法隆寺の五重塔は、やはり法隆寺で一番有名な建物だろう。
再建とは言え、世界最古の木造建造物、我国最古の五重塔であることには、変わりない。
地震、雷、火事、戦争の被害にも遭わずに、残っていることは、やはり奇跡と言える。
インドで、仏像が作られ始める前の仏塔(ストゥーパ)も見たが、日本までたどり着いた時には、この形になった。
最下層の内陣には、仏教説話に係る様々な場面が、塑像で表現されているが、特に入滅の場面は、リアルで、その芸術性も極めて高い。
インドから、はるばるシルクロードを通って伝えられた仏教が、最東端の日本で、このような高いレベルで開花したのはすばらしいことだと思う。
北朝鮮への、経済制裁の内容が固まりつつあるようだが、贅沢品の禁輸は極めて効果的だ(何故?と思うかもしれないが)。キムジョンイル独裁政権にとって、官僚の求心力をつなぎとめるための一番かつ唯一?の武器だと思われるからだ。この武器を無くすと、何をもって、部下を動かすのか。恐怖か。
将軍様は、どんな反応を示すのだろうか。
法隆寺には、貴重な建造物がたくさんあるが、金堂は、五重塔と並んでその代表。人の文字や、卍や、雲をあしらった欄干や、屋根を支える邪鬼、柱に巻きついた龍など、様々な特徴がある。
内部には、金銅釈迦三尊像を初めとした飛鳥時代から鎌倉時代に造られた仏像が多くあるが、暗くて見難い。懐中電灯を持っていったら、もっとよく見えたかもしれない。
壁画は燃えてしまったが、今は、復元画が飾られている。たまたま取り外されていた天人の壁画の実物は、宝物館で、見ることができる。シルクロードで見た像そのものだ。焼失してしまった脇侍菩薩については、あまりにも有名。
どう伝わったのか。まさか同じ人が描いたわけでもあるまい。すごすぎる。
今回の奈良日帰り旅行の目玉の一つは、法隆寺、夢殿の救世観音。長い間秘仏だったものを、文明開花で、来日していた哲学者フェノロサと、岡倉天心が、無理やり開けさせた。
開けた瞬間、僧侶達は、祟りを恐れて、隠れたという。
そのおかげで、我々のような一般人も今は見れる(期間限定だが)。やや、堂内の奥まったところに置いてあるため、見にくいのだが(写真で、一生懸命見ようとしている方々が見える)、優しさの中に迫力(不気味さ?)を感じる仏像だった。聖徳太子の子孫は、結局滅ぼされてしまうので、法隆寺は、その鎮魂のためのお寺だという説がある(梅原先生の代表作の一つでも唱えられている説)。
救世観音も、百済観音のように、思う存分見れるところに置いて欲しい感じもするが、仏像は、あくまでも信仰の対象で、美術品ではないことを忘れてはいけない。岡倉天心の成果についても、その面からは、賛否両論がある。もっとオープンなところに置いたら、それこそ祟りがあるかもしれない。
急遽、今日が最終日の正倉院展に行くことになり、日帰りで奈良まで行ってきた。
日帰りなのに、正倉院展のみではなく、法隆寺の救世観音や、薬師寺の玄奘三蔵院の平山画伯の絵も見るという盛りだくさんの企画。
忙しかったけど、充実した一日だった。
天気は、ごらんの通りの青空から、小雨が降ったりと、目まぐるしく変わったが、概ね良好。ただ、冬の到来を感じさせる肌寒さだった。
正倉院展は、大入り満員。日本人の歴史への関心の高さを、実感した。ツアーだったので、30分ぐらいの解説を聞いてから、入場。
”昴”が代表曲の、元Aの TSさんも見に来ていらした。
まさに、お宝の山。保存状態も驚異的によく、1250年の年月を感じさせない。その、美の感覚、技巧の高さ、歴史的価値の高さは、世界の宝と呼ぶにふさわしい。世界中のどこを探しても、これだけのものが、これだけ綺麗に保存されているケースはないだろう。しかも由緒もしっかりしている。第58回というが、まだ初出のお宝がたくさんある。毎年行っても、一通り主だったものを見るだけで、数十年かかるだろう。
シルクロードの終着点にふさわしい最高レベルの芸術を見た。
今日は、ゴルフの予定だったのだが、朝から、一年に何回あるかないかの悪天候(雷雨)。見事空振りとなり、まったりした時間を過ごせた。もちろん、本当は、やりたかったのだけど。
ビートルズのLOVEの発売が近づいて、オフィシャルサイトでは、4曲試聴できる。興味のある方は、東芝EMIさんのH/Pへどうぞ。
かなり作りすぎの感もある。いろんなところから、音源を拾って、加工して、つなぎ合わせて、音を追加してという感じ。このアルバム作りに、ビートルズのメンバーや、ジョージマーチンさんが絡んでいなければ、顰蹙ものかもしれない。このアルバムの音源を調べ上げた薀蓄本が、早々に出ることは間違いないだろう。
MANDALA 光の旅という写真集を買った。前から、気にはなっていたのだが、よくわからなくて、買わずにいたら、立て続けにポジティブな書評が出て、ついに買ってしまった。
しかし、この本を出す方も出す方(NHK出版さん)、買う方も買う方だ。
一つの曼荼羅(50cmX65cm)を、ひたすら撮り捲った写真集なのである。基本的には、クローズアップなのだが、色調を変えたり、ぼかしたり、ぶらしたりと、訳がわからない。
それでいて、頁をめくっていると、引き込まれて、幸せな気持ちになる本なのである。
勉強不足で、どこにある曼荼羅なのかわからないが、是非実物も見てみたいものだ。
曼荼羅は、ひじょうに緻密に描かれているのに、なかなか接近して見る機会がないのが難だ。