many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

刑務所の中

2014-01-11 18:11:07 | マンガ
花輪和一 2000年 青林工藝舎
んー、『マンガ食堂』とか、『マンガの食卓』とかって本を読んだんだけど、そういうのって私にとっては、食いものの本ぢゃなくてマンガのガイドブックというほうに近いんだが。
知ってるのもあり、知らないのもあり、読んでみたいような気もするのもあれば、縁のなさそうなものもある。
そのなかで、私が、こいつぁ何としてでも読んでみてえや、って思ったのが本書。
「今夜の 春雨スープは ビューだよ ビューだよ ほら!」
とか
「あまりにも うまいものを 食うと脳が…」(ドンヨリって画があって)「こんなうまいものを 食ったのは 生まれて初めてだ」
とかって、名文句名調子を見てると、べつにモノを食べたくはならないが、読みたくなる。
(ちなみに、後者の「こんなうまいもの」ってのは、マーガリン塗ったパンと甘い小倉小豆。)
っつーわけで、先日、古本屋で探してきた。
(どーでもいーけど、1月5日の日曜に神保町の古書店街に行ったら、たいがい休みで、月曜から営業ってとこが多かった。役所並だと思ったけど、勤め人の客が来ないときに開けてもしゃあないんだろうか。)
私しゃ知らなかったんだけど、有名なマンガだそうで(手に入れたのは2003年の23刷、まあ私は何でもいいんだが)、内容はタイトルのとおり、ただしフィクションぢゃなくて、著者が銃刀法等の違反で実際に懲役くったときの体験記である。
で、自由はないんだけど、とにかく三度三度の食事だけはちゃんと出てくるからって、メシの記述が多いわけだ。
しかし、すごいな、刑務所の中。
なんかするには、「願いまあ~す、願いまあ~す!」と挙手して、聞きつけた職員が反応して指さしてくれたら、「消しゴムひろいでえ~す」とか宣言して許可をえないことには身動きひとつできなかったりする。
んー、しかし、すごいマンガだな。
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BLIZZARD OF OZZ

2014-01-10 23:47:53 | CD・DVD・ビデオ
オジー・オズボーン オリジナルは1980年かな、私の持ってるのは1995年ころのものと思われる、なんか海外版なんでよくわかんないCD
いや、暮れから、これが耳はなれないというか、ときどきアタマんなかで「CRAZY TRAIN」が鳴りだして止まんなくなったりするんで、ちょいちょい聴いてる。
長いことしまってあって、それほど聴かなかったんだけど、いまは手の届くとこに出しっぱなし。車乗るときとかに、とりあえずつかんでく。
まあ、とにかくランディ・ローズのギターがかっこいいんだ。すばらしい。
(私が初めて聴いたときには、彼はもう亡くなったあとだったと思うけど。)
オジーの、わけわかんないジャケット写真のセンスは、どうでもいいとして。
(これの邦題なんだっけ? 「血塗られた英雄伝説」? なんだかなあ。)
いやー、ランディの弾くフレーズは、かっこいいよ。
もう一枚のダイアリーオブアマッドマンも好きだったんだけど、それはいま持ってない。どっか探せば、カセット(笑)が見つかるかもしれないけど。
1.I DON'T KNOW
2.CRAZY TRAIN
3.GOODBYE TO ROMANCE
4.DEE
5.SUICIDE SOLUTION
6.MR.CROLEY
7.NO BONE MOVILES
8.REVELATION(MOTHER EARTH)
9.STEAL AWAY(THE NIGHT)
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オフィスケン太

2014-01-09 21:27:02 | マンガ
唐沢なをき 2013年 中央公論新社
前回にひきつづき、唐沢なをき。
これも、つい最近買ったばっか。
このサイズにしては値段がちょっと高いなと思ったら、オールカラーだった。
しかも1ページに四コマひとつと、ゼータクなつくり。
マンガは読売新聞夕刊に連載(第1回が2012年10月1日)だっていうんだけど、ぜんぜん存在知らなかった。
(そういえば近年は、一般紙の夕刊なんて目を通す生活パターンからは程遠いな。)
社員のストレスをへらして癒やすために会社で飼われることになった、オフィス犬のケン太、1才の柴犬を中心とした話。
癒し系をねらった、ゆるーいマンガって、あんまり好きぢゃないんだけどね、私は。
しかし、前回のと、おんなじマンガ家が描いたとは、とても思えないね。
それだけ「まんが家総進撃」が、えぐいって意味で言ってんだけど。
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まんが家総進撃

