皆さん、おはようございます。16期八木原です。
私は、昨年の今日、3月26日に大学院を卒業し人生初めての独立生活に入りました。あっという
間の1年間でしたが、私の人生にとっては貴重な時間だったと思います。
唐突ですが、パチプロから医者になった川渕圭一さんをご存知でしょうか。かつて、テレビドラマ
化された「研修医純情物語」の著者です。前職で講演にお招きし、会食では隣の席でお話をさせて
頂く機会に恵まれました。先生は、大学卒業後に一旦は就職し、数年で退職後、少しの時期パチプ
ロに、そして医者になることを決意される前の約2年間はずっとアパートにこもり、ひたすらベッド
に横たわっていたそうです。うつ状態だった?と聞けば、医者はそういうが断じてそうではないと
主張されていました。先生のその後のご活躍や、素晴らしい人格、そして何もしなかった時間のこ
とが、強く心に残っています。
独立後、はじめは私にも何もしない時間が沢山ありました。稼プロの皆さんのように、周到な準備な
どしていなかったからです。そんな私が、稼プロに入って、一番良かったことは、第一回の講義で、
はじめに自分の今日までと明日からを見つめ直すことからスタートできたことです。沢山のロールモ
デルを紹介していただき、はじめは様々な機会を作り、人脈を広げるようにとのお話が多かったと記
憶していますが、私には自分を見つめ直すことの方が重要であると思っていました。
7つの習慣の類型で言えば、私は仕事中心でした。会社勤務の最後の3年間は立場上、自分の心とは
全く正反対の選択を迫られ、無理を重ねてそれを押し通し、思い通りの結果は出たものの、ストレス
で左目が開かなくなったり、ヘルニアになったりで、まさに満身創痍の状態。
最近、ようやく体の調子も回復し、ジムで筋トレを再開し始めました。嘗てインストラクターからよく
呼吸を止めるな!と言われていたことを思い出し、自分の呼吸を意識しながら筋トレをしていったとこ
ろ、頭の中がスッキリし自分の体が自分に戻ってゆくような不思議な感覚を覚え、心もだんだんと明る
さを取り戻し始めました。
そして、マインドフルネスを連想し、ある禅宗の老師様の講和をお聞きしました。ざっくりと話せば、
雑念を払い、ただ呼吸に集中すること、そうして自分自身の軸、今ここにあることを感じ取ること。
これができない状態は生きてはいても幽霊だという内容です。
川渕先生がベッドに伏して過ごされた何もしない時間と重なるような気がしています。
私が、この一年で得た最高の収穫は、はじめに稼プロで自分と向き合うきっかけを作ることができたこ
と、そこに留まることで、ようやく新しい一歩を踏み出そうとしていることだと今は感じています。