かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

逆説の日本史 近世爛熟編

2012年01月25日 | Books



井沢元彦さんの”逆説の日本史”シリーズについては、以前も触れたと思う。
第14巻の文庫版が、昨年末に出た。

どの時代のものを読んでも面白いが、特に今回は、あの忠臣蔵の分析と、竹島問題についての部分が面白かった。

井沢氏は、いつも史料絶対主義を批判しているのだが、忠臣蔵の分析においては、徹底的に史料を見直している。
すると、あの憎き吉良のいじめの証拠などどこにもなく、浅野内匠頭の起こした刃傷事件は、バカとのご乱心になる。その理由は、いろいろあるのだが、時代もかなり下ってきて、史料も多く、この説は、かなり説得力がある。いや、ほとんど間違いないのではないかとも思える。
それが、忠臣蔵として、大河ドラマなどにも取り上げられるであるから、日本人気質というのは、面白いものだと思う。
日本人は、知らないうちに、洗脳されていた?北朝鮮のことを言えない?
吉良×、浅野○と、完全に、刷り込まれてしまっている。

竹島問題も、一番大きなターニングポイントはこの時代にあったのだという。これも詳細に分析されており、相当の説得力がある。
竹島いうのは、二つあり、当時の竹島と、今の竹島(当時は、松島と呼ばれていた)は、違うのだそうだ。
そして、当時の韓国と、日本との交渉の間に対馬が入り、お互いの主張を偽造し、議論がちぐはぐのまま、はっきりしない状況になった。
現在の日本の主張が、正しいというのが、氏の考えだが、その辺の歴史的背景を、日本政府はよく理解して、対処しているのか。
交渉事は、相手のあることで、すぐ結論は出ないのかもしれないが、少なくとも、竹島は日本の領土だ!と言うのみではなく、その背景、理由を理解した上で、いろんな事件?に都度きちっと対応するべきであろう。
正面から、取り組んで、国益を損なわないで欲しい。

コメント
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