の訴えで対抗した。
諫早干拓の総工費は2500億円と云われ、もし開門にため農業被害対策には数百億円が必要と
云われて居ます。
たった諫早開拓の因果関係糾明の5年間ため貴重な国費のムダ使いして良いのか?
本当に農業被害が出た場合、その補償は誰がするのか?
ましてや誤魔化しの部分開門でどれだけ判ると云うのでしょう。
お互いに意地になっているのは判るが漁業者は漁業被害の全てを諫早干拓に押しつけて巨額な
補償金をぶん取りたいと云うのが見え見えです。
又其れを煽って飯の種にして居る人達も居ます。
漁業被害が大変なのは判るがこれは何も有明海に限った事では無いはずです。
もうこうなれば理屈もクソもなく意地ばかりです。
此から一体どうなるのだろうか?
最後に割りを喰うのは国民と云う事になりそうだ。