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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

3週間ぶりに乗馬

2013-05-13 20:16:29 | 馬が好き
ゴールデンウィークをはさんで、2週休んぢゃったけど、きょうは乗馬にいく。
そろそろ暑くなってきたんだが、半袖はまだやめといて、それでもソックスだけは夏用のにして出かけてく。
どうでもいいけど、夏が近づいてくると、またテレビなんかで「熱中症に注意」とか、それだけならまだしも「水分をとれ」とか、騒ぎ出す。
中学生のころ野球部で、炎天下で「水飲むな!」のなかで練習してた私は、そんな簡単に人間死なないと思ってるんで、なんで熱中症恐い怖いの大合唱すんのか、わかんない。
ほかの多くのこと同様、テレビから大声で言われなくても自己責任ぢゃねえか、と思ってる。
よく言われることだが、レアな事故と、ほんとの大事故では、マスコミの感度って(過度に?)上がるけど、日常的な危険には反応しない。熱中症で騒ぐんだったら、確率としては、「交通事故に気をつけましょう」って毎朝のテレビで言ったほうがいいんぢゃないの。
閑話休題、えーと、なんの話だっけ。乗馬だ、乗馬。

きょうの馬は、バルタザール。はじめて。
乗馬する場所が変わって、なにが楽しいって、乗ったことない馬があたるってことだよね。
聞いたことない名前だから、乗馬ウマかと思ったら、サラブレッドだったけど。馬場へ行く途中で、外から聞こえる音に一度ビビってた、やれやれ。
馬場に入ったら、すこし遅かったんだけど、柵開けてもらって、部班のほうに入れてもらう。
ところで、もう、周りは来たるべき6月の試合モードの練習である。私は関係ないんで、気楽なんだけど、この時期、試合出場予定がないと、なんか肩身が狭かったりする。
昔々(10年ひと昔×2)も、この時期になると、なんかヤなんで、避けて練習に来ないようにしてたこともあったくらい。
でも、まあ今日のところは気にしないで、ふつうに部班の先頭に立って、自分なりの練習をしてた。
(テーマが所詮「手綱ちゃんと持つこと」レベルだから。)
広いほうに行くと、障害練習とかする人がいるから、居場所むずかしいんだよね、単独だと。

さて、バルタザールはというと、最初に「ちょっとアタマ上げたりするかも」と言われてたんだけど、たしかにそんなところもあった。でも、どちらかというと乗りやすいと思った。
部班のなかで、常歩から速歩へとその逆の移行、それにプラスして速歩の歩度を伸ばす詰める、その次には速歩と駈歩の移行をする。バルタザールは、反応ビンビンいいんで、急に脚入れないように気をつける。
でも、それよりも、地上で指導している先生の舌鼓(ぜっこ)に反応したりして、俺の扶助よりそっちに気ぃ配ってんぢゃあ、俺はこの馬のボスになれてないじゃん!?

しかし、うまく乗れないなあ。
飛行機が離陸するように駈歩に移行し、着陸するように速歩に移行したい、ってイメージは持ってんだけど、クラッチ急につないだみたいに、ギヤチェンジがドッスンってなっちゃう。
それとハミうけ、軽速歩の輪乗りでは、馬が納得してそこにいるような関係が、何回かに一度はできてた気がするんだけど、駈歩を混ぜはじめたら、例によって私の手が強すぎなもんだから、バトルになっちゃった。
アタマあげてクビ振ったりしないようにって用心するあまり、押さえこんぢゃってんのがよくない。
輪乗りで内の手綱を開いて、両手と馬の口で三角形つくって受けさせようと思うんだけど。使った内の手をかえしてやらないもんだから、おかしくなる。まったく「回転するとき内側に開いた拳を前方に下げるな」って3年前から言われてんのに治んない。

でも、まあ、とにかく反応よく動いてくれたんで、比較的ラクではあった。
アブミあげしても大丈夫な反撞だったしね。
帰ってきて手入れしてたら、頭絡の置いてあったすぐ隣にマルタンがかかってたんで、もしかしてこれ付けるんだったか、とは思ったが。
けど、私自身はナマイキ言って何だけど、そういう道具なしで、自分がへぐったときは馬にアタマ上げられちゃうとか、そういうほうがわかりやすくて好きだ。

