稼プロの皆様
16期生の八木原です。
3月に入り、気分は春めいてきましたが、三寒四温の時期とはいえ、今年は特に気温差が激しいように感じます。
今日は、第八回講義の振り返りと重なりますが、商圏分析について触れてみたいと思います。
私は小売業やサービス業とメーカーのマーケティング活動において、最も大きな違いは小売・サービス業は地
域・商圏に徹底してこだわることだと考えています。商圏サイズや地域固有の生活習慣や資源は機会と脅威そのも
のです。特に最近では地域密着型の地方スーパーが躍進する事例が多く、マーケティングにおいて商圏・地域の意
味はより深くなっていると考えます。(学問的には、商圏と地域という言葉の意味することろは異なりますが、こ
こでは一緒にします)
また、一度出店してしまえば、どのような環境変化があろうが、少なくとも投資回収までは踏みとどまり頑張ら
なければなりません。一所懸命そのものです。
同じビジネスモデルであっても商圏内の人口や年齢構成、家族構成、移動手段、階層、競合状態、昼夜間人口比、
近隣商圏、分断要素など様々な変数により、業績は大きく変化します。とりわけ、商圏設定と圏内人口の把握は
重要です。経験豊富な漁師でさえ魚群探知機を使って状況を把握することに似ています。ところが、この商圏分
析の基礎となる人口統計と地理を集計する作業は多くの時間が必要です。これを容易に行うため、従来からGIS
(Geographic Information System地理情報システム)を多くの流通業者が使っていますが、仕様の差こそあ
れ私の知る限りでは導入だけで少なくとも数千万円、メンテナンスも膨大な費用を必要とします。他にはGIS
をASP化したサービスもあるものの、契約期間の縛りなど、やはり大きな負担が必要だったと記憶しています。
とても一商店や診断士では賄えません....。と、諦めていた矢先、昨年春に総務省からJ-STATというGISシステ
ムがWEB上でリリースされました!しかも無料!やるぜ総務省!と叫びたい。
私は、今回の診断実習でこれをさわり程度ですが使い、改めて素晴らしいと感じました。このデータを加工する
ことで売上予測やエリアマーケティングその他に様々な用途に活用が可能と考えます。私は、今後もこれを診断士
活動の有効なツールとして活用し、顧客の成果につなげたいと考えています。
是非お試しを。
https://jstatmap.e-stat.go.jp/gis/nstac/