16期生田代です。本日は診断実習の振り返りについて述べたいと思います。
3月も半ばとなり、早いもので稼プロの講義も8回目を数えました。昨年の今頃は中小企業診断士登録のための実務補習に取り組んでいたことを思い出します。
その実務補習では、指導員の先生の方針で、無駄な余白や行間は出来るだけ少なくし、用紙の隅々まで文字できっちり埋めて報告書を作成しました。これは経営者に対して提出する報告書は中小企業診断士にとっての商品であり、それを無駄な余白や行間を残してページ数をかさ上げするのでなく、必要な情報でしっかり埋め尽くして1ページ当たりの価値を最大化することが、顧客(経営者)に対する誠意ある姿勢ということを教えていただきました。おそらく指導員の方針によってさまざまな報告書作成のポリシーがあるものと思いますが、最初に担当して頂いた指導員の先生の考え方に大変共感したことを思い出しました。
さて、稼プロの講義でも1月から2月にわたって経営診断実習が行われました。実務補習以来1年ぶりの経営診断報告書作成に取り組みましたが、診断実習を通じて自分自身のスキルが確実に向上していることを強く実感することができました。ひとつの診断報告書をチームで分担して作成するのでなく、すべてを個人で作成することで、細部にわたって一貫性が高くなり、無駄なものが極力そぎ落とされて、診断先企業の経営者様にとって、わかりやすい・伝わりやすい内容になったと思います。
講義の中では受講生各自が作成した報告書を3グループに分かれてディスカッションし、グループの中で最も優れていた人を代表者として選出しました。3名の代表者がそれぞれ熱のこもったプレゼンテーションを行い、全受講生の中から1名が診断先への報告会の代表者に選出されました。他の受講生の報告書を見るだけでも、自分とは異なる視点で戦略の骨子や具体的解決策を提案されていたり、ビジュアル面での工夫を凝らされていたりと、大変参考になりました。その上、それぞれに対する講師陣からの鋭い指摘やアドバイスを間近で見聞きできたことは、自分一人がアドバイスを受けることの何倍もの学びがあったと思います。
経営診断のスキルは、こうした実践的なトレーニングを繰り返すことで格段に高められると思いますが、独立した後ではこうした機会を得ることも難しいのでないかと思います。早い段階で自分自身の技術の未熟さに気づくとともに、優れた報告書作成の技術を学ぶことが出来たことは、稼プロに入塾してよかったと改めて感じたことです。
OB生になってからもこのような受講の機会があればぜひ参加したいと思いました。