手入れのあいだ、ずっとおとなしい。
おなか拭いたりしても、微動だにしない、えらいぞ、サラブレッドにしてはw(←サラブレッドに対する偏見?)
でも、手入れ終わって、リンゴやったら食わねえでやんの、案の定。
興味ないわけぢゃなく、ひとの手のひらの上を、さんざハナ先でブンブンブンブン探るんだけど、食べられない。
(こういうとき、モショモショしてくる馬のハナは、けっこう硬く感じる。)
リンゴの味を調教すんのは、べつに時間かけて無理にやろうとは思わないから、ほかの(サラブレッドぢゃなさそうな)馬たちにやっちゃった。
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わかりたいあなたのための 現代思想・入門

2013-05-09 22:32:51 | 読んだ本
1984年 JICC出版局・別冊宝島44号
執筆者は、小阪修平・竹田青嗣・志賀隆生・永澤哲・西研。
サブタイトルっつーのか?は、「サルトルからデリダ、ドゥルーズまで、知の最前線の完全見取図!」。
『EV Cafe』はじめて読んだころ、哲学っていうか、現代思想に興味があって、背伸びして浅田彰とか読もうとしたころ、ガイドブックみたいになるかなって期待して読んだ。
そんなお手軽に現代思想が何問題にしてっか、わかるわけないんだけどね。
構造主義わかんないのに、ポスト構造主義わかるわけないし。
PART1 現代思想は何を問題にしてきたのか?
PART2 現象学から実存主義へ
PART3 記号論という新しい波
PART4 構造主義の出現
PART5 構造主義からポスト構造主義へ
PART6 フランス思潮は日本の現代思想にどのような影響を与えてきたのか?
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21世紀のEV.Cafe

