many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

二〇世紀から

2010-04-23 18:28:12 | 読んだ本
加藤周一・鶴見俊輔 2001年 潮出版社
前の世紀の文学がどうこうと言ってたんで、20世紀をふりかえる話。
20世紀の特徴的なテーマを選んでおこなわれた対談集。
とりあげているテーマは、「進歩主義」「戦争」「帝国主義」「社会主義」「ファシズム」「ホロコースト」「南北格差」「マス・カルチャー」「大衆ばなれの文化(フロイト)」「女性の文化」「科学技術」「宗教」「歴史観」「マスメディアとジャーナリスト」。
次から次へと20世紀には何が起きたのかということが語られているし、話のなかで読むべき文献がズラっととめどなく並んでいるので、なにか勉強しようかと思ったときとかに役に立つ本。
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百年の孤独

2010-04-22 21:10:25 | 読んだ本
G・ガルシア=マルケス 鼓直訳 1972年 新潮社
私の持っているのは、1992年の39刷。もっと早くに読んだかと思ってたんだけど、意外とあとになってから手を伸ばしたみたい。
きのう同様、前からのつながりは、何もなく。
いま読んでる「1Q84」には、プルーストを読むシーンが出てくるんだけど、「失われた時を求めて」は読んだことがない。たぶん、この先も読まないんだろうと思う。なんか、そういう読書にかけるエネルギーが、もう無い 悲しいことに。
プルーストもジョイスも読んだことないし、だいたいが、あんまりそういう“20世紀を代表する作品”みたいなものに、興味をもつとか挑んでみるとかって感じは元々ないから、私。
それでも、いわゆる世界的な名作みたいなもの、なんか読んでないかなぁって本棚を見たら、これがあった。初版は1967年らしいけど、ラテン文学の傑作で、ノーベル賞。
そんなものだから、前からタイトルくらいは知ってたんだけど、読んだのは前述のとおり1992年ころ。
思ったより面白かった。このストーリーは、要約は無理。つぎつぎと現れる人物と、時空の流れ。なんていうか、神話みたい。
とりわけ私が好きな一節は、“小町娘のレメディオス”という少女の登場人物が、風にふかれてはばたくシーツに包まれながら、宙に浮き、空に昇って消えていくというくだり。信じがたい奇蹟のシーンなんだけど、とても美しい光景。そこだけこうやって抜き出すと、なんだかわかんないけど、読んでるとそういう何が起きても全然おかしくない、不思議な小説。
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この役立たず!