2014-01-07 21:04:56 | マンガ
唐沢なをき 2014年1月 KADOKAWA BEAM COMIX
つい最近読んだマンガ。
唐沢なをきは好きなんだけど、これは何の予備知識もなく、書店で積んであったからヒョイと手にとったもの。
っていうか、諸星大二郎の新刊といっしょに買ったんだけどね、書店にいくと、お目当ての本以外に「何かもう一冊ないかな」って探して、多くの場合複数の本を買う(出版社・書店にとっては模範的な消費者ということになるんだろうな)というのは、私の習性である。
そんなわけで、そのときゃ、これを見つけたってだけの話なんだけど。
内容はっていうと、「業界の実情を身も蓋もなく暴いて」ってふれこみの「超残酷まんが家入門短編集」なんだが、一般のひとにはなんのこっちゃ分からんわな、その説明ぢゃ。
子ども授かっちゃったせいで連載をふいにした女とか、採用がムチャな原稿を持ち込む男とか、そのとき勢いで年齢を若く偽った例とか、ロクに働きもしないで打ち上げだけは盛り上がるアシとか、まあそういう話。
どうでもいいけど、持ち込み原稿を見て、「ネタも絵柄も古いねぇ 手慣れた感じだけど… 意外性がないというか」「最近の映画とか 漫画とか 観てる? 読んでる? もっと勉強してよね」って言ったりする編集者のセリフ、シビアでリアルだよなあ。
で、恐ろしいことに、この単行本自体が、業界裏幕の(パロディというには笑えない)シリアスな実例のひとつになっている。
というのも、本書は、『まんが極道』というタイトルで、全7巻を出したマンガの続編になっているらしい(←私は知らない)のだが、単行本の巻数が多くなると、タイトルを変更するのはこの業界ではよくあることなんだという。
このことは、本書のひとつの章でもテーマとして描かれてるし、各章のあいだにあるコラムでも言われている。
一般的に、2巻・3巻と巻数を重ねているマンガの新刊の売り上げ部数は、前の巻の2割減が相場なんだと。
で、読んだことないマンガの最新刊の、たとえば4巻とか5巻なんかが書店に出てても、新しい読者は、たとえそれが続きものの長編ぢゃなくて一話読み切り形式であっても、1巻から読んだことのないもの、その場で求めようと思っても1巻が置いてなかったりするものは、買ってくれないもんだと。(模範的な消費者に近い私でも同意はするな、それ。)
だから、出版社の営業も、新タイトルのほうが売り込みやすいこともあるし、連載が長くなると、心機一転というか「ここらへんで仕切り直しを」というかで、タイトルを変えるのが常套手段なんだって。
恐ろしいねえ。
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瓜子姫の夜・シンデレラの朝

2014-01-04 18:35:30 | 諸星大二郎
諸星大二郎 2013年 朝日新聞出版Nemuki+コミックス
去年の末にでた単行本で、これは紛う方なき新刊なんである。
年の初めっから、フェイバリットの作家の新作について記すことができるとは、幸せである。
収録作は5つ。
「瓜子姫とアマンジャク」
「見るなの座敷」
「シンデレラの沓」
「悪魔の煤けた相棒」
「竹青」
まえにグリム童話を題材にした短編集があったけど、ああいう感じ。
シンデレラはいいとして、悪魔の煤けた相棒というのは、原典が思い出せない、っていうか多分知らないんだろう私は。
瓜子姫の話は、妖怪ハンターでもあったんで、何か作者のアンテナに引っかかる存在なんだろうとは思う。
見るなの座敷というのは、できた女房がよく働いているみたいだけど、部屋のなかをのぞいてはいけないよ、ってことで、何かよくあるパターンだとは思うけど、元々の話がどれなのかは知らない。
竹青は、黒衣をまとうとカラスに姿を変えられるっていう中国もの。「聊斎志異」に載ってるっていうんだけど、私はおぼえてない。

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