2013-05-08 20:13:49 | 読んだ本
村上龍と坂本龍一 2013年3月 スペースシャワーブックス
こないだ、書店で、これ見かけてブッ飛んだ(実際には飛び上がらないけど)、あの「エヴォリューション・カフェ」の続編かあ!?って。
『EV.Cafe』とは、その昔あった、村上龍と坂本龍一による、ゲストを招いての鼎談集である。
その後の私の、読書をはじめとする、いろんな何つーか勉強に及ぼした影響甚大な本である。
(あの本から始まって広がった私のもつ書籍のネットワークみたいなものをまとめてみたいと常々思ってるんだが。)
あれの続編なら、一も二もなく、買って読まねば。
どうやら、私がなんも知らなかっただけで、1998年ころEV.Cafeはまた行なわれていたらしく、それに2012年の村上・坂本両氏の対談を冒頭に付け加えたのが、今回の本らしい。
二人の対談のなにがおもしろいかって、私にとっては刺激的な文句があちこちで飛び出すからである。
今回もいろいろ。
たとえばメディア批判。
坂本「どの国のどんなメディアも国民がなにを望んでいるかっていう空気を読んで、それに沿ったものを提供しているだけ。」
村上「(略)約束をして政権を取ったのであれば、(略)やると言ったことを本当にやるかどうか「監視」をすべきでしょ。(略)日本のメディアは「なにを期待しますか?」でしょ。市民にそんなことを訊いているひまがあったら、ちゃんと監視すべきなんだよ。」(p15)
たとえば原発事故対応。
坂本「福島第一原発の事故でも、本来だったら半径100キロ圏内の人々は国が責任を持って避難させて補償すべきなのに、それをしない。独裁国家だったソ連のチェルノヴイリ事故のときはそれ以上の範囲の人を強制移住させてたわけで(略)第二次大戦中の軍国国家だった日本政府ですら、アメリカ軍の空襲の危険があるからと大都市の子供を田舎に強制的に疎開させてたじゃない? そう考えるといまの日本の政権は軍事政権以下でしょ。」(p17)
たとえばネットが発展した社会での生き方。
坂本「もし、ネットがなかったら、現実世界では落ちこぼれっていうか、居場所が見つからない人はいっぱいいるだろうし。」
村上「生きにくそうだよね、今の人たちって。(略)」(p48)
生物学みたいなのがからんでくるのは以前といっしょなんだけど、そこがまた刺激的。
村上「『ヒュウガウィルス』を書いた時に教えを乞うた免疫学の人はすごく面白い人でさ、多田富雄の弟子。『キレイな女の子と喋れば免疫力なんてバーンって上がるんですよ』とか言うんだよ(笑)。(略)マジに、アトピー性皮膚炎や花粉症を治したりするために『泥水』とか『空き地』とか『原っぱ』とかが『商品』になる時代が来ると思うよ。」(p52-53)
村上「前にも言ったことがあるんだけど、不登校児の脳をスキャンしたら、血流が半分になっていた。つまり肉体がものすごいストレスにさらされていて、学校に行ってはいけないという信号を出している。彼は社会的には『怠け者』っていわれるんだけど、彼のボディは、彼を保護してるわけです。」(p69)
日本の文化とか教育について。
坂本「歴史がないんじゃない? 日本って。仮にも西洋っていうのは、先の代がやったものを勉強し、新たに自分が発見をし、そして理論的にも発展していく。そういうのがないのね。」
村上「『過去』だけがあって、『歴史』がないんですよ。」(p81)
坂本「今までの日本って、学校教育なんかでもそうだけど、全体を底上げしようとしてた。均等ってことでね。でも一人のビル・ゲイツがいれば2万人雇用出来るわけでしょ。日本にもさ、1%か2%は優秀なやつがいるから、そいつらを育てるということをすべきなのね。」(p85)
日本の経済とか雇用に係る訓練の必要性について。
村上「たとえば商店街の人に景気はどうですかって聞くと、景気がよくなってくれないとうちも困るよって言うでしょ。わかってないのは、日本の経済がこれから回復しても、あんたのそのお店は潰れるんだよ、と。経済の構造そのものが変わるわけだから。そういうことが正直にアナウンスされないとだめなんだよ。」(p149-150)
なにかと不明瞭なことが多い日本の状況について。
村上「僕は最近、既得権益を持った人たちが逃げ切ろうとしているような気がするんです。ただ、確信犯的に逃げ切ろうとしているのではないような気がします。(略)経営者、政治家や官僚が逃げ切ろうとしている姿が、僕にはフリーターやホームレスと重なって見えてしょうがないんです。」(p166-167)
選挙公約とか税金の使い道について。
村上「コストが発生しているときに、誰が払っているのかというのがすごく気になるんです。臓器移植で臓器を運ぶ時、ジェットヘリの代金は誰が払っているんだろうとか、トキの雛が生まれた時も中国の専門家の渡航滞在費は誰が払うのだろうとか考えるんです。(略)公共事業などは、コストを引き受けるのは一般国民で、利益は恐らく別のところに行っています。でもコストの感覚がないので、誰も怒らないわけです。」(p182)
うーん、ビシビシきてるって感じがする、私はこういうのが好きだな、やっぱ。
鼎談のゲストは、表紙にもあるとおり、北野宏明、浅田彰、伊藤穣一、竹中直純、赤尾健一、塩崎恭久。浅田彰と塩崎恭久だけはかろうじて知ってて、あとは知らない。

ちなみに、もともとのEV Cafeは、どこ行っちゃったのか、見つからないまんまなんで、文庫版を買ったんだけど、やっぱ前の装丁のやつがどうしても欲しくなって、古本屋で買った。
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虚実亭日乗