2010-04-21 21:09:02 | 好きな本
堀井憲一郎 1997年 文藝春秋
副題は「ホリイのずんずん調査」、私の好きなホリイ氏の本。
帯に「そんなこと 調べてどうする?」ってあるんだけど、そのとおり、ホリイ氏の得意な何でも数えてみたりする調査の数々。
初出は週刊文春の1995年5月から96年4月の連載なんで、そのころの時事ネタもあるけど、基本どうでもいい話が多い、で、そのぶん面白い。全43章あるんだけど。
「バットをもっとも遠くに放り投げるプロ野球選手は誰?」では、東京ドームの巨人阪神戦を見に行って、飛ばされたバットの写真を撮っては、あとでドームの見取り図に照らし合わせて、距離を算定している。なんでそんなことするか? 打った後、バットをぽーんと投げるのがカッコいいから、それだけ
「『戦後最大の台風』12号のニュース」では、1995年にやってきた台風12号に関するニュースを、全放送局の番組を録画して、どこの局がどの時間帯に「戦後最大」って言葉を使ったか、カウントしている。こういうの、得意ですよね
「チョコボール買い占め大作戦」では、銀のエンゼルはときどき見るけど、金のエンゼルは小学校4年のとき以来当たってないので、金のエンゼルを探してみようと思い立って、チョコボールを買いあさる。高田馬場周辺で、短期間に買い集めたチョコボールの数、実に1021個 その結果、金は1枚、銀は64枚。>ampm早稲田高校前店は「この店からチョコボールの金のエンゼルが出ました」の貼り紙を貼るべきだと思う。おれが今度貼ってあげる。 なんて書くんだけど、このセンスが好きだね。>重さも意外だったけど、開封の手間も意外だった。1021個のチョコボールを開封するのには、4時間かかってしまったのだ。途中、どんどん苦痛になっていった。ゴミもすごい量だ。 なんて、独特のリアリティーが光るのが、私がこの著者の調査が好きな原因のひとつかもしれないし。
そのほかにも、伝説となった「デニーズで盗み聞きして作った歌詞」の章。松任谷由美がデニーズで若者の会話を盗み聞きして歌詞作りのヒントにしていたという伝説をつかまえて、ぢゃあ実際にやってみれば売れる歌詞ができるかもしれないと、1ヵ月で21回、デニーズで盗み聞きして、作詞をした 深夜のファミレスにはいろんなひとがいて、サケの一生を女の子に語る男もいれば、メニューのひとつずつに豚肉入ってるか聞くイスラム教徒もいる。そういうのを基につくった『デニーズ・ナイト』って詞ができあがってて、妙におかしいんだけど、ここには書かない
私が好きなのは、「『ハイミセス』と『ノンノ』と豚ももうす切りとタケノコ水煮」。女性誌には西洋人モデルが多いとして、「ヴァンテーヌ」と「ヴァンサンカン」は載ってるモデル99人のうち西洋人モデルが99人で西洋人率100%、それに対して「ハイミセス」は36人中0人、「婦人画報」は32人中0人で0%、とか調べてる。でも、そこから、女性誌は重い、調査する雑誌24誌を買ってきて、あまりに重いから計ったら15.3キロあったって方へ話が進み、こんど一冊ずつ計ってみる。すると「ノンノ」は836グラム、雑誌の値段が400円だから、100グラムあたり48円で、いちばんお買い得という結論が導き出される 近所のスーパーで“たけのこ水煮”がだいたい同じくらいの値段、グラム58円のヴァンサンカンは“しらたき”と同じくらいと談じる。この、興味ひかれると本題から脱線して別の調査が派生しちゃうとこと、飛躍した比較ぶりが、妙におかしくて気に入ってる。

今回、ちょっとネタのエアーポケットみたいな感じがして、前からの続きも、明日以降へのつながりのあるものも思いつかなかったし、採りあげたいものは手元になかったりした。けど、本棚探したら、面白い本がわりと簡単に見つかったんで、ほんと本のこと語ってれば尽きることはないなぁと改めて思った
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ヒーズザマンに乗る

2010-04-20 18:56:24 | 馬が好き
夜は雨予報だけど、昼間はだいじょうぶだろうってことで、曇り空のなか、乗馬に行きました。
先週から、乗馬するときは、もう半袖。先週油断して日焼けしちゃったんで、今日は曇りだけど腕にも日焼け止め塗って出撃。
予想どおり、どれ乗ってもいいですよと言われたので、予定どおり、ヒーズザマンを指名。

ヒーズザマンは、ニュージーランド産、1992年生まれの18歳、栗毛。父母不詳の半血って、要はなんだかわかんないってことだけど、こと乗馬に関しては、血統書つきのサラブレッドなんかより、こういうほうが信用できる。
先に来ていたひとが、「なに乗るの?」って訊くんで、ヒーズザマンと答えると、「お?高等だね~」という。え? うーん?乗ったことないから、乗ってみるだけなんだけど、私
いままで誰がどんな乗り方してたかなぁ? あまり記憶ない。ただ、障害をバンバン飛ぶようなとこは見た気がしない。ま、あまり先入観なしで行きましょう。

(ハナ白が特徴。遠くからでもすぐわかる、今のメンバーのなかでは、これしかいない顔。)
馬装してると、前脚とかそこらへんの柱とかに、顔すりつけて掻いてんだけど、乗り始めてからヘンなことされるより、今のうちに解消しといたほうがいいので、適当に好きにさせとく (だって基本的におとなしくて大丈夫な馬みたいだから。ふざけてんだったらピシッとさせなきゃいけないのかもしれないけど。)

