「そうだ、村上さんに聞いてみよう」

村上春樹　絵・安西水丸　2000年　朝日新聞社
正式なタイトルは、“「そうだ、村上さんに聞いてみよう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける282の大疑問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか？”です。
きのうのつづき、というのはネット系っていうか、ホームページから生まれた本つながりってことで。
この本は「村上朝日堂ホームページ」で1996年から1999年の間に寄せられた質問に答える形で作られてます。
で、私は例によって、ファンとか何とかいいながら、そのページの存在を知りませんでしたけど。本屋に新刊が並ぶのをジッと待ってることはできても、ネットで何か情報探したり、万一ホームページをみつけても、そこに書き込んだりメールを送ったりするタイプぢゃないんで。
私が好きな作家にどう関わるかは私個人の問題なのでさておき、この本は面白いです。
「蕎麦屋で日本酒を飲むコツを教えてください」みたいな疑問に、まじめに答えています。
「小確幸」（しょうかっこう＝小さいけど確実な幸せ）なんていう言葉も出てくるのが、らしくて楽しいですし。
まじめに答えてるんだけど、答え方が、いい感じでチカラ抜けてるのが、いいです。
実は私が以前やってたブログでは、わりとちょこちょこ見知らぬ方からコメントをいただいてたんですが、その御返事のコメントを書くときに、なんとかこういうテイストを出せないかと念頭に置いてたのが、この本の村上さんの回答ぶりです。
当然ながら、本人に文才というか素養がないんで、とても及びませんでしたけど。