「人はなぜ神経症になるのか」でしょ!
16期の貝井です。
少し前にアドラーブームが起こり、「嫌われる勇気(岸見一郎著)」がベストセラーになりました。
しかしながら、学生時代に精神分析学を専攻した私としては、誰が何と言おうと、アドラーといえば、「人はなぜ神経症になるのか」です。
ざっくり言うと、フロイトが人間の衝動の源泉を「性」に求めたのに対し、アドラーは「劣等感」に求めます。
そして、なんでもかんでも「性」に要因を求めるフロイトにあきれて、袂を分かつ、という経緯がありました。
筋金入りのアドラーラー(アムラーみたいなもんです)の私としては、なぜ、今になってアドラーブームなのかよくわからない、というのが正直な感想です。
アドラーラーであるがゆえに、今、アドラーに乗っかると「ミーハー」になるように思えて、実は「嫌われる勇気」も読んでいません。
そりゃ、読まなきゃ、アドラーブームの原因もわかるわけがないですね。
さて、今年は、広島カープが優勝しました。それに伴い、いわゆる「にわか」カープファンが増えました。
長い間Bクラスに沈んでいた時代からずっと、何十年も応援している筋金入りの広島ファンは「にわか」ファンをどう見ているのでしょうか。
「にわか」ファンの声援や、彼らが落としたお金が、カープの優勝に貢献したことは間違いありません。
アドラーのブーム見ながら、たとえ「にわか」であっても、知ってくれる人が増えることはいいことだ、と思います。
とはいえ、やはり、そんな人たちは、別のブームが起これば、「アドラー」は忘れていくんだろうな、
と、斜めから見てしまうのをやめることができない私なのでありました。