さあ、馬場へと向かうと、なんかすぐわきで芝刈りだかなんだか作業してる。
バリバリ音してたり、クレーンで何か吊るしたりしてるけど、だいじょぶだいじょぶ、そんなもん怖くて馬乗れるかっていうの
(基本的に大丈夫だった、この馬。とは言いつつ、輪乗りとかするときは、ちゃんと反対っ側でやったんだけど。終了間際に作業してるあたりへ常歩で寄ってたら、一度だけビクってしたな、やっぱし

いつも知らない馬乗ったときは、小さい区切りのなかで様子をみるんだけど、今日も当然そう。
でも、区切った四角のなかへ入ろうと思ったら、入り口がないぞ
誰か来んの待ってんのめんどくさいんで、はすかいにかけてある柵(上の写真の進行方向を参照)の低いほうの、危なくなさそうな所を選んで、ほりゃ跨いでみ!ってやったら、すんなり入ってった。いいぞ、この馬!
小さい角馬場のなかで、いつものように常歩からスタート。なんか隅角を内側に入りそうになるんで、きっちりコーナー奥まで行く。
速歩開始、あ、なんか乗りやすいかも、そんな厳しくない揺れ。また隅角内に入りそうになるんで、きっちり回るようにする、2,3回やったらもう大丈夫。
頻繁に斜めに手前をかえながら、巻乗り、巻乗り。最初は軽速歩のまま巻乗りして、そのうちちゃんと正反撞で回る。いつもどの馬でもそうなんだけど、動きはじめて最初は、手綱を短くして抑え込んだり背中を妙に圧迫したりしないようにしてるんで。馬の動きも硬いかもしれないけど、なんせ人の動きが硬いもんで、出だしは
速歩でグルグル、グルグル。いいなあ、乗りやすいかもと思ってるんだけど、ときどき先を急ぎたがるような感じ。
あと、しっかり輪を描こうと意識しないと、馬まっすぐ進んでっちゃいそうになる。言うことはきくんだけど、油断なんない。とくに最近、巻乗りの後脚がちゃんと前肢の通ったとこ通ってるか気にしてるんで、フラっと馬が自分の思い描いてる輪から外れそうになるとアリャ?って思う。
だいぶあったまってきたんで、輪乗りして駈歩の準備。いちど常歩して反応をみて、速歩から駈歩へ。すごい反応、駈歩の扶助、もう触っただけって感じなのに、スッと発進
なんか息の音がゼイゼイするなあと思いつつ、駈歩で輪乗りするんだが、元気、元気。ときどき抑えないと、どんどんスピードアップしちゃう。スピード落としたらラクにして、スピード出すぎたらまた抑えての繰り返し、動かすのに力要らないけど、なんか疲れる。
ときどき手前を替えて、駈歩の繰り返し。馬は全然疲れる気配なし。輪乗りを詰めてまた開く、そのへんの言うことはよくきくし、かなり小回りのところまでもっていける。けど、やっぱもっと走りたそう 何回か慎重に歩度を伸ばすと、元気に走る、少しだけ右に傾くかなと思いつつ、また歩度を詰めて、折り合えるポイントを探る。
また速歩を少しやる。正反撞で歩度を詰めた輪乗りを多くやる。こないだ少年たちがやってたのを参考に、「背骨の上にアタマ」を意識して身体起こしてグルグル。でも少年たちは、正反撞で片足を手で持った姿勢のまま、横木を跨いでたんだけど それにしても乗りやすいなぁ、この馬、と感じはじめる
そんなことしてるうちに、馬の走りたくてウズウズした感じもなくなってきたようなので、また駈歩すると、今度は落ち着いたペースが保てる。これなら安心と思って、ようやく広いほうの馬場に出ていく。
ほかのひとの障害練習は佳境に入ってるので、邪魔しないように適当に乗ってみる。「障害どうしますか?」って訊かれたんで、「飛びますか、この馬?」って訊き返すと、「厳しいかもしれません」というので、やめとく。うん、厳しそうな感じだ
たまには鏡の前で練習。だいぶ姿勢を直したつもりなんだけど、脚を使おうとするときや、何か動かそうとする一瞬に、上体が前かがみになるのがわかる。前かがみで力入れる、できたら慌てて身体起こす、の繰り返しみたいな。だめだなー、これぢゃ。
あと、手綱でなんかしようとするときに、拳が必要以上に下に動くことを発見。やれやれと思って、ひさしぶりに空中に拳を乗せる用の台をイメージ。何年経ってもちっともうまくなってやしない
また駈歩したり、速歩で8の字したり、適当にやって、終了。

