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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

真紅の歓び

2013-02-13 19:15:40 | 読んだ本
ロバート・B・パーカー/菊池光=訳 1989年 早川書房
スペンサーシリーズの第15作。
持ってるのは初版なんで、文庫から読み始めて、シリーズを順に追いかけてって、とうとう翻訳されたての新刊が出たらすぐ買うとこまで、ここで追いついたってことになる。
ストーリーは、連続殺人鬼をスペンサーが追う。
なんで刑事事件にたずさわるかというと、おなじみのマーティン・クワーク警部補に頼まれたからである。
カネになんないけど、「いろいろと借りがある」と言って、手助けをすることには渋ったりはしない。
三人目が殺された段階でスペンサーが呼ばれたんだが、そこまでの被害者はいずれも黒人女性で、銃殺現場には毎回赤いバラが置かれている。その他の状況も見るに、まあはっきり言ってヘンタイの仕業なわけだ。
そういう異常者の話になると、スペンサーの恋人で精神科医のスーザンにも出番がまわってくることになる。
ただ、クワークから意見を求められても、スペンサーいわく「精神科医は絶対に断言をしないものなんだ」とか「精神科医は人の行動を予測できない」とか、あまり犯人逮捕には直接役には立ちそうもないけど。
で、いろいろあって、スペンサーとホークがスーザンを護衛することになるんだが、スーザンは毎度のことだが嫌がる。
誰かに守ってもらうことを必要とする、そういう自分が許せないんである。
ややこしい女だ。自分の身に重大な危険が及ぼうとするときに、スペンサーみたいな強いボーイフレンドがいるなら、素直に守ってもらえばいいのにねえ。
スーザンいわく「非常に不幸なことだわ」「私たちの個人的生活を再構築して間もないのに、私たちの職業的生活がこのように交差する、ということは」だそうで。
24時間ガードされるのはごめんで、良好な関係であるためには、一人でいる時間が絶対に必要だと宣言するしね。そのことには同意できるけど、命を狙われる非常事態に、護衛を拒否するこたあない。
ちなみに、スペンサーのほうも、>長年の間に、私は、謎に包まれた不可解な出来事に遭遇した場合の反応の仕方を覚えた と言ってジムで黙々とハードなトレーニングをするんだから、一人が好きなタイプではあるんだろうけど。
コメント
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