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コンサルタントの商品力ーファシリテーション能力ー

2016-10-04 20:30:24 | 16期生のブログリレー

「稼プロ!」事務局の小林 隆です。

今回は、コンサルタント(特に研修)の商品力、特にファシリテーション能力について、少し考えてみたいと思います。

私は、プロのコンサルタントとして、経営ビジョンや経営戦略の立案を行い、経営計画に落とし込むことを仕事にしています。
中小企業の場合は、社長や経営幹部と具体的な計画づくりを、大企業の場合には次世代幹部候補生の研修として、将来のビジョンづくりや戦略づくりについての研修を行ないます。

そうした中で最近は、研修の中に参加者同士のディスカッションの時間を多く取り入れることを求められるケースが多くなったと感じています。
個人で行う知識学習のハードルが下がり、意欲ある方であれば、インターネットや書籍から経営関連の知識を容易に得ることができるようになりました。
また、以前ならば少数のエリートが通う場所?であった大学院やビジネス・スクールも、現在では随分と敷居が下がったように思います。
その結果、知識はインターネット上の無料情報、有料のeラーニング(コンピューター を利用した教育)や書籍、あるいはアカデミックな教育機関を利用することで得て、会社の集合研修では知識を学ぶより、その知識を実際に使ってみることへのニーズが高くなっていると考えられます。
メール、テレビ会議等のIT技術が進歩した結果、会議等で会社のメンバーが一堂に会し、フェイス トゥ フェイスで議論を戦わす機会が減ったことも、研修でのディスカッションへのニーズが高まった一因があるように思います。

そうなると、私たちのようなコンサルや研修講師には、議論を円滑に進め、活発化し、短時間の中で一定の結論へ導く力量が求められます。しかしながら、議論を活発化し、参加者全員が結論を導くプロセスを共有し、議論を活性化するのは、高いスキルが必要です。私も、もっとよいファシリテーションの「手法」はないか、情報のアンテナを張り、頭のすみで考えつづけていました。

そうした日々を送る中で、先日 事務局として参加した「稼プロ!」16期合宿(懇親会)で、「TTW」という、すばらしいツールに出会いました。
「TTW」とは、「Think Tank Windows」の頭文字をとった呼称で、シンプルで時間をかけずに、個人またはチームの問題を解決するための手法です。

「TTW」を考案されたのは、峰岸幸夫先生という元税理士の先生で、この手法についての特許を取得されています。「稼プロ!」の合宿では、この「TTW」のインストラクターの資格を持つ塾長の鴨志田さんがファシリテートされました。特許がある以上、ここの手法を勝手に使うわけにも行かないので、私は合宿後すぐに峰岸先生を訪ね、昨日その研修を受けました。今までは、議論を集約する方法として、KJ法(文化人類学者の川喜田二郎氏が考案した情報の整理の手法で、収集した多くの情報を整理すことにすぐれている。)を使用してきました。今回、学ぶことができた「TTW」は、右脳による情報の発散と、左脳による情報の集約を行うもので、右脳と左脳を行き来し、問題を創造的に解決することにすぐれている手法です。複数のメンバーで問題と着眼点を共有し、議論するためのテーブルを提供することにも優れています。


知識付与の時代が終わり、その活用へのニーズが進む現代において、コンサルタントには、あらためて意見の発散と集約を行うスキルが求めれれています。私たちが、そのための手法を身に着けておくことは、時代の要請からして、大変重要なことです。
ロジック・ツリーや各種のフレーム・ワークを教えだけでなく、それを使ってその中身の議論を活発化して、創造性ある社員を育成することが求められているのです。

「情報格差」が少なくなってきた現代、コンサルタントには、「知識」や「How to」だけでなく「ファシリティーション」のスキルがますます求められています。日々、精進を心がけ、さらにコンサルタントとしての商品に磨きをかけたいと思います。

 

蛇足ですが、今回は、思いがけず、「稼プロ!」の合宿で、そうした「手法」に出会うことができました。
日々の小さなご縁が、あるとき突然に花開きますね。今回は、「稼プロ!」のご縁に感謝です!

コメント (5)
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