終了、と思いきや、先生に乗り方を直される。
「ちょっと見て思ったんですけど、いま脚の位置ここですが、もう少し後ろへ」と言われて、たぶん腹帯のへんにあった踵をずいぶんと後ろへ引かされる。
「足はおしりの真下です。立ったときと同じ位置に。足が前だと軽速歩で立ったときおしりが後ろで立ちにくいでしょ」ということで足をかなり後ろめへ。
「それで内股からヒザにかけて鞍を押すようにして。ヒザで抱くような感じで。そこから下は力入れないでアブミ踏むだけ。」
え~?ヒザに内側に力入れると、そこが支点になっちゃって足がぐらぐらするから、くるぶしとかのへんで馬をつかまえるようにして、ヒザは離してたんだけど、最近
「ほら、それで立ってみてください、今までよりラクでしょ!?」
小さい輪乗りして、軽速歩。ヒザのちょっと上のへんで鞍を押して、足はあくまで後ろで立ち上がる。でも、これだと上体が前傾しちゃうみたいなんで、最近は身体を起こすことばかり意識してやってたこともあるし、アタマんなか疑問符だらけ飛び交う
「乗りやすくないですか? ツーポイントにするとわかりますよ」
ということで、速歩、常歩でツーポイント。うーん、これでいいのか 来週からまた一からやり直しだー、と思って、ほんとに終了。

エキサイト治まってたと思ったヒーズザマンは、帰る頃になって、またなんかチャカチャカしだして、速歩になりたがるんで抑えるのに苦労した。手入れしてるときは、おとなしかったけどね。

ブラシかけて、もう暑いかなーと思いつつ馬着きせて、おしまい。
馬房の前でリンゴやってると、ふたつ隣のフラヴォンが顔だしてきて、目が合ってしまったら、無言の圧力をかけてくるんで、お裾分け

それにしても、これで、大方乗れる馬は乗ったかな。
乗ったことある馬は、栄峻・ルバスク・セルスコール・ナモンゼウス・ニアフュージョン・カネショウエイコウ・コンキスター・シアトルユー・ヒーズザマン・メジロリュウジン・ フラヴォン・ミラノ・キングフッド・バディー・強鉄?(これは森林で常歩しただけ)・ ノヴェルシチー・ミスターマイダス。
17頭か。いなくなっちゃった馬もいるしな。
乗ったことない馬は、グッドリーズン・マイネルバシリコス・エアサンタムール・フラワータキシード(これは来たばっかの新馬)・モリトパラダイス・イマジンノココロヲ(これも新馬)・ジャック。7頭か。
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愉快 痛快 棋士365日

2010-04-19 16:33:20 | 読んだ本
能智映 昭和57年 日本将棋連盟
将棋つながりで、こんどは笑えるほうのやつ。
昭和55年から「将棋世界」誌に連載されてた「棋士の楽しみ」を単行本化したもの。当時載ってたもののなかでは、いちばん面白かった。
なかみは、帯にいわく>盤面からはなれた棋士たちの、縦横無尽、奇想天外なエピソードの数かず。一読明快、《粋の世界》を彷彿とさせる好著 ってことで、当時の棋士の酒、食べもの、麻雀、歌、読書、スポーツ、ギャンブルなどの話題、全15章。
こないだ古本屋でみかけて、思わず買ってしまった。
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