16期の貝井です。
中小企業診断士業界でいま話題の「捨てられる銀行」を、今さらながらやっと読破しました。
いままでは、バブルの後遺症により、金融庁の「金融検査マニュアル」に基づき「担保・保証依存」の融資が行われていました。
しかし、これからは企業の将来の事業性を判断して融資をしなさい、と金融庁の方針が180度変わりました。
「え?銀行って、そもそも、会社の未来の発展のためにお金貸すのが仕事じゃないの?」という疑問も生じます。バブルというものは銀行の本質的な業務を捻じ曲げるほどインパクトが大きかった、というべきでしょう。
とはいえ、これまで担保や保証に頼っていた銀行には、かつてのバンカーような会社の将来性を判断する「目利き」の能力はありません。
そこで、企業の将来を描くことが得意な中小企業診断士が金融機関のお手伝いをしようぜ!というのが診断士業界が湧いている理由です。
なるほど。やっと、この流れに追いつくことができました。
さて、その中でも私が注目する金融機関は西武信用金庫です。
先日、とあるご縁で西武信用金庫の専門家登録をすることになりました。
支店で支店長に会う→本部にて専門家登録→支店で口座を開く
この一連の流れ、なんと三日間!ほかの信金なら支店長にすら会えないでしょう。手続きも数週間はかかるでしょう。
西武信用金庫はトップが診断士です。
「お客様のお困りごとを解決することでお客様の発展に寄与する。これにより、信用金庫も利率競争に巻き込まれず、新たな融資の機会も得られる」という方針(私の解釈です)で、3万人(!)の専門家が登録しています。
専門家登録についても、私は正直乗り気ではありませんでした。なぜなら、3万人も専門家がいるのにこれ以上登録しても仕事は回ってこないでしょうから。レッドオーシャンで闘うことは私が最も嫌うことです。
このよう疑問を率直に西武信用金庫の担当者にぶつけたところ、「事業承継とM&Aの専門家は全然足りない」とのこと。上手く言いくるめられて専門家登録してしまいました。
翻って、私のメインバンクの某信用金庫はというと、、、
私が支店に行って「事業承継に困っているお客さんはいませんか」とか「今度M&Aのセミナーをやるんですよ」とか話しをしても、全くノーリアクション。定期預金が満期になるタイミングだけ「継続してもらえますか?」と向うから話をしてくる。
別に定期預金の利息がほしくて、定期預金を預けているわけではないんだよなあ。信頼関係を築くために預けているだけなんだよなあ。満期になった定期預金は解約しました。
これから、「事業性評価融資」が進めば、世の中の金融機関が西武信用金庫をベンチマークするようになるでしょう。すべての金融機関は西武信用金庫に併合されてしまうかもしれません。それくらいほかの金融機関をリードしています。まあ、西武信用金庫の方がお断りするでしょうが。。。
ちなみに、明後日、事業性評価融資を言い出した金融庁の森長官の部下である、日下さんの講演があります。
日下さんは広島銀行で事業性評価融資のモデルを作り、その功績をみた森長官が一本釣りで引き抜いた事業性評価融資推進のブレインです。
私も行きますので、お時間ある方はぜひ!
べ、べつに講演主催者からキックバックはもらっていませんよ。