出久根達郎 2013年 潮出版社
えーと、この本は、タイトルだけで買いました
たしか、『日本の漫画への感謝』を読んだときに、巻末に同じ出版社の既刊の宣伝があって、そこにこの書名があったんだよね。
あ、おもしろそーなタイトル、そのうち読んでみよっと、って感じ、ただそれだけ。
たまに、そんなことするんだけど、まあ、さすがに著者名も判断材料には入ってはいるけど。
『作家の値段』くらいしか読んだことないけど、たいそうおもしろかったので、まあそういうひとの(古本屋さんらしいが)エッセイ集なら間違いはあるまいと。
変わったタイトルに目をひかれたわけだが、読んでみれば、特に奇をてらった題材をとりあげて技巧を凝らして書いたりってんぢゃなくて、どっちかっていうと淡々とした読みものという印象。
ふだんの生活のこと、季節のこと、古本屋での経験のこと、などなど。
古本屋のことをいえば、昔は、
>よき時代であったのだ。本を売る者も買う者も、この「間」を楽しんでいたのである。雰囲気というか、呼吸というか、ムダな時間に、両者いっときの至福を感じていた。
なんて書いてあって、インターネットでの売買は、売り手と買い手の間の会話がないことを嘆いている。同感。
どうでもいいけど、なかの一章で、贈られてきた新刊の礼状を書かなきゃいけないときに、ふつうのハガキだと御礼の一言だけでは余白がありすぎちゃうので、絵葉書を用いるといいという話があるのは、感心させられた生活の知恵である。
それにしたって、そもそも電話やメールぢゃなくて、礼状ってのがいいやね。
えーと、この本は、タイトルだけで買いました

たしか、『日本の漫画への感謝』を読んだときに、巻末に同じ出版社の既刊の宣伝があって、そこにこの書名があったんだよね。
あ、おもしろそーなタイトル、そのうち読んでみよっと、って感じ、ただそれだけ。
たまに、そんなことするんだけど、まあ、さすがに著者名も判断材料には入ってはいるけど。
『作家の値段』くらいしか読んだことないけど、たいそうおもしろかったので、まあそういうひとの(古本屋さんらしいが)エッセイ集なら間違いはあるまいと。
変わったタイトルに目をひかれたわけだが、読んでみれば、特に奇をてらった題材をとりあげて技巧を凝らして書いたりってんぢゃなくて、どっちかっていうと淡々とした読みものという印象。
ふだんの生活のこと、季節のこと、古本屋での経験のこと、などなど。
古本屋のことをいえば、昔は、
>よき時代であったのだ。本を売る者も買う者も、この「間」を楽しんでいたのである。雰囲気というか、呼吸というか、ムダな時間に、両者いっときの至福を感じていた。
なんて書いてあって、インターネットでの売買は、売り手と買い手の間の会話がないことを嘆いている。同感。
どうでもいいけど、なかの一章で、贈られてきた新刊の礼状を書かなきゃいけないときに、ふつうのハガキだと御礼の一言だけでは余白がありすぎちゃうので、絵葉書を用いるといいという話があるのは、感心させられた生活の知恵である。
それにしたって、そもそも電話やメールぢゃなくて、礼状ってのがいいやね。