2013-05-07 18:58:12 | 読んだ本
森達也 2013年1月 紀伊國屋書店
最近でた森達也氏の著書、タイトルみて、軽そうなんで面白そうだから(重いテーマのものだと、ちょっとは考える?)、とりあえず買ってみた。
日乗っていうから、日記みたいな、日々のまわりのこと書いて、短文の集まりかと、勝手に想像してたんだけど、元は月刊誌連載のものらしく、ひとつひとつの章が思ったより長いし、サラサラって流して終わりってわけぢゃなかった。
緑川南京という主人公を立てて、そのひとの視線で語ってるけど、まあどうみても著者本人という設定ではある。
で、いつものように、犯罪件数自体は減ってるのに、凶悪犯罪が増えてるかのように政府もマスコミもあおりたてて、厳罰化の方向へ進んでいく日本はどうなってんだろう、みたいなこともあります。
めずらしいと私が思うのは、海外へ出かけてったときのことが多く書かれてて、ヨルダンのパレスチナ難民キャンプの家にホームステイだとか、大木金太郎の故郷である韓国の島を訪ねたりとか、やっぱちょっと一筋縄ぢゃないとこへ行ってるのが面白い。
なかでも、ノルウェーの法務省や刑務所、そしてそれらのところで働くひとの多くを指導してきた、犯罪学の権威であるクリスティ教授を訪ねた二つの章は興味深かった。
厳罰化が加速する日本とは逆に、寛容化にすすむノルウェーの刑事司法関係者は、犯罪者に与えられるべきは苦痛をともなう刑罰ではなく、治療を施さなければならない、と考えているし、実行している。
クリスティ教授の原点は、大学院のとき自ら調べたノルウェーの過去。
第二次世界大戦時、侵略してきたナチスドイツはノルウェー国内に強制収容所を作ったが、そこで看守としてナチスに雇われたノルウェー人のなかには、収容者の虐殺を行った人たちがいた。
収容者を殺した人と、殺さなかった人、戦後十数年たって彼らを訪ね歩いた結果、そこには違いがあったという。
「とても小さな差違だ。でもその差違が行動を大きく分けた。殺した人は収容者と、ほとんどコミュニケーションを交わしていなかった。そして殺さなかった人は、収容者と頻繁にコミュニケーションを交わしていた。言ってみればそれだけだ。」
ここのところは、ヘタなフィクションよりはるかに鋭くて刺激的、こういうのがあるから、ついつい読んぢゃう。
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2013-05-06 21:38:25 | 忌野清志郎
RCサクセション オリジナルは1983年 私の持ってるのは1998年のCD 東芝EMI
ついでだから、もうひとつキヨシローっつーか、RCのアルバム。
これは、シングル「サマーツアー」とかアルバム「BEAT POPS」のあとの一作。
ここんとこ重要だと思ったんだけど、っていうのは、売れるためには、って意味だけど、
RCは、やっぱRCで、大衆に迎合しないっつーか、独自の路線だったなーって気がする。
「サマーツアー」のあとに出すシングルが、「つ・き・あ・い・た・い」とか「Oh!Baby」って、やっぱ、売れればいいとか、歌謡ポップスでもいいとか、って方向ぢゃないでしょ!?
ま、いーや、レコードセールスには興味がない。気にしてもしょーがない。
このアルバムは、たしかハワイ録音かなんかだよね。
日本から出ることで何を得たかどうかは知らないけど、たしかキヨシローはカラダを壊してて、その肝臓は医者に見放されてたとか、たしかそんな時期だったと思う。
(ちなみに、西洋医学にはサジ投げられたものの、東洋療法で治癒するんだ、これが。キヨシローがお灸とかに凝り始めたのも、このへんが契機、のはず。)
んで、前回もとりあげた名曲「お墓」に触れたのは、私にとっては、これが初めてだったりする。
「ぼくはあの街に二度と行かないはずさ ぼくの心が死んだところさ そしてお墓が建っているのさ」なんて歌詞、けっこう感動した。
あと、「指輪をはめたい」、こーゆーイイ歌があって、って話をしたら、周囲に「なんだよ『きみと はめたい』って!?」って否定的にあつかわれたんだけど、いいよねえ、すごくいいラヴソングだ。
このあたりは、古い曲らしく、今回「生卵」収録の1983年のインタビューを改めて見てみたら、「お墓」については、「これ昔からやってる曲なんだよ。十何年前ぐらいから。作ったのは高校二年の時だから」って言ってるし、「指輪をはめたい」については、「これは古いよ。8年ぐらい前にシングル・ヒットを狙って作ったんですけど、その時も事務所で却下されたんですよね」とキヨシローは言っている。
ちなみに「お墓」に関しては、「昔、三越のサイン会で歌おうとして、タイトルが駄目だからって断られたことがあった」ってことも言ってる。
そのへんタイトルとか歌詞が一般社会の同意がえられにくいのかもしれないけど、ラストの「ドカドカうるさいR&Rバンド」は、いつどこでライブに出しても問題ないどころか盛り上がる、定番入りって感じの曲。
同じインタビューで、チャボは「これはですから…ロックンロールも一発入れとかないと、うるさいのよ、回りが」なんて言ってるから、計算か妥協かって気もしないでもないけど。アルバムの最後にこういうのがあると安心させられるのは確かです。
なお、レコーディングした曲は、「全部で27曲」と言ってる。それを9つまで絞ったんだが、残りがどうなったか、今となっては気になる。
1.Drive My Car
2.Oh! Baby
3.お墓
4.誰かがBedで眠ってる
5.眠れないTonight
6.うんざり
7.ブルドッグ
8.指輪をはめたい
9.ドカドカうるさいR&Rバンド
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