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あるものを活かす知恵と工夫

2015-04-08 19:25:24 | 14期生のブログリレー

 先日、日経新聞にこのような記事が掲載されていました。

「ポイント制で大人気、ふるさと納税、自治体の知恵」と題するものです。

昨年から急にTVやネットなどでも、取りざたされるようになった「ふるさと納税」。
実は制度自体が始まったのは2008年から。

実際、昨年2014年に寄付を集めた自治体トップスリーは以下の通りだそうです。

  1. 長崎県平戸市   12億7884万円 3万697件
  2. 佐賀県玄海町    9億3206万円 3万9150件
  3. 北海道上士幌町   9億1098万円 5万1695件 

これ。

市町の税収ではなく、1年間の寄付金総額と聞き、とても驚きました。

しかも、主要都市や、有名な産地を抑えて、いわゆる小規模な自治体が
これだけの金額と件数を集めるのには、
大変な創意工夫と協力的な活動があったことは明らかです。

また、面白いのが、上位程一件あたりの寄付金額が高額になっている事実です。

その成功の要因について、平戸市財務部企画財政課の黒瀬啓介さんは
次のように分析されています。

第一のポイントは、協力者の存在。
地元の観光協会や商工会議所を組織化し、ふるさと納税享受のメリットを訴え、
若手意見の吸い上げなど、
まわりを巻き込みながら行ったこと。

第二のポイントは、利用者目線の仕組みづくり。
寄付者の方が利用しやすいように、特産品の到着など
日時指定できるポータルサイトを制作。

もともとカタログギフトを作っていたノウハウを活用。

第三のポイントは、無期限のポイント制の導入。
寄付金で無期限のポイントを付与して特産品を選ぶ仕組みです。
まさに、ネット通販感覚で使えるため、違和感なく利用しやすい
インターフェースになっています。


まさに、マーケティングの基本原理である、
「誰に、何を、
どのように」という視点で考えられ、
知恵を出し合い取り組まれています。

限られた資源しかない中小企業の経営にも、
大いに学ぶことがあり
ますね。

むしろ、潤沢な資源がないからこそ、
逆境にあったからこそ、
何としても地域を盛りあげたいという熱い想いがなければ
きっと成しえなかったことだと思います。

ないものねだりではなく、あるものを活かす、絶え間ない努力の積み重ねこそ、
継続的な発展に最も必要な資源なのかもしれません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 平川

 

コメント (